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プロローグ
今から200年前。この世界で戦争が始まった。闇と光の戦争が。
人々は苦しみ続けた。飢えと、苦労と、悲しみに。しかし戦争が始まって50年目、突然戦争は終わりをつげた。
その戦争を終わりへと導いたのは、ある一人の青年だった。彼は国民たちにこう告げた。
『国をつくりなさい。闇と光の国を。そうすれば、争いは100年間起きないでしょう』
(絵本 闇と光の騎士より)
この青年の言葉を今の人間たちは信じていない。しかし、この青年の言葉は今、現実になるということを、今生きている人間たちは知らない。