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#4 城の外へ

ステータスの能力値の書き方変えました。改行が合わねえ………


今回は白の外に出る直前までの話です

主人公の一人称をできるだけ『私』にしていこうと思います

 私は冒険者の一人を連れて宝物庫に向けて歩いていた。

 

 冒険者のアミは少しは落ち着いたがまだ少し震えている。もし私が人間だったらって考えると気持ちがわからなくもない。私は別に人間を殺したいとか蹂躙したいって思ってるわけではない。しかし、それが嫌かと言われたらそうでもない。どっちでもいいのだ。必要なら殺す。必要なかったらあまり殺すつもりはない。あの二人は今の自分の力を確かめるために殺してしまったがある程度力の把握はできたから尊い犠牲として成仏してもらおう。せめてもの気持ちで血は全部飲んであげた。美味しくなかったが…


 どうやら私の力は人間に比べるとかなり強いらしい。レベル40の人間2人を手加減していても殺ってしまえるほどだ。試しに後ろのアミに向かって鑑定してみようかと思い視線を向けることにした。


名前:アミ(Lv.40)


種族:人間


スキル:火魔法(Lv.4)

    水魔法(Lv.5)

    風魔法(Lv.3)


能力値

HP…4,120

MP…6,120

STR…1,748

VIT…2,200

MDF…7,047

DEX…5,230

AGI…1,974

LUX…4,382

                                             』


(なるほど。人間のLv40はこれくらいのステータスなのか。これなら確かに圧倒できるのも納得だな。そういえば何で私はあの冒険者を相手にする前に鑑定しなかったのだろう?)


自分の慎重のなさに疑問を持っていたが。ただそれよりも気になることが一つある。視線を向けられて驚いてるアミに聞いてみるか。


「ねえ、魔法の威力ってステータスによって変わるの?それとの使う魔法によって変わるの?」


「えっ⁉あ…はい!魔法は使用者の保有している魔力量に比例します。私みたいに魔法しか使ってなかったりする人はレベルが上がるときの成長値が偏りやすいんですよ。」


「そうなんだ!ありがとう」


「もしかして花月さん魔法も使えるんですか?あんなに身体異能力高いのに……」


「さっきも言った通り私は吸血鬼よ。魔法が使えても不思議じゃないのではなくて?」


「吸血鬼に会ったことがないので何とも言えないんですが、言い伝えによると使ってる吸血鬼もいたそうですね」


「あら、魔法を使わない吸血鬼もいたのかしら?」


「わかりません。というか花月さんの方が詳しいんじゃないんですか?」


「言ってなかったかしら?私ほとんどの記憶がないの。だから何もわからないわ」


「そうなんですね…だからあんな質問をされたんですか」


「そういうこと!さあ、着いたわよ。ここが私の宝物庫。私の魔力がないと開けれないはずだから中身は残ってるはずよ」


「そういえばどんなに頑張っても入れない部屋が何か所かあるって聞いてましたけど、そういう事だったんですね」


「ええ。じゃあ開けるわね」


扉に手をかざすと一瞬鈍い光を発して扉が開いた。中には宝物庫というにふさわしく高そうな武器に防具、お金にアクセサリーや衣類など、様々なものがそこにはあった。持ち主の私が見ても驚きの光景だった。


「す、すごい…」


「さ、必要な分だけ持っていきなさい」


「………」


「どうしたのかしら?」


宝さがしに来たと言っていたのに宝を目の前にしても動かないアミに疑問を持った私はアミの顔を覗き込むようにして聞いてみた


「嬉しいんですけど…なんでそこまでしてくれるのかな?って思いまして…」


アミは深刻そうな顔で言葉を投げかけてきた。どうやら何か考え込んでいたらしい


「私たちは花月さんの住処を荒らしに来た冒険者です。あの二人と私も同じ人種なんですよ。花月さんからしたら永い眠りから目が覚めて、家の中に見知らぬ人が自分のものを奪うために忍び込まれた状態なんです…。なのに私だけ生かしてもらった上にこんな高価なもの…貰えるわけないじゃないですか!」


どうやら生き残れたって安堵から冷静になって悩んでしまったらしい。


「確かに最初は嬉しいと思いました。けど、私はあの時死を覚悟しました。その後生きて帰れるって思ったら嬉しくて、でも花月さんは私を奥に連れて行きますし、本当は殺されるんじゃないかとも思ってまあした」


「私はちゃんと宝物庫に行っていくつかあげるって言ったじゃない」


「それでも知らない人、それに自分より圧倒的な強者に知らないところに連れて行かれるとどうしてもそう考えてしまうんです。けど花月さんは言ってた通り連れてきてくれますし………どうしてそこまでしてくれるんですか?何が狙いなんですか?」


(ん~この子けっこうめんどくさい子だったのかな?何も考えずに持っていけばいいのに。こんな風に言われたらただの気まぐれって言いにくいしな~)


「最初の大男なんだけど、私を見た瞬間に私を犯すことを考えてたのよ。警戒はしてたけどやっぱり男なんて性欲に流される哀れな生き物だしね。二人目の女性は死ぬつもりで私に襲い掛かってきたから殺したの。きっと大男とできてたか片思いだったんじゃないかな?ただアミは違った。敵意が感じられなかった。」


アミは驚いた表情でこっちを見てきた


「それに、アミはあの時誰かに謝ってたよね。私は心が読めるわけじゃないけど目を見ればその人が何を考えてるのかはある程度分かる。あの時のアミは恐怖と後悔のほかに人に向ける優しさがあった。だから攻撃しなかったの。それに正直にすべて話して、ちゃんと反省して欲に駆られて宝を取らずにそのように考えれる人はあまり簡単に死なない方がいい。だからこれはアミが勝ち取った報酬だよ」


途中から涙を流しながら聞いてたアミを宥めてなんとか持って帰るものを選んでもらった。私も自分が使えそうな物をいくつか取って部屋を出た。


(我ながらなかなか臭いセリフを言った気がする…まあ、何とか丸く収めることに成功したからいいか)


宝物庫から門の方まで歩いてる間にアミもすっきりしたのか表情が明るくなっていた。そして互いにこれも何かの縁ってことで友達になった。この世界に来て初めての友達に気持ちが高揚して、これから外に出ようとする俺にアミから衝撃的なことを言われた


「花月さ、そのまま外に出るのはやめた方がいいよ」


「!?」


「そんなに驚かなくても…」


「なんで?なんでそんなこと言うのよ!楽しみにしてたのに!」


ついつい涙目で叫んでしまった。自覚してないくらい私は楽しみにしてたらしい


「いやいや、花月は奇麗すぎるの!その髪も眼も服も目立つの!きっと世界中の男の目線を集めちゃうよ!」


そう、花月はこの世の良きものとは思えないくらい美しいのだ。アミもかなり美人の分類だが花月は遥かに凌駕する。


「そうはいっても仕方がないじゃない。ほかの吸血鬼も見かけないから退屈なんだもの。それに、私は何があっても大丈夫だから」


「でも!」


「何?まだ何か言うつもり?」


私のことを心配してくれてるのだろうがアミをにらみつけてしまった。


「アミは心配性なのよ。最初に見かけた時も気の弱そうな感じだったけれど。慎重と臆病は違うのよ」


「わかったわよ。これ以上は何も言わないわ。でも、何かあったら相談しに来てね」


「はいはい。じゃ、外に出ましょうか!」


話してる間に玄関の門の前にたどり着いてやっと外に出られるって思いでテンションが上がった。これからどんな冒険が待っているのか楽しみだ!

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