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異世界だらだら旅  作者: トマト
29/36

良い宿と悪い武器屋

だらだら回です

「依頼は数日後だから、何もないようならここで別れるけど。どうだい?おすすめの宿でも紹介するよ?」

 

ジモンさんが言う。


イケメン…というかイケおじだ。


いやさ!!危険な依頼を止めるでもなく一緒に行ってくれるって何なのよ!

かっこよすぎでしょ!!


「あ…あの…宿。お願いします」


「ああ。じゃあついておいで」


ジモンさんが爽やかな声で言う。


「イケメン…」


「ん?なにか言ったか?」


「何でもありません」




――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――




いい人が多すぎる…


ジモンさんが紹介してくれた宿で真っ先に出てきた感想だった。


いやぁこの店の看板娘?なんかめっちゃニコニコしてて人あたり良いし。

優しいし。

受付のときテンパっても何も言わないし。


店主もすっごいいい人。

お金ないなら前払いでいいよって。


「あんなに優しくしてもらえたの転生して初めて…」


「く…苦労したんですね…?」


宿の布団に潜り込みながらメラと会話する。


人だけじゃなくて、宿も良いところだ。

いやぁ食事も美味しいし、部屋もキレイ。


ホントに良いところだなー













…暇だ


ゲームもスマホもないからすることがない。

野宿のときは魔物狩って暇つぶししてたからな〜。やることね〜


「今後の作戦会議でもするか?」


「なんですか急に」


メラが怪訝そうな顔をする。


「なんか碌でもないこと言いそう」


「失礼な。今後どこ行くか〜とか、やって良いことと悪いことの自分ルールを作るとか!作戦会議は結構有意義なんだぞ」


これだからガキは。


ここは手本になるためにも、しっかりした作戦会議をしなければ。


「良しやるぞ!」


「ウワーガンバレー」


メラが棒読みする。無視だ。


「一つ!美枝の蘇生について!」


俺が空を指指して言う。


「蘇生とか前例がないから適当に国まわってく!!」


「一瞬でも期待した私が馬鹿でした」


メラがとうとうこちらから目を逸らす。無視(ry


「二つ!自分ルールについて!」


「…」


もう反応すらしてもらえなくなったが無視だ。


「悪いやつは即殺!いい奴は気分次第!!」


「思考が魔物のそれになってきましたね!!」


メラが突っ込む。


おっ!反応してもらえた。


「はぁ…貴方って人は…」


「ぐへへへ。人間など滅ぼs…あがっ!」


ちょっとふざけただけなのに、ミケがアッパーを飛ばす。


怖い怖い。猫科は凶暴だな。


というかさ、作戦会議が終わってしまった。

本当に暇すぎる。


観光もな〜。いや犯罪都市の観光って何よ。


となるとやっぱり美味しいものとか?

いやでもそれも飽きるよなぁ〜。


「武器でも見に行くか?」


「なんですか急に。行きますけど」


そうと決まれば善は急げ!

さっさと武器屋へGO!



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 



「らっしゃい」


「どうも」


俺たちが選んだ武器屋は、暗い雰囲気が在るが、そこそこ立派なものだった。


中には、眼帯をしたちょっと黒めの店主がいた。


コニヨの店長を闇属性にしたみたいな人だ。値引きとかしてくれなさそう。


「え〜、この子の武器防具と、私の武器を探しに来たんですけど…」


「魔術師と剣士の装備だな。少し待て」


そう言って店主は店の奥に消えていく。


仕事が早いな。というかなんで俺を剣士だと思ったのだろう。勘かな。


そんなことを考えていると、店主が出てくる。


「こんな物しかなかったよ」


そう言って店主が机においたのは、ちっとボロいロープと、普通の鉄の剣だった。


子供だと思って安物を出しているのだろう。悪いやつだ。


「あの、もっと良いものを…」


「あのな。これしかねぇつってんだろ」


店主が不機嫌そうに荒い声で言う。

気の強い人ならなんともないんだろうが、コミュ障にはつらい。


「お、お金ならありますから…」


「お小遣いもらって冒険者ごっこでもするつもりか?!あぁ?!」


店主が怒鳴る。


意地でもこれ以上のものは売らないつもりらしい。


駄目だ…この人を論破できる気がしない。


俺は、諦めて店を出ようとした。


その時、


「うるせぇな!!お前みてぇな古臭い頭じゃ知らねぇかもしれんがよ!!今は歳と強さは関係ねえんだよ!!!そんなに歳の数で威張ってたきゃ一生幼稚園で離乳食でも食ってろこの”ピー”が”ピー”して”ピー”を”ピーーーーーーーーーーー”!!!」


「ひぃ!!」


隣のメラがすごい剣幕で怒鳴る。


そのあまりの勢いに、店主も思わず情けない声を出す。


俺が驚いて声も出せない中、メラは店主を責め立てていく。


こ…ここは保護者としてやめさせなければ…


「大体”ピー”の癖に”ピー”を…」


「メラ…それくらいに…」


「あ”あ”!?!」


「コワイヨォ…」


もはや、この空間にメラを止められるものはいなかった。



…結局、説教会は数時間続いた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「ひどい目にあった…」


「まぁ良いもの買えましたし。良いじゃないですか」


よかねぇよバーカ。


なんていうとボッコボコにされるので、心の中でメラを攻める。


結局、俺たちは魔力の総量を上昇させるローブと、魔術師の杖みたいなのをゲッチュした。

ちなみにローブは俺用だ。


剣も一応買ったが、多分そんなに使わないので、最初に提示された鉄の剣にしといた。


「とりあえずこれで、クエストの準備できたな」


「にゃおん」


俺が言うと、ミケが布から顔を出す。


連れて行ってほしいのだろうか。


「お前は留守番な」


「ふしゃあああ!!!」


ちょっ!!痛い痛い痛い痛い!!


おい噛むな!!街中では姿を見せては行けないって約束をしっかり守りながら噛むな!!!


「仲良しですね(笑)」


メラが嘲る。


くそぉ…前途多難とはこの事か…

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