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【1】草原の中で

ぼんやりとした意識の中で、俺は青々とした緑を見つけた。

細長いそれは風と共に右へ左へとゆらゆら揺れるばかり。なんとなく体を捩るとそれに釣られて視界もふわりと広がる。




ーああ、これは草か。



夏になると庭に蔓延る雑草のような細長い草。

お母さんによく草むしりをするよう言われてたっけ。ちゃんということを聞いたのはいつだったか。


ゆらりと揺れた草の隙間から小さな可愛らしい黄色い花が覗く。・・・周りの草に比べればの話だが。


なぜかわからないが、至近距離にある草花は、形は同じでも大きさが普段とずいぶん違う。

薄っぺらくて横幅は10㎝くらい、、かな?高さは俺の視線を越しててよくわからない。どんくらいなんだろうか?




少し背伸びをしようして、足に力を入れた時、思いがけない力に押されて、俺は草の上を飛び上がった。



どんな脚力だよ、というツッコミはひとまず置いといて、何度かジャンプを繰り返す。

やはり草原のど真ん中にいるようで、黄色が混ざった緑の大地が一面に広がり、その上を花びらが撫でる。


地面に着地すると、息を荒く吐く。やっぱり何度も飛び上がるのは疲れるな。視界がよく見えないのも地味にストレスに感じてしまう。

だが、収穫はあった。俺以外にも黒い生き物のようなものが何匹かいるようだ。


そいつらは大きさが様々で、皆んな同じ方向を目指している。ちょうどその時近くの草の間から黒い2速歩行のトカゲのような生き物が現れた。こいつもさっきの奴らの仲間だろう。鱗一つ一つが小さく、尻尾がとても長い。胴体はもう草に隠れたというのにまだ尻尾が引きずられているのが見える。




・・・・・・・なんか、見たことあんだよなー。


もしかしたら、俺のやってるゲームの何かが夢になって現れているのかもしれない。夢はその日にあった出来事を記憶するときに見るって言うし。だが、中ボスくらいにならないと、どこのゲームのキャラクターだったかはわからないな。似たようなやつ結構いるし。多分序盤の経験値稼ぎ様モンスターだろう。


しかし自分が夢にいることに気がつけるなんて驚きだな。初めての経験かもしれない。

まあ、こんなこともう2度と起きないかもしれないし、沢山楽しもう!!


まずはこの視界が悪い状態から抜け出したい。この草原が終わるところまで走ってみるのがいいかもしれないな。


うーん、魔物が向かっている方向はやめておこうかな。なんだか火に集まる虫みたいな感じがして好きじゃない。こんな、滅多にない夢の中を自由に体験したいし。


俺は魔物と反対に向かって走り出した。

もしかしたら、魔物がどこからきてるのかの謎がわかるかもしれないな。

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