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2 家族とはなに?

声の主はまさかの彼だった。


「オマエら最低だな。前までは仲良しの友達だったんだろ?

……桃山さん、行こう」


「うん」


後ろからの視線が凄く痛くて振り向けなかった。


私と奏多君は一緒にいることが多くなり、私がイジメや一人にならないように接してくれていたが、ずっと一緒とはいかず。


一人になると……ほら、やっぱり来た。


「ねえ、いつまで私の彼氏を独占してるのよ! このブス!!」


「そうよ! この最低デブス女!!

奏多が優しいからって、その優しさを利用するんじゃないわよ!!」


ぱぁーーん!!


乾いた音と頬が焼けるような熱い痛み。私叩かれたの? 私のことを憎たらしそうに睨んでいる。


「やだっ! なにこの女、汚物の臭いがするんですけどぉ! お前はトイレの便器と仲良くしてれば良いんだよ!!」


ゲラゲラと不気味な笑みとともに私を突き飛ばし、トイレの床の上に転んだ。


「うわっ、汚~い。トイレに寝る女なんて初めて見たんですけど!」


「ギャハハハハッ、これでもくらえ!!」


バシャーーン!!


「きゃっ…………」


ポタポタと頭から水が流れ。バケツの水をかけられたんだと認識するのに時間がかかってしまった。





女子集団がトイレから去ってから私は、一室のトイレの中で放課後になるまで静かに待った。


放課後まで待つと濡れていた制服も乾いていた。


誰もいない教室へ鞄を取りに行き、逃げるかのように走って帰宅し。部屋に閉じこもり、翌日の学園を休むようになった。



ドンドンドンッ!


「ここの鍵を開けなさい! 昨日休んで今日も休むつもりなの! 学費を出してるのは私なんだから行きなさい。イジメられてるなんて嘘までついて、お前みたいな子はうちの子ではないわ! 明日行かなかったら家から出て行ってもらうからね!!」


ガンッ!!


母は言うだけ言ってドアを蹴りあげリビングに戻って行った。周りが静かになり、少しだけホッとした安心感があった。


家族って何の為にあるんだろう?


一人だけ除け者にして何の得があるの?


私は嘘なんてついたこと一度もないのに、分かってくれない親なんていらない、姉である私をさげずむ弟と妹なんていらない。


家族なんていらない。私は一人で生きて行くと決めた!





翌日の朝。ある人が尋ねて来た。


「結愛! 俺と学校に行こうぜ!!」


窓を開けると、奏多が手を振って待っていた。


急いで準備をし、走るように玄関を出ようとしたが母と妹に阻止されたが、奏多が守るようにして間に入った。


「結愛は学園で酷いイジメを受けています。あなた方はそれを信じてない。

……本当に結愛の家族ですか?

家族なら助け合うのが普通ですよね。今一度家族で考えて下さい!

結愛行こう」


「……うん……奏多、ありがとう」


奏多から手を繋ぎゆっくりと学園ではなくて公園に向かった。なんで公園なんだろう?


チラッと様子を伺うと、奏多の表情は般若の如く怖い顔になっている。


ベンチに座り、両肩を掴まれ。


「俺が部活の間、酷いイジメを受けていたよな? 俺に言ってくれよ。

……ごめん、結愛をせめてるんじゃないんだ」


「奏多は悪くないよ。心が弱い私が、言い返せないのがいけないんだよ」


私は立ち上がり「学園に行こう」と自分から言い。奏多と手を繋いで、遅れて登校した。

「面白かった!」


「続きが気になる!」


「早く読みたい!」


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