2、就職に失敗して迷走、挙句の果てに怪しいビジネスに引っかかって借金を背負う絶望③
今回も前回の続きですねー。
さて私は即日例の連絡先に電話をかけてしまいました。
電話に出たAさんからはある場所に来て欲しい旨を告げられ、私はその言葉を忠実に守り、ホイホイそこまで出向きました。
そこはある一戸建ての建物の二階で、そこの一室に来ると、Aさんに出迎えられました。
「まさかいきなり来てくれるなんて思わなかったー!」
やたらとハイテンションのAさんは満面の笑みを浮かべながら開口一番そう言ったものでした。
おそらく声をかけて速攻でついてくるようなバカはこの怪しげな団体の中でも相当珍しいということなんでしょう。
かくして私は早速その日からこの団体の活動に加わったのでした。
さてこの怪しげな団体は一体どんな組織なのでしょうか?
結論から言えばいわゆるネットワークビジネスというヤツをやっていて、商材としては健康食品なんかを中心に扱っていました。
ネットワークビジネスというのは、要は扱っている商材を他の人に売り込んでどんどん構成員を増やしていくビジネス手法で、今でもいわゆる“ネズミ講”などと言われて評判が悪いです。
私もこのときからその構成員の一人として末端に加わったというわけです。
まあ、結論から言ってしまえばこの出来事は私の人生に壊滅的な負の影響を与えました。
このビジネスではまず自腹を切って商品を購入するのが基本でそれを買うのにまず数十万はかかります。
さらにおそらくセールスでの成功率を上げるのが目的だったと思いますが、自己啓発セミナーなんかにも参加してその参加費用がやはり数十万。
最初に金がかかっても多くの人をリクルートできれば、最終的には大勢の人間が自分の傘下に加わるため、月収100万円も夢ではない!
確かそんなようなうたい文句だったと思います。
ちなみにその組織は確かにトップの人と一握りの幹部みたいな人は確かに儲かるのですが、それ以外の人はさっぱりでした。
要は超絶格差社会です。
これは二十年近くも前の話なのですが、この構図は現代の格差社会の縮図っぽくてそこは今となっては興味深くもあります。
まあ、市場原理主義社会というものは必然的にこんな構図になっていくということなんでしょうかね?
さて、かくしてこのような団体に加わってしまった自分はこのあとどのような行動を取るのか?
ええ、皆さんの期待通りの行動を取ります。(笑)
破滅の道を一直線です。
ロックンロール、ベイビー、の道です。(それは違うか!?)
このあと私は具体的にどうなっていくのか!?
続きはまた次回!