#2 第二の生
今回はチュートリアルになります
二日連続で投稿できてよかった~
女神に転生させられた俺は目が覚めた。はずなんだが視界は真っ暗だ。周りに何もない。と一瞬戸惑った俺だが体が動くことを確認する。どうやら俺は寝転がってる状態のようだ。感覚的には人間の感覚なんだが、本当に違う生物に変われたのだろうか?
そう思い手を前に突き出してみたら何かに当たった。しかもとても軽い。ただ前に突き出した手が人の手で、まるで少女のように小さい。周りは暗いのに自分の手が認識できた事も不思議だ。
「とりあえず動くとするか」
甲高い、まるで少女のような声に驚きを隠せない俺はとりあえず目の前の軽いものを押しのけた。
「なるほど、これは蓋だったのか。それに棺…。少女のような小さな手と甲高い声…。地面との距離が近くなってることといい、俺はもしかして吸血鬼の少女になったのか?」
状況分析を行い、慌てて又に手を置くと予想通り男の突起物はなくなっていた。目線を下にするとあの女神が着ていた服と似た形で、ローブとスカートって組み合わせだった。しかし俺のは全体的に黒く、蒼い波線が入ったデザインだ。スカートは三段になっており、前の世界ではゴスロリというのだろうか?服に興味がなかった俺は詳しくは知らないがそれっぽいデザインで色はあの女神御一緒の星空のような柄のスカートだった。
「あの女神が着せたのかな?とりあえず自分の姿をちゃんと確認したいな」
周りを見渡すと神殿かと思えるような祭壇があり、鏡もあった。よく見るとファンタジーの王族とかの部屋のような豪華さがあった。いや、もはやそのもののような気さえする。
「これ、後でステータスとか見れるのかな?ていうかオシリスが説明してくれてもいいと思うんだが……」
「呼びましたか?あ!目が覚めたんですね!」
無い物強請りのつもりで呟いたら聞き覚えのある声が聞こえた。
「では隆の状況を説明しますね」
とオシリスが俺のことをいろいろ教えてくれた。
どうやら俺は吸血鬼の姫に転生したらしい。服はオシリスが「自分が担当したので特別にコーディネートしました」と言っていた。ここまでは予想通りだ。そして世界には人間族・獣人族・龍族・竜人族・天神族・エルフ族・魔族がいるらしい。俺は魔族に分類されるらしい。
ステータスに関してはスキルと称号が関係してくるそうだ。俺にもあるらしいので見る方法を聞いてみた。
「“ステータスオープン”と言ってみてください。そしたら自分の能力値・称号・スキルが見れるはずです。称号やスキルの詳しい詳細が知りたければそう念じれば見れます。あ、そうそう!名前の方はどうしますか?せっかく生まれ変わったんですから変えますか?」
「そうだな…せっかくなんだし名前も変えるか!」
「では何て名前にしますか?」
「吸血鬼の少女っぽくいくと……………“花月”ってどうだろう?」
「いいと思います!ではそのようにしますね。ではステータスを見てみてください」
早速試してみることにした
『名前:花月(Lv.5)
種族:吸血鬼(真祖)
称号:吸血鬼の真祖…吸血鬼の真祖にのみ獲得可能。自身に危機が迫ると察知できる。吸血鬼の弱点をすべて克服。MP+10,000・MDF+10,000・AGI+10,000
眠り姫…寝てる年月が長ければ長いほどステータスが上昇する。最低でも100年以上寝ることが条件
スキル:魔眼…魅了・麻痺・石化・睡眠・洗脳状態にすることができる。幻覚を見せれる。鑑定することができる
アイテムボックス(Lv.10)…無限に物を入れることができる。生き物は入れれない。入れたものは異次元で時間が止まったまま保存される
全属性魔法(Lv.10)…火・水・雷・土・風・聖・闇・無の魔法が使える
空間転移…一度行った事がある場所に空間を超えて一瞬で移動できる。自身に触れているものなら転移可能
能力値
HP:10,210,327
MP:10,210,327(+10,000)
STR:79,850
VIT:55,940
MDF:93,270(+10,000)
DEX:10,370
AGI:90,000(+10,000)
LUX:53,050
』
自分のステータスを見て唖然とする。確かに第二の生では今までと違い生き方がしてみたいと思った。異世界転生でチートを手に入れて無双したいって思いもあったがこれはやりすぎなのでは?まあ、戸惑いはしたがとても嬉しいのも事実なんだが
「能力値の数値の基準がわからないんだがこの世界の平均ってどれくらいなんだ?」
「同じレベルで全能力値平均だと人間族で80・獣人族で150・龍族で500・竜人族で350・エルフで200・天神族で1,000・魔族で1,050ですね」
「いやいや!パワーバランスおかしいだろ!平均どころかこれ多分成長した各種族よりも高いんじゃないのか?」
「そうなんですけど、ほら。花月さん眠り姫の称号があるじゃないですか。この世界では長い間寝てたんですよ。ざっと2万年寝てたことになってます」
「そうなんですね。まあいいや。そういえば俺は自分の姿を見ようとしていたんだった」
そう言って鏡の前に行くと美少女がいた。膝まである全体的に透き通るような銀髪、毛先だけ飲み込まれそうなほどの黒髪、前髪にワンポイントで紅と蒼のメッシュが入っている。目は右目が真紅で妖美な雰囲気が醸し出され、左目は飲み込まれそうな深蒼で儚さが醸し出されていた。胸は目測Bカップ程かと思う。そして折れそうなほど細い腰、細い手足と、出るところは出て絞める所はちゃんと絞まってる、女性としての柔らかさもある正に絶世の美少女と呼ぶにふさわしい子がそこにいた。
「もう何もかもが違いすぎて驚くのも飽きた…」
「まあそう言わずに。言い忘れてましたが花月にはこの世界の言語の読み書きができるようにしておいたから安心してください」
「ありがとう。なら早速外に出ようかな」
「そうですね。これで私の役目も終了となります。楽しい人生を送ってくださいね」
「ああ、本当にありがとう。では行ってきま…じゃなかった。これからは女なんだから……行ってくるわ」
「ええ、いってらっしゃい」
そのあとオシリスは笑顔を向けながら消えた。俺はこれからの人生に期待でワクワクして部屋を出た。
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次回から冒険スタートできるかな?