表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/10

10 そのきもちに名前をつけよう

 このエッセイを始めた理由のひとつは、自分の過去をふりかえり、小説のネタになりそうなことを探すためだった。もうひとつは執筆のリハビリで、エッセイなら簡単に書けるだろうと思っていたけど、なかなか難しかった。ひょっとしていちばんモヤモヤしている気持ちは、小説を書き続けるかどうか、という気持ちかもしれない。

 僕が初めて小説らしきものを書いたのは、たしか小学4年生あたりのときで、家にワープロがやってきていた。懐かしい、インクリボンで印刷するやつだ。当然だけどワープロは文章しか書けないから、なんか書いてみろという話になった。僕の書いた小説の内容は、勇者と魔王が出てくるライトノベルの切れ端のようなもので、たぶん原稿用紙6枚くらいでやめてしまった。それから4年ほど経って、ネットができないパソコンがやってきた。

 中学2年になって、美術部に入っていたものだから教材をなんか買えということになり、絵本作成用のキットをもらった。本当は絵本のイラストを描くべきまっしろな紙に、僕は小説を書いた。たしか話は、鍛冶屋のおっちゃんのところに女の子が弟子入りしてくるという話だ。どこからそのアイデアが湧いたのかはわからないけど、はじめて完結させた小説は原稿用紙15枚くらい。三人称の文章をいきなり一人称に変えるという離れワザをやっていた(当然だけどタブー)。

 そこから、僕はちょこちょこと小説を書き始めた。卒業した後も同級生とつながっていたいと思い、素人ながらにhtmlタグを打ってHPもつくった。当時の僕はつかれ知らずで、原稿用紙600枚くらいの小説を書いたこともある。現実の世界と学生が執筆するファンタジーの世界を行き来する話で、理想がとても大きい劇中劇だった。


 そのあと高専(高校)では小説から少し離れて、工科大学に入った。とうぜん文芸部なんてあるはずもないので、アパートから100キロくらい離れた他大学の文芸部に入らせてもらった。小説の合評会の楽しさときびしさをその頃に知った。きつい講評をもらうほど成長している感じがしてぞくぞくした。いま考えると、気軽に投稿用の長編の感想をもらえたりして、すばらしい環境だった。

 新人賞への投稿については高校生のころから考えていたけど、初投稿は25歳。もっと早くしておけばよかった。僕は小説家になりたいなんていうことは恥ずかしくて誰にも言えなかったし、いまも言えない。思いのほか遅いスタートになった。


 僕は小さい頃から書いているけれど、だからといってデビューに有利かというとそうでもない。人生でいちばんはじめに書いた小説はわりと大事で、そこでスタート地点が決まる気がする。僕のスタート地点は日本語もおぼつかない(というのは言い過ぎだけど)小学生のころだったから、最低レベルだ。初めて書いた小説がプロデビュー作になる人だっている。また小さい頃から書いていると、「プロットの変な書きかた」や「キャラの変なつくりかた」が染みついていて、これを矯正するのはなかなか難しい。

 いまは26歳。投稿生活がいつまで続くかはわからない。明日とつぜん飽きてやめてしまうかもしれない。僕がしんどいときに思い出す言葉で、「書いてるときはしんどいけど、書いてないときはもっとしんどい」がある。それが続くかぎり続くのだろうか。

 最後なのになんだか締まらなくってもにょもにょ。ここまでお付き合いただいた皆さんありがとうございました。感想などお気軽に送ってもらえると大変よろこびます。

 次回の連載は毎週よみ切りの短編更新になる……かも?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ