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第7話

あれから数年が経ち、俺は小学校へ入学する事になった。



「ホントに行くの?」



「行く。」



「行かなくてもいいのにー…。」



「くどい。」



本当は在籍さえしてればいいらしいのだが、

それだと暇だし、友人が欲しいので登校することにした。

家族全員に止められたのだが、駄々を捏ねまくった。

それはもう盛大に、お菓子売り場に来た子供のように。

その結果、許可は得たが登下校は母が送り迎えをすることになった。

アンタ仕事はええんか…。





そして今日は入学式だ。

来賓の話長いから嫌なんだよなー。憂鬱だ…。



「憂鬱そうにしてるだいちゃんもかわいい。」



うっさいわ。

保護者の参加もあるから母と車で移動する。




着いたようだ。

門には大勢の人だかりがあった。

それもそうか。門の前で写真撮るもんな。

かく言う俺達も門に近づいたのだが…。

全員が一斉にこちらに振り向き、頬を紅潮させながら道を空けた。



「さ、行きましょ。」



何で何事も無かったかのように出来るの?

常識とか言わないよね?




注目されながら撮っていたので超恥ずかしかった。

それに周りの人達が…。



「食べちゃいたい…ジュル。」



みたいな事ヒソヒソ話してて、生きた心地がしなかった。

無事?写真を撮った俺達は係の人に案内されて会場に入った。

何か一人だけ皆と席が離れてるんですが…。

え?男性専用席とか言わないよね?ねぇ!?



「これより入学式を挙行致します。」



始まっちゃったよー…。

しかも会場全体がこっちをガン見してるんだが…。

新手のいじめか何かか?居心地わりぃな…。



「学校長挨拶。」



お、ちょっと進んでた。



「皆、入学おめでとう。頑張ってね。以上!」



軽っ!それでええんか…。

その後は特に変わった事も無く式を終えた。

だが、来賓のババア、テメェはダメだ。

校長の話が短くて早く終われそうだったのに、

ダラダラと続けやがって、その上ループだと?

ぜってぇ赦さねぇ。







担任を名乗る教諭に教室に案内された。

席はどこでもいいらしい。

だったら選択肢は一つ。窓際の一番後ろだ。

すんなり席が決まれば次は自己紹介だ。

余談だが担任は廣瀬というらしい。覚えなくてもいいそうだ。



「自己紹介をしてくれる人、手挙げてー!」



「…。」



誰も手を挙げなかった。

うーむ。話が進まんな。ここは俺が、



「!じゃあ、烏丸君から。」



「僕に名前は烏丸大地です。気軽にだいちゃんと呼んでください。

 これからよろしくお願いします。」



「気軽にだいちゃん?これはもう恋人?でも教師と生徒だし…。」



なんでだよ。せめて先生はまともでいて欲しかった。



「次の人ー!いないなら先生が当てていくよー。」



「じゃ、私が。」



お?隣の席の子が手を挙げた。



「私の名前は星野美月です。スポーツが好きです。

 これからよろしくお願いします。」



こっちを見ながらじゃなければ良かったよ…。

その後全員の自己紹介が終わり、教科書等の配布、お知らせや、

先生の話を聞いて解散となった。

帰る前に全員と連絡先を交換しておいた。マジかよ小学生…。










帰り際、



「あの担任とクラスメイト達、どうやって始末しようかしら。」



必死で止めた。




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