???―――???
「イって!」
「……ッ!」
浮遊感は終わり、木の床に二人は尻もちをついた。
織中はすぐに立ち上がると御旗のもとへと走ったが、御旗は思いつめたような顔で床を眺めていた。
「御旗、大丈夫か?」
御旗は顔を上げると、ようやく織中の存在を認識したようで、額に手を当ててしょうもない姿を見せてしまったというように立ち上がった。
「すまねえ。お前も巻きこんじまったようだな……」
「大丈夫だ。……ここは、学校か?」
「ん?ああそうだな。それっぽい建物……って」
御旗はキョロキョロと教室内を見回し、そして外、廊下の窓に近づいて何か確信を得た表情になって織中のところまで戻ってきた。
「見覚えがあるなんてものじゃねえ。ここ俺たちの学校だ。まあお前は今日が初めてだけど、とりあえず見舞高校だ」
話を聞くと、見舞高校の特別棟。織中の行ったことのない場所だった。
窓から見える教室の配置からするとその特別棟の一階の隅にある教室で、倉庫のように机や椅子が積んであった。
「しっかし夕焼けの教室ってなんか怖えよな。あー不気味だ。前はあの謎の女に出してもらったけど……、ああそうか。あいつがいるかもしれねえから探そうぜ!」
織中は妙に気丈にふるまう御旗が気になったが、廊下に出ていく彼の後をついていく。
二人は学校での探索を始めた。