3、上京するも相変わらず定職に就けず、ついには病気になって倒れる絶望①
今回から新展開迎えます!
さて、百万ほどお金をためた私は思いきって上京してゲーム会社で働くことを決心しました。
以前にゲーム会社に就職失敗したことを話しましたが、そのときの夢にもう一度挑戦しようということです。
まあ、移り住んだのは正確には神奈川県だったので厳密には上京ではないのかもしれませんが。
ただそこから都内にある会社に電車で通ったのは確かです。
なぜ神奈川に行ったのかというと、当時大学生の弟がそこに住んでいたからです。
それ以外に伝手などは特にありません。
さて東京では二つのゲーム会社でバイトしました。
仕事の内容はいわゆるデバッグなどと呼ばれるのですが、ゲームを実際にプレイして不具合を発見する仕事です。
まあ、ゲーム開発に関わる仕事の中では一番下っ端の仕事ですね。
そして働いた結果の結論をいきなり言ってしまうと…。
何一つ爪跡を残せませんでしたね!
最初の会社は三ヶ月程度、その後一ヶ月ほど間を空けて次の会社は半年程度で去ることになりました。
ちなみに二番目に働いた会社は超有名ゲーム会社でしかも超有名タイトルに関わりました。
おそらくゲームにさほど詳しくなくても名前くらいは聞いたことあるほどの超有名ゲームです。
そのゲームのエンディングに流れるエンドロールに私の名前(本名)も流れることが密かな自慢ですかね。
まあ多少の思い出を残しつつ、一年持たずにゲーム会社の就職への挑戦は終わりを告げました。
その後の私は目的を見失い、一月ほど完全に抜け殻状態になりました。
そんなある日、私は近くにある図書館にフラッと立ち寄ったのです。
無論これといった目的もなくです。
私は図書館の中に入るととりあえず館内をうろついてみることにしました。
実を言うとそのとき図書館という施設に入ること自体が大学時代以来途絶えていたので、本当にどこに何があるのかもさっぱりわからず完全に迷子状態でうろつきました。
そんな状態で神話の本が置いてある棚の前までたどり着きました。
そして棚から一冊の本を取り出しました。
それは『日本神話とユング心理学』、確かそんなようなタイトルだったと思います。
そうして何気なくその本を読んでみました。
するとめっちゃ面白い!
かなり衝撃的な面白さでした。
大体日本の神話を心理学の視点で見るなんてことをそれまで考えたことすらありませんでした。
あと意外に出雲の神話について書かれた本が多かったことも驚きました。
何しろ山陰地方が地元の私としては都会にまで出て地元の歴史のことに触れることになろうとは思わなかったのです。
いずれにしろこれらの出来事は日本の神話に関する作品をなろうなどに投稿している今現在にまで繋がっております。
その日以来、私は毎日図書館に通いつめて本を読みました。
神話や心理学以外にも歴史でも漫画でも、とにかく興味のある本は片っ端から読みまくりました。
おそらく一生に内で一番本を読んだ期間だったと思います。
調子がいいときは開館と同時に図書館に行って、閉館まで食事のとき以外はずっと図書館の中で一日中本を読んでいたことがあります。
あるときなど、図書館の勉強コーナーの机で疲れて寝ているといきなり警備員に
頑張っているなー!
などと声をかけられたこともありました。
どうやら私が受験勉強でもしていると勘違いしたようです。
それくらいただひたすら本を読みまくったということです。
そんな日々が一年ほど続きました。
おそらくこの間が人生の中で一番賢くなった期間だったと思います。
それを証拠にこのあと宗教にもネズミ講にも一度も騙されておりません。(笑)
さて、一年も働くことなく図書館に通いつめているとさすがに貯金が底を尽きてきました。
そこでやむなく何らかの仕事を始めざるを得なくなりました。
続きは次回です、お楽しみにー!




