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プロローグ

初投稿です。勉強の合間に考えたものです。

最初は短編にしようと思いましたが、長くなったので連載にします。

最初は長くなりますが、許して下さい。


僕の名前は加藤(かける)

心の中での独り言が現実の約10倍愉快な、若干不登校気味の高校2年生だ。

ライトノベル、アニメ、ゲーム、妄想、シミュレーションが好きな『オタク兼コミュ障』だ。

 え? 学校にちゃんと行きなさいって?

 それは自分も重々承知の助なのだが.....  いかにも高校生!!という悩みの種があった。

 それは、『オタク』という理由でいじめられているからだ。

実は中学校卒業まで僕は、コミュ障ではなかったのだ。ではなぜコミュ障なのかって?

まず、その経緯を話そう。


遡ること、約一年...



:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::



 中学校、高校の途中...と、外国で暮らしていた僕は、親の都合で日本に戻り、

高校1年生の3学期から大阪の高校に編入することになった。


「じゃあみんな席につけ~ 突然だが今日から新しい仲間を紹介するわ~」


担任らしき大人が気だるげにそう言うと、つい先ほどまでガヤガヤ騒がしかった教室が

一気に静かになる。

その時疑問に思ったことがあった。


見た感じやる気0%なこの先生に、活発な生徒たちを黙らせることができたのはなんでだ?...と。

その答えを、すぐに身をもって知ることになるのはもう少し先の話。


「じゃあ、自己紹介ちゃちゃっとよろしく~」


と僕にしか聞こえないような声量で言ってきたので、相槌を打って黒板の前に立つ。


「こんにちは 加藤翔です 趣味はアニメ鑑賞と読書です 以後よろしくお願いします」


少しざわざわとする。特に女子から。

というのも、割と容姿は整っていて、何度か

「イケメンと付き合ってみたいから、お願い!!付き合って!?」


...と見た目目当ての女子に意味不明な告白をされたことがある。

そのせいで 女子って怖いな...と思ってしまった過去がある。


「加藤くんって彼女いるの?」  「ちょっと~うちあの子タイプなんだけど~」

「え!?結構イケメンの転校生くんじゃん!?」

などと、割と美人な いかにも『スクールカースト上層部』って感じの3人組の女子たち

が騒いでいる。


「ん?終わった? じゃあ、安藤君っていうあのいかつい子のとなりね~ あとくれぐれも

問題起こさないでくれよ~ はい、以上、自習~~」


いかにもな、ごつ過ぎる体格にビビりながら勇気を出して話しかけることにした。


「安藤君、よ、よろしく!」


若干顔が引きつっているのは勘弁してほしいが.....


「んああぁ!?人がイラついてる時に話してくんじゃねえ!

はぁ、なんでこんな女たらしが来んだよ!? 眠たいから黙ってろよ?」


ああぁぁ やっぱりこえええぇぇぇ

...後、聞き捨てならないのだが、心の中で叫ぶことを許してほしい...


  誰が女たらしじゃああ! ぜぇ はぁ ぜぇ はぁ


まぁ、無言極道ヤンキーじゃなかったのがせめてもの救いだ。

ヤンキー安藤君が机に突っ伏して寝ている。


夜の危ない集会とかやったりしてるのかなぁ...と考えているうちに昼休みのチャイムが鳴った。

一気に僕に向けられた視線が集まる。そして騒ぎを聞きつけた他クラスの人達が押し寄せてくる。

「加藤ってどこ中?」 「加藤くん!付き合って!?」 「加藤君の趣味って何?」


質問がマシンガンのように飛んでくるが、負けじと答えていく。


「アメリカの中学に通ってたよ。」 「ごめん、まだ無理かな。」

「僕の趣味、そうだなぁ、アニメ見るのとゲームすることかな?」

.....シーン。


クラスが一気に固まった。まさかのチート能力『時間停止』ですかぁ!?

冗談はさておき、なんで固まっとんの?

え?なんかおかしいこといったかな?


「うちはそれでもいいかな....」


それでもって?


「お、俺もす、好きなんだよね~~」


おい、あんちゃん、嘘ついてるのバレバレですぜ?


すると、先程まで机に突っ伏して寝ていた安藤君が急に身を乗り出し大声でまくしたてる。


「おい! みんな聞いたか!? こいつオタクだってよおおぉ!だったら

このクラスのルールってのを見せてやろうぜぇええ!?」


みんなが安藤君から目を逸らす。誰も何も言わない中、安藤君が痺れを切らす。


「それじゃあみんな、男子はあいつを殴れ、女子は無視しろ!そんでもって

あいつを二度と来れないようにしろ。」

      ...

「おい?なにぼーっとしてんだ?ああぁん!? やらないとボコすぞ!?」


「ちょっと待って!?みんなそんな事しなくていい!僕が出ていけばいいんだろ!?

まず教えてくれ! なんでオタクがタブーみたいになってんの!?」


「なんでタブーかって?そりゃあ俺はオタクが大嫌いだからだ なんか文句あんのか?」


はぁ、もういいや。何も考えられない。 この時僕は自暴自棄になっていた。

ただ分かっていることがある。


僕、いや俺は 今    .....怒っている。


一度ガツンと言おう。もう我慢できない!!!

「黙ってきいてりゃあ、好き勝手言いやがって。文句だぁ!?そんなの文句しかねぇよ!

なにが嫌いだからだ! お前の好き勝手で人の楽しみ否定してんじゃねぇよ!!!」


またクラスのみんなが固まった。安藤君いや、安藤は特に驚いていた。


「ちっ!!ふざけんな!お前らはやっぱ手を出すな!!」

安藤が殴ってきた。とても重い拳とともに安藤の罵声が飛んでくる。

こんなクズに反撃したら俺も同類になってしまう。手は出さない!!


そうして騒ぎを駆け付けたやる気0%先生が悪魔にでも取り憑かれたかのように

声を荒げる。


「おい!加藤!お前騒ぎを起こすなと言っただろうが!この糞餓鬼がぁ!!

俺の顔に泥を塗るんじゃねえぇ!!」


ああ...こういう人だったのか。

そう、この先生は平気で拳を振り回す人だったのだ。だから今朝、みんな慌てて席についたのだ。

呆れた。もういいや。


そしてさんざん安藤と先生にボコられて僕は誰にも声をかけてもらえないまま

学校を後にした。


これが僕のトラウマ、そしてコミュ障の種となった出来事。


それから僕は、精神科に連れていかれ、()()()()()と診断され、

精神科に通うことになったのだった。





:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


そして、今に至る。

大分回復はして、別室登校できるようになった。

心の中では元気に喋ることができるようになっていた。

挨拶も交わすことができるようになった。


今は塾に通っていて、割と成績は良いほうだ。


今月は12月、ストーブ用の灯油を売りに来ているおじいさんと挨拶を交わし

僕は塾から帰宅し、かじかんだ手で扉の取っ手を引いた。

「おかえりなさい」


「うん ただいまー 今日の晩御飯ってなに?」


 いつも通りの母さんの定型文に、こちらもいつも通りの定型文で返す。

この様な生活が今年からずっと続いている。


「今日は翔の大好物よ?まず手を洗いなさい」


はーいと返事をし、手洗いうがいを終えて食卓へ向かう。


  マ、マジか!? 胃もたれ、それにお腹にもきそう (元ネタはCM.....)


夜9時にしてはガッツリ系の「豚カツonライス」と一緒に、母さんと話をする。

 

 「今日塾どうだった?」

  

 「あー、えっと、分かりやすかったよ」


 「今日もらった宿題ちょっとはやっときなよ?」


 「うん、寝る前にやっとくよ」


  .....沈黙 約7秒


「あなたももう少ししゃべったらいいのに。 一年前まではもっとしゃべってたでしょ?」


「あー、うん」と返す。が!しかし!!心の中でうるさいくらいに独り言を話している僕としては、

実を言うと、母さんともっと話したいんだけど、それができないのは

 僕がコミュ障だからだ。いざ、参る‼と話しかけても、緊張してしまい、どもってしまう

という致命傷持ちだからだ。

      お風呂や歯磨きを終えて、ざっと夕食から2時間が経過し、自分の部屋にこもる


そして、二次関数という強敵を倒し、ベットに倒れこむ。


  もう12月か.....


一連の動作をこなしているだけなので特に何もないまま11か月が一気に過ぎ去っていた。


      はあぁ。 なんか面白いこと起きないかな.....


そんな事を考えながら、目を閉じ、僕は夢へといざなわれる。


      ん?また、この夢か...


僕は、ストレスを感じた時、または今の状態に不安を感じた時に見る夢がある。

白い手が僕に手を差し伸べる夢だ。

今日は、何故かその白い手をとりたいと思い、手をとった。


      んな!?


今までの記憶やトラウマがフラッシュバックする。


あぁ、走馬燈みたいなものか...と割り切って夢の中でまた目を閉じる。


「夢の世界へようこそ 加藤様」


 僕には眩しすぎて目が開けられない程の

 銀髪のロングヘア美人が語り掛けてきた。


いや、こんな美人知らねえよ!? まさかラノベで定番の『異世界転生』ついに来たか!?・・・

 いや、ちょっと待って。僕って死んだのかな?


思わず心の中でツッコミを入れてしまう


「いえいえ 貴方は死んでいませんよ?ここは貴方が6歳の時からの ストレス、記憶の処理

等を行う、まあ いわゆる貴方の想像力が作り上げた世界です まあ、夢の中ですけどね   

異世界とあまり変わらないですが、転生ではありませんよ?」


  ふむふむ。  .....え?  ええぇぇぇぇぇ!? なんで聞こえてんの!?


「はい ここはあなたの夢の中なので夢の中にいる私は勿論きこえていますよ?」


じゃあいつもどおりでいいのか.....ってよくなくね??

え、それって独り言が全部筒抜けってことでしょ!?.....まあ、夢だから我慢...

で、あなたはどちら様?


「申し遅れました。私はあなたが作り出した、夢の世界の案内人です。

残念ですが、名前はありません。もしよければ名前をつけてもらってもよろしいでしょうか?」


あーうん、じゃあ銀花(ぎんか)ってのはどう?


「いいですね!今日から私は銀花です。...でどういう意味合いでつけてくれたのですか?


ああ、銀花ってのは雪って意味だ。けどユキってつけるより、銀髪っていうのを

イメージできる方がいいかなぁと思ったから。


「フフフ やっぱりこの世界を作り上げただけのことはありますね 気に入りました。

これからよろしくお願いします。加藤さん」


翔でいいんだけど...あと呼び捨てで呼んでいい?


「もちろんです」

満面の笑みで笑う姿に少しドキッとした。


「では本題に移りましょう!翔には貴方の世界の人々と一緒にコミュニケーション能力

を学び、過去のトラウマと戦ってもらいます!!!」


え!?人って何?ゲームで例えるとNPCみたいなもんなのかなぁ。


そこまで凄くないだろと冗談で言ったつもりだったのだが...


「察しがよくて助かります。そうなんです。ここは翔の記憶を整理している所なので

普通の人と同じように人格というものが存在します。

といっても夢の中で死んだ人は現実でも死ぬという事はありません。

あくまでも翔の世界なので。」


マジか?結構凄い世界なんだ?


「あと言い忘れていましたが、この世界は翔が今の状態、すなわち不登校、そして

コミュ障を脱出したいという思いによってできたものです。

なので目的というものが存在します。なので試練というものがあります。

翔は現実世界ではコミュ障、ならば自我をはっきりとさせ過去のトラウマを

打ち砕こうという試練を与えます。

それを目的とする世界なので、試練をクリアすると...この世界は...無くなります。」


え!?じゃあ銀花は?


「勿論私もです。けど翔の為なのです!お願いです!過去に打ち勝ってください!」


わ、わかった。試練を受ける!


「少々取り乱しましたが、この世界の説明をします。

まず、【その1】

この世界ではレベルや、ステータスという概念があります。

勿論最初はLv1でステータスはとても低いのですが、最高レベル、すなわちLv99になれば

ステータスはとても高くなります。

   【その2】

スキル、固有スキル、耐性というものがあります。

スキルは翔の場合、レベルアップによって得られるでしょう。そしてその効果も

レベルアップとともに上がっていきます。

ちなみに翔がレベルアップによって得られるスキルは身体強化、そして物理攻撃スキルです。


固有スキルはその個体だけが持つ特殊なスキルのことです。

翔にもありますが、それは後でのお楽しみです。


耐性は苦痛によって得られます。


   【その3】

敵及び魔物は翔の過去のトラウマによって形成されており、

トラウマ度が強いほど強くなっています。

特に安藤とやる気0%先生は、とてもトラウマ度が高いため

非常に厄介な敵になっています。安藤は魔王、先生は魔人族の王といった

ところですね。

   以上です。」

なるほど、で固有スキルってのは何なの?気になって仕方がない!

もしかして...チート系???


「チートになるかどうかは翔次第です。

翔の固有スキルは.....


『表裏一体』です!!!」


え!?なにそれ?神化とかそういういかにもチートって感じじゃないの?


「『表裏一体』は使いこなせれば十二分にチートです!!


このスキルは、表が翔、つまりオタク兼コミュ障で臆病な翔で

裏が今の翔とは正反対の翔、つまり正直で活発で敵には容赦のない翔

という二つの正反対な人格が存在するというスキルです。

この裏の翔、通称『ウラカ』はただの翔ではありません。

『表裏一体』はスキルレベルというものが存在しません。

なので最初からLvMAX!それとこの固有スキルは常時発動スキルです。

そしてステータスも融合度数が高いほど高くなります。

限界はLv99をも上回るでしょう!

最終的に翔をベースに『ウラカ』と融合してもらいます。

Lv1の翔には手に負えないだろうと思います。

なので最初は人格を乗っ取られないように注意してください。」


このスキルを使いこなす事ができれば、ぼくも自我をハッキリと持てるという事になる。

乗っ取られる可能性があるのは怖いが、やってみる価値はある。


分かった!じゃあ次は?


「はい 冒険者が集う場所 『始まりの地』に転送します。

持ち物は、冒険者が最初にもらう初期装備です。それと所持金は1000ケル。

『ケル』というのは私が今名付けました。

か・け・るの『ける』から付けました。

夢の世界での共通通貨です。翔の現実世界の価値と同じ感覚で結構です。

あと、この世界の呼び名を考えました。

   『カケリオ』というのはどうでしょうか?」


あくまで名称は翔から離れないのか...

分かった。で銀花は来ないの?


「いえ、案内したいのですが...

私の力を貸してしまうと翔の為になりませんので...」


じゃあこうしない?

銀花は攻撃をしない、助けもしない、案内はするってことなんだよね?


「はい...」


じゃあ人型じゃない、たとえばアクセサリーになってナビゲートすればいいの?


「いいですね!それなら案内できます。それにあくまでアクセサリーなので、

本来の力は封印されます。 はい!  バッチリです!  なにかアクセサリー

の希望はありますか?」


雪の結晶の髪飾りがいいかな...

少し恥ずかし気に言う。  だって男子で髪飾りって!?

けどそれが銀花らしいアクセサリーだとおもったからだ。


「分かりました。...嬉しいです。次で最後の項目です。

容姿を設定します。」


なんかゲームのアバターみたいだなぁ


「まあ、簡単に言うとそうなりますね。ですがそのままでお願いします。」


え?そうなの?


「あまりにもかけ離れてしまうと実感が湧き辛く、カケロウと現実とで意識の差が生じて

しまいますから。」


うん、分かった。


「じゃあ、確認します。身長176cm 体系は普通、顔は割とイケメン、身体能力は平均、

これでよろしいですね?」


思いっきり僕だ。うん これでいいよ。

じゃあ転送してくれ!


「分かりました!案内します。」


そして、髪に銀花を装着し、始まりの地に向かった。

書くことに関しては、まだ右も左も分からないので

感想、誤字脱字報告、アドバイスなど、よろしければお願いします。

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