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4月
俺はもう駄目かもしれない。
見舞町。
世話になる場所だが、こんな状態の俺を受け入れてくれる場所などあるものか。
こうして外の世界にいることも中々久しぶりのような気がしてならない。
俺は罰でここに来ている。
ようやく見つけたアパート先の大家からは「問題児か、ゆっくりしていけ」と真っ先に言われ、塵でも見るかのような目つきで俺を見ていた。いや、これは俺のひがみだ。実際そんな目では見ていないことぐらいわかる。塵は眼で見えるものではない。見たいものでは無い。
罪人の俺の目というフィルターが、濁らせて、捻じ曲げて、淀んだ現実世界を見せているだけにすぎない。
釈明のために言っておくが、大家は優しそうな人だった。こんな俺を受け入れてくれる場所を作ってくれた。
だが本心は受け入れたくないに違いない。
当然だ。
いや、俺にとってそれは、当然でも、当たり前でも、ましてや必然ですらない。
あんなことさえなければ――――――。
お読みいただきありがとうございます。
更新は不定期となりますが、気に入ってもらえればと思います。
では、物語のはじまりはじまり~