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第二話 「翔の自己暗示」

中々上手く書けません。思ったよりも難しいですが、

受け止めて精進していけたらと思いますので、

皆様どうかよろしくお願いいたします。

「着いたぞ。」


表裏一体の内部は立方体になっていて、側面にそれぞれ4つの扉がある。

端から端まで、距離がとても長く、広い空間なのが分かった。

最初はど真ん中に降り立ったので気付かなかったのだ。

言い訳は置いといて...


「着いたの?扉の前みたいだけど?」


「ああ、ここは第一の扉『想像と創造』だ。

試したほうが早い。

翔、平地をイメージしてくれ。」


「こうかな。」


僕はウラに言われたとおりに、小さい頃ピクニックで行った広い

原っぱを思い浮かべる。

おそらく、ウラと闘う為の場所だろう。

すると、ゴゴゴッと地形が変わった。

変わったというより、小さい頃に戻ったと錯覚してしまった。


これは第一の扉の能力『想像と創造』。

翔とウラ、表と裏が、表裏一体の中で念じることで、

地形、気温、湿度、天候、重力等を変化させる事が出来るらしい。


心の中で処理されているスキルとはいえ、本当に何でもありだなぁ....

と変化が起きる度に驚いているとキリがないと思っていると、

ウラが痺れをきらす。


「準備はいいか?俺はスキルを使わんが、翔は使えるスキルがあれば

使ってもいいぞ。」


ここに来る前に確認しといて良かったぁ。表裏一体とスペックという二つの固有スキルの事だ。

おそらく使えるのは、自己暗示、情報整理、部分強化だと思う。

まぁ、使ってみないと分からない。

それと念のため、メニューを開き、ステータスを確認する。


【加藤 翔】

Lv1


素アビ 〔身体強化〕 『融合Lv1』(今は補正がない)


HP24  +240     +0


MP6  +60      +0


SP18  +180      +0


攻撃力12 +120      +0


防御力6  +60      +0


素早さ24 +240      +0


おお、スペックの身体強化Lv1が随分役に立ってくれている。

融合Lv1は僕とウラの融合度で補正がかかる、

表裏一体の派生スキルだ。

だから今は融合度が0なので、補正も0というわけだ。


確認が取れたところで、ウラに合図する。


「よし、始めるぞ!」


力の差が歴然の闘いが幕を開けた。

開始と同時にウラが踏み込み、『消えた』

今の僕には消えたとしか表現できない。

そして僕は腹に蹴りをくらい、吹っ飛ばされる。


「がっはあぁ!?」

肺の中の空気が血と共に、一気に吐き出される。

一瞬何が起こったのか分からなかった。先程まで、僕がいた場所に、

ウラが片足立ちしている。

それを見て悟った。回し蹴りされたのだということを。

くそ、全く反応出来ない。


「そんなもんか?」


ウラが呆れた様子で投げ掛ける。


(ヤバい、このままじゃやられる。)

なにかできることはないか?と探し、スキル、部分強化Lv1を両足と両手

に使い、いきなり最大出力の強化を行う。

消費MPは60。一ヶ所につき30秒で15消費する。

僕のMPは補正つきで66だ。ギリギリ足りる。

今の僕にはもって30秒だ。


(この30秒に賭ける!)


「いくぞッ!!?ウラ!!」


足に力を込め一気に衝撃を爆発させる。


「な!?」


ウラが慌てて距離をとる。


速すぎる、けどいける!『僕は大丈夫』

心なしか体がよく動く。

速いのだが、体はついていけている。

原因は不明だが、慣れるのに3秒も必要なかった。


   残り24秒


SPがどんどん減っていく。

段々頭がハッキリしてくる。

さっきまで目で追えなかったウラの動きが

徐々に捉える事ができはじめている。


   残り21秒


とにかく拳をふるう。

しかし当たらない!

せっかく強化しても当たらなければ意味がない。


   残り16秒


がむしゃらに拳をふるうのを諦め、フェイントをかける。

真正面に飛び出し、ウラが防御する瞬間に速度を落とした。


「なに!?」


ウラが反撃に反応しようとするが、体制を崩す。


残り8秒


そこに漬け込むように僕は足に強化を集中させ、

残り数㎝のところで右手に強化を集中させ、拳を放つ。

拳がウラの頬にクリーンヒットした。

ウラの踏ん張りにより土煙が上がる。

しかしウラは膝をつかなかった。


残り0秒


強化が解け、SPがつき、その場にしゃがみこむ。


「ぐくく、くそ!!もう無理なのか...」


一気に放心状態となる。


「最後のはいい動きだった。だが翔はもう立つことさえ出来ない。

残念だがもう終わりだ。じゃあな。」


ウラが僕の額に手をかざす。

すると僕は、ウラの手のなかに吸い込まれた。


目の前が黒い靄で覆われてる。

ああ、僕は終わったのか、くそ!

嫌だ!まだ終わりたくない!


『僕は終わらない』


僕は、こんなとこで終われない。

銀花が与えてくれたこの試練を

終わらせたくない!!


『僕は大丈夫』『僕はウラに勝てる』『乗っ取られたりなんてしない』


<<熟練度が一定に達しました>>


自己暗示Lv1が、自己暗示Lv2にレベルアップしました。

自己暗示Lv2が、自己暗示Lv3にレベルアップしました。

一気に力が湧いてくる。

自分の放った言霊が黒い靄を払いのける。


「なに!?俺のスキル、〔支配〕を払いのけるだと!?どうやった!?」


さっきの平地に再び現れた僕に、ウラが動揺を隠しきれない。


「自己暗示を唱えたら一気に力が沸いてきて意識がハッキリしたんだ。」


僕は見に起こった現象をウラに話した。


「まさか、ここまでやるとはな....

分かった。この勝負引き分けだ。俺は翔を認める。

だが、服従はしない。あくまでも対等な関係だ。いいか?」


「はぁ..はぁ..うん。

それと僕に稽古をつけてほしい。

このままじゃあ強くなれない!」


「分かった。これからよろしくな、翔!」


「よろしく!ウラ!」


こうして力の差が歴然の闘いが幕を閉じた。



感想、質問、アドバイス等を良ければお願いします。

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