表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

うちの上司シリーズ

うちの上司 6

作者: sapom

私の上司は社歴20年。4歳年下。



繁忙期…それは、人を、仕事をして食べて寝るだけのつまらない人間にする期間のこと。



私は入社して4年目の下っ端。

何故か社内で一番案件を抱えています(数だけやたら多い)。


業務内容は「製造業」に分類される印刷・出版です。

あの会社か?!と思ってもスルーして下さいね。

事実しか書いてないのでバレたらクビになっちゃうからw


私が忙しい理由…。


4月に頼りにしていた先輩(クールで素敵・仕事めちゃくちゃできる・入社してから面倒見てもらってた。ちなみに上司にも正論で立ち向かう勇敢女子)が、キャリアアップのため退社。

社長と、上司以外は先輩を応援。2人に内緒で残りの社員全員でやった送別会はめちゃくちゃ楽しかったけど、淋しかった。



…さて、その先輩(まじでめちゃくちゃ仕事早かった)の業務を誰が引き継ぐのか…。


選択肢→上司or下っ端 2人で話し合って分担。BY社長。


ま、じ、かー?!



結果、上司1:下っ端9の分担になった。

上司よ、正しい分担の意味を知れ。


以下その際のやり取り↓


上司「し、下っ端さんにこ、この業務をお願いしたいんですけど…。」

下っ端「それだと、手持ちの業務と編集期間がダブる(月刊誌編集期間)ので難しいです。原稿受取にもいけませんし…。打ち合わせも日程被るので無理だと思います。」

上司「あ、あたしはこの作業やったことないんで…。」

下っ端「上司がやったことないならペーペーの私なんてもっとやったことない業務ですけど。」


上記を十数回繰り返し(1:9の割合の1以外は)私の繁忙期という名の残業人生が始まった…。

上司命令には最終的に敵わないし…ある意味では予想通り。

私は先輩から100%業務の説明を受けている。

先輩「多分上司は下っ端ちゃんに仕事押し付けてくると思う。念の為すべての業務はまとめてファイルに閉じといた。困った時に見ればわかるように一覧にして手順書も作成済み。」

先輩ありがとうございます。今もその資料使って頑張ってますよー!

ちなみに残りの1は、上司が昔やってた・売上が段違いに高いやつ。

「こ、この業務はあ、あたしがやります!」

ふんすっ!とドヤ顔。

上司よ、せめて半分請負ってからその顔をしておくれ。



半月後、先輩たちが下っ端が残業続きで死んじまうーって騒いでくれた。

会社のパートさんや部署違いの先輩たちが一丸となって下っ端をサポートしてくれた。


だってさ、どう考えたって1ヶ月の業務2人分を就業時間内に終わらせるなんて、入社してから4年目のペーペーに出来るはずがない。(神と呼ばれる先輩が、俺でも無理とおっしゃっていたが。)就業時間内に自分の業務、残業で先輩から引き継いだ業務を進めて…それこそ日付けが変わるまで働いた。

上司は何故か1の業務であっぷあっぷしていたw

ちゃんと引継ぎ資料読まないからだよw

コロナ禍で上司の担当業務はほとんどないのに何故。


んで、私のパートナーもキレたんだよね。

毎日午前様の私に

「会社の仕事を、何故人がいないからってお前一人でやるんだ!上司は何してんだ!」

ってね。

良く回らない頭で私は答えた。

「定時で帰ってます。」

パートナーの怒りに油を注いでしまったお馬鹿な私。

しまったと思った時には遅かった。

「今持ってる仕事の締切全部おとせ!(〆切を破る、納期を守らないこと)責任は上司と社長にとらせろ!お前はもう残業するな!!」

下っ端「…。(えぇ〜!社長と上司はどうでも良いとしてお客さんに迷惑かけるのは嫌だー!!)」

心の中だけで反抗した。

決して、口には出さない。



…私さ、前の職過労で退職しててさ。

パートナーはそれもずっと見てきててさ。

今の仕事大好きだし楽しいんだけど、悔しいことに物理的に時間が足りなくて。

まだまだ自分の技術も足りなくて。

専門職で4年目なんて、ようやく大体の業務が一応できる、みたいな感じで。

仕事から帰ったら家のことも自分のこともちゃんとできなくて。

家事とかほとんどパートナー任せで。


パートナーに言われたんだ。

「お前が仕事を一生懸命頑張って、楽しんでるのはわかってる。応援してやりたい気持ちもある。でも、身体のほうが心配だ、前みたいになるんじゃないかって。頑張りすぎるな、休め!」

1年間、ほぼ寝たきりだった時間を思い出す。

あんまり記憶にないけど、地球の重力って重いなーってぐらいには弱ってた。

言葉も上手く喋れず、ご飯の味もしなかった。

体が重くて、動くのもつらくて。

このまま死んじゃうかもしれないと思った。



今?

上司の観察しながら好きな仕事してるから楽しいです!



先輩たちが騒いでくれて、社長(編集とか業務内容さっぱりわからず。上司からの報告も分担しました、だけ聞いていて、割合は知らなかった)に直談判して、上司に2ぐらいの業務をお返しした。

営業さんの同情もかって、新しい業務も上司に行くように誘導成功!いぇー!!



現在の仕事量 上司3:下っ端7。

しかし私には先輩たちがいる!

なんとかなってる。ギリギリ。



今日、神が言った。

「俺もヤッタコトナイノデワカリマセンって使うかな」


めっちゃ上司のマネしてすげー上手かった。

もう一度言ってくれと皆でお願いしたけど、駄目だった。

残念。


そんな上司の最近の口癖

「し、下っ端さん。な、何か手伝うことはありますか?」

「そ、その作業は、や、やったことないので、ち、違う作業ありますか?」

「やったことないのでイチから説明してもらえれば…。」


上司よ、残業してる私に、イチから説明している時間などないわ。

説明してる間にその仕事進められるわ!!



…うちの上司、やっぱり変わってる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ