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パパとパパと聖紋

ルシファーと名付けられた自分はと言うと、20歳位だろうか?見目麗しい女性ではなく、見目麗しい男性に抱きかかえられている赤子である。

そういえば、創造主みたいな人達にも会ったことだし男性と男性同士でさえ子供が生まれる世界に生を受けたとしても不思議ではないはず。前世のことは良く思い出せないし、必ずしも男と女しかいない世界だけが全てじゃないはずだしね。


赤子ながらに考えを巡らせていると、クマさんみたいな父親ザージェスがノックして入ってくる。


「アルフォンス産後の具合いはどうだい?」


おっと熊のような体型の割にはどうやら優しい性格の父親みたいである。終始にこやかにもう一人の父親に話しかけたり気遣ったりしている。そして何やら呪文のようなものを詠唱すると、産んでくれた父親アルフォンスの身体が緑に包まれ生気が甦って居るようにも感じられた。だってほら、赤子である自分もかけられてるからね。


暖かい愛情のようなものにつつまれているかのようである。これが熊パパの愛情の魔力とうものなのだろう。


「ザージェスほら見てご覧、この子の胸に君と同じような聖紋があるよ」説明しながら僕の胸はさらされていくのである。


「これはこれは神の思し召しだ、さすが我々の子供ではないか?ホーエンハイム家の三男としては上々ではないか!」


そんな大層なことを言いつ、熊パパザージェスはアルフォンスの傍らに腰掛け口づけを交わす。生まれたての自分にとっては衝撃的なはずではあるのに、全く違和感なく感じてしまう。まして美しい愛情のようにも思えた光景でもあった。


「人が人を愛するのなんて決まってないもんな」誰にも聞こえないが、創造主達には分かっているのかもしれない。自分は順応して育っていくのだろうから、創造主様に感謝しかはない。

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