はぴば
この前、お友達の反出生主義者におせち料理を振る舞ったら、数の子を見て卒倒しましたわ。
やはり、日本人にとって数の子は鬼門なのかと思い知らされるばかりですわ。
私、思うんですのよ。
「今年もよろしくお願いします!」
って言う時と。
「来年の今頃は何をしているんだろうか?」
って考える時の時間感覚があまりにもかけ離れ過ぎていて頭おかしくなりますわ。
でも、そんなことどうでもいいくらいの幸福が私を包んでくれていることは事実なんですわ。
だって、私は今こうして生きているのだから!
「あなたは死んでいるのよ」
はい?
「あなたは死んでいるのよ」
はぁ!?
「あなたは死んでいるのよ」
あ、なんですの。ただの宗教勧誘でしたか。
「あなたの魂は、輪廻転生を経て、再び新たな生命として誕生しようとしています。しかし、それを待つ時間が余りにも長い。そこで私たちが代わりに生まれ変わってあげることにしたのです。感謝なさい」
はっ! さては今流行りの異世界転生ですわね!?
「いいえ違います」
あら、違ったんですの? じゃあなんだったのかしら?
「…………あっ、ごめんなさい忘れてください」
そう言われても気になるから言ってくださいまし!!
「いやほんとすみません」
そんな謝られても困ってしまいますわ。
こんな悲劇をなくすためにも、わたくしが新たに宗教結社を立ち上げるしかありませんわね!
その名も『自分のことをボクと呼ぶ女達の会』!!
ちなみに男性の方々も多数在籍しておりましてよ?
わたくしは教祖兼会長を務めさせていただきますので、入会希望の方がおられましたらいつでもお待ちしておりますわ〜!!
ではでは皆様良いお年を。
3億円で買えるものってなんだと思います? 答えは簡単ですわ。
それは、†自由という名の翼†と、心の平穏でございますの。
つまり、お金さえあれば、大抵のものは手に入るということですわね。
……え? お金のない人はどうすればいいか? そんなこともわからないなんて、なんて可哀想なことでしょう?
わたくしが教えて差し上げますから、耳の穴をよくお掃除しておくといいですわよ?
まず、わたくしのように、毎日3食ちゃんとした食事を食べましょう。
そして、しっかりと睡眠を取りましょう。 あと、きちんと学校に行きましょう。
そしてその三点を守っていれば、きっと幸せになれるはずですわ。それこそが、お金がない人の取れる最善の行動なわけですわ。
もし、それでもダメだという方がいるなら、仕方ないですわ。
わたくしが、特別に救いの手を差し伸べてあげなくもないですけど……。
どうされます?
……ふむふむ、わかりましたわ。
今すぐ、この場で、手を合わせて、目を閉じて、心の中で十字を切りながら――
『からあげ』
と82回念じるだけで万事OKでしてよ?
第1話から最終話まで全てのサブタイトルを見てくだされば分かり得るかもしれませんけれど、第309話まで読んで初めて回収される伏線が潜んでおりますわ。
ここまで読破することを前提に作り込んでおりますので、是非最後まで付き合っていただけると幸甚極まりないものであり、光栄でありましてよ?