表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白猫  作者: 檸檬
10/45

10




「はる....?」



朝、目が覚めたら隣にいたはずのはるが

いない....



「どこ?」



帰っちゃったのかな?

もう朝だし雷鳴ってないから大丈夫だけど...



ガチャ


「あれ?すー起きたんだ」



部屋のドアが開いて寝ぐせでぴょんぴょん

髪が跳ねてるはるがいた。



「...帰ったかと思った」


「すー置いて帰らないよ」



笑って優しく撫でてくれて

私の事をよく考えてくれる。

はるにとても安心する。



「すー倉庫いく?」


「やだ」



あ....ワガママ。

でもあそこは嫌だ。



「はるとどっか行きたい」


「俺は倉庫行かなきゃダメなんだ」



う".....我慢してはるといるか、一人か。



「はるといてもいいなら行く」


「いいよ」



人がたくさんいるのは嫌い。

でも一人も嫌い。

だからはるがいる方に。



「バイクで行くの?」


「うん。すーどうする?」



自分のに乗るか、はるのに乗るか....



「はるの後ろに乗る!!」



自分で運転するのもいいけど、

はるの後ろ久しぶりにだし。



「了解。乗れるよね?」



はるのバイクは大きい。

でも乗りなれてる私なら、余裕。



「ちゃんと捕まってて」



そう聞こえたと同時に走りだした。



「気持ちいー....」



はるの運転は好き。

なめらかだから風や景色をゆっくり

感じられる。



「着いたよ」



暫くぼーっとしてるとついたらしい。



「今日は杏や呉羽に呼ばれても

幹部室には行かないからね!!」


「はいはい。わかってるよ」



ぎゅーっと、はるの腕にしがみついて

倉庫内に入った。



「春樹おはよーって鈴!?」


「なんで二人一緒!?」



今日も元気だなぁ。



「葵、秋夜おはよ!!」


「うるさいよ二人して」



葵と秋夜はいい人だと思う。

はるの仲間だし。



「ま、まさか朝帰り...!!」



朝帰り?朝帰る?まず帰ってなくない??



「まぁ間違ってない」


「はるの家ここじゃないよね?」


「ここも俺の家」



第二の家って事?

はるの家は椎名組ようするにヤクザ。

峯崎組とは仲がめちゃめちゃいい!!



「春樹と鈴はそんな関係だったの?」


「どんな関係?」



朝帰りにそんな関係とかあるの?



「え"、だから...「セフレって事だよ!!」



ん?何それ。てか声デカいよ葵。



「「「えぇぇぇ!!!?」」」



うるさーいなんで絶叫してるの?



「葵馬鹿。違う。昨日すーの家に泊まった」


「そ、そうだよな。鈴はそんな子じゃ...って

泊まったぁぁぁぁ!?」



わぁ葵ってうざい。



「うるさい」


「鈴大丈夫か?!なんもされてないよな?」



き、気持悪い...ガクガク揺らさないで...



「ストップしようか葵」



止めてくれたのは秋夜。



「だ、だって鈴の唇が春樹に奪われたかも

しれないんだぞ!!」



唇を奪うってキスの事?



「春樹がそんな事するわ「した」


「「え...?」」


「はるっ余計な事言っちゃ駄目!!」



はるの口を両手で塞いだ。



「すー真っ赤だよ?」



い、意地悪はるだ...!!



「違うもんっ」


「すーのファーストキス奪っちゃったしね」



わぁぁぁぁ!!!!



「すーずちゃん♪今の話...ほんと?」



どっから出てきた!!?



「「「呉羽さんおはようございます」」」



はる、葵、秋夜が声を揃えて挨拶した。



「ねぇ、春樹を見るとイラッとするのは

どうしたらいいと思う??」


「それはどうしようもないです」


「そうだよね、殴ればいいんだよね」



顔引き攣ってるよ、はるさん。

呉羽ブラックオーラ全開だしね。

でもね、



「はる殴っちゃ駄目!!」



はるは殴らせないから!!

意地悪はるだけど、私の好きなはるだから。



「鈴」


「ほぇ?」



突然新たな声が聞こえた。

でも知ってる声。



「おはよー杏」



あ、そういえば今は午前10時。



「...はよ。雷、大丈夫だったか?」



なんで雷嫌いって知ってるの?



「玲音と知音が焦ってた」



あぁ...わかってても外せない用事だったって

事だよね。



「大丈夫。はるがいてくれた」



ふふ、と笑って呉羽に追いかけられてる

はるを見た。



「....っ...そうか」



どうして苦しそうな顔するの?



「玲音達は上にいる?」


「あぁ。寝てるはずだ」



まぁ起きてはいないと思う。

私がいてこないって事は起きてない。



「...杏は火焔の総長やってて楽しい?」


「あぁ」



笑って返事した杏はいい総長だと思う。

でも、“いいな”なんて思っちゃいけない

自分で手放したんだから.....仲間達を。



「....お前は生きてて楽しいか?」



ビクッ



「さぁね。でも、玲音や知音、はるが

私の大切な人って事にかわりはないね」



紅や駿、由那、仲間達.....

それともう会えないけど私の最愛の人。



「俺らが楽しいと思わせてやるよ」



無理だと思うよ。

はる達でさえ出来なかったんだから。



「頑張って」




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ