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2度目のハッピーエンド
疲れた。
特別な才能があるわけでもなく、特別モテる訳でもなく、特別悪いことをした訳じゃなかった。きっとこれから平凡な恋をしてその人と幸せに暮らすか、結婚はしないけど普通に1人でもまあまあ楽しく暮らして行くんだと思った。
さぁこれからって時に目の病気になるまでは。
それからのことはあんまり覚えてない。特別なコンタクトをして装着時間は限られている。メガネでは視力が出ない。
仕事もあんまり出来ずお金もない。死にたいずっと思ってた。
歩道を歩いてた時、車がもうスピードで突っ込んで来た。
痛い、痛い、痛い。でもやっと死ねる。
次は何に生まれ変われるかな。人間じゃないかも。
神さまどうか、次は楽に死んでいけるものに変わらせてください。人間はしんどいです。
神さまはじつは意地悪だった。
あんなに願ったのに生まれ変わったのは人間だったのだ。
しかも、記憶をもって。現代日本の記憶を持っているとつらすぎる時代?に生まれ変わったのだ。
死にたいと願ったからか本当に辛い。