若いタクシー運転手の苦労
どうも、最近タクシーの運転手になった健太です。
周りからよく老け顔っていわれますが、れっきとした17歳です。学校は卒業しています、いわゆる飛び級ってやつで。でも暇だったのでまた日本で高校生やり直してます。
決して高校受験に失敗したからこの歳で運転手してるわけじゃないのであしからず。
運転手として働いている理由は作者が考えるの面・・・ゴホン、バイトです、バイトと思っていてください。
それでは、このピッカピカに洗車したスーパーマイカー三郎くん3号で働きますか!!!
あ、別に三台目ってわけではありません。
「・・・人いない」
タクシーを求めてくれる人を探すために空港まで行った健太です。
いやぁ、みんな運転手の俺の顔みて帰っていきますねぇ、空港に何か忘れものでもしたんでしょうか?
ガチャ。
どうやらどっかから旅行に来ましたって感じの20台前半くらいの女性が乗ってきましたねぇ。友達いないんでしょうか?
「えっと、このホテルまで・・・・げ」
「こら、ちょっとまちなさい」
いきなり人の顔を見るなり嫌そうな顔して出て行こうとする人がいますよ!失礼にもほどがあります。
「あんた大丈夫?いい歳して学ランなんか着て何のコスプレよ」
学ラン着てるってことで学生だと思わないのでしょうか?まぁ、学ランの運転手って時点でおかしいですが。
「コスプレではないので安心してください、服を今ちょうどクリーニングに出しているので、着替えずに来ただけですから」
クリーニングは本当です。
「え、それってもしかしてあなた学生?・・・ってそんなわけないか、どう見ても20台後半じゃない、ってことはやっぱりコスプレじゃない」
いやにコスプレに突っかかってきますねぇ、しかも20台後半ってなんですが、僕のピュアなハートがとても傷つきました、現在進行形で。
「もういいじゃないですか、それより早く目的地を言ってください、後がつまってますから」
さっきから同業者の方がクラクションをプープー鳴らしてます。うるさいですねぇ、ちょっとくらい待てないものでしょうか。
「はぁ、もういいわ、それじゃこのホテルに行って」
そういってさされた目的地は近くもなく、遠くもないとても微妙な距離です。個人的にはもっと遠くに行ってくれるとありがたいのですが。
「それじゃ、出発します」
スーパーマイカー三郎くん3号を発進させます、もちろんメーターのスイッチを入れることを忘れずに。後ろから舌打ちが聞こえたような気がしますが無視です。
「あ、ちょっと途中でコンビニよってくれない?」
さっきまで電話で何かギャアギャア騒いでいた彼女が電話を切って僕に言った第一声がこれです。
「いいですけどなぜです?僕的に早く仕事を終わらせたいので断ってもよろしいですか?」
一応断っておきます
「はぁ!何いってるのよ!客がいってるのよ!素直にコンビニに行きなさいよ!」
すぐギャアギャア騒ぐ人ですね、うっとおしい。
「うっとおしいってなによ!あなたが全部わるいんじゃない!」
おや、声に出していたみたいですね、これは失敬。
「ほら、ギャアギャア騒いでいるうちにコンビニにつきましたよ、さっさと行って何か買ってきてください」
すると彼女はコンビニに向かっていたことに気づいて赤面しだしました。
「う、うるさいわね、行ってくるわよ!」
そういって彼女はドアを乱暴に開け閉めしました。まったく、スーパーマイカー三郎くん3号に傷がついたらどうするんですか、修理代払ってくれるんでしょうか?
そんな感じでブツブツ文句を言って、メーテーの数値をこっそり上げていると彼女が戻ってきました。
何を買ったのか聞かないけど多分生活用品でしょう、ハブラシとか。
「それでは、目的のホテルにいきますよ、パシリさん」
彼女はまたわかりやすく顔を真っ赤にして怒鳴ってきました。窓閉めたからよかったけどあいていたらどうするつもりだったんですか、近所迷惑でしょ。
「ねぇ、そういえばあなたなんでそんな格好してるのよ」
わあぉ、今さらその話題を再び振ってきますか。
「僕が高校生だからですよ」
そういうと彼女はとてもあきれたような顔をしました。
「はぁ、何馬鹿なこといってんのよ、その顔で高校生?ふざけんじゃないわよ、真面目に答えなさい」
ちょっとイラついたので生徒証明書を見せます。
すると彼女はとてもびっくりした顔で
「え、うっそ、あなた本当に高校生!?ぜんぜん見えない、もしかしてこれ偽証?」
とか言ってきました。これはまたメーターの数値を上げないといけないですねぇ。
「ふん、まぁいいわ、高校生でもちゃんとホテルまで送ってくれれば」
普通高校生なのに運転してるのとかそんなことを聞いてきません?やっぱり彼女はおかしい・・・あぁ、ちゃんと免許持ってますよ、この顔で得したのは初めてでしたよ。
「ねぇ健太?」
なぜ私の名前を・・・ってさっき証明書を見せたときですか。
「もうすぐつきそう?なんかさっきからぜんぜん進んでないけど」
うるさいですね、今赤信号なんです、だからこの信号機嫌いなんですよ、赤が長いし青になってもすぐ赤にわかるし。
「そら、あそこですよ、あの突き当たりを右に回れば見えますよ。」
そういうと彼女は黙りました、なんか暇ですねぇ、彼女の目の前でメーターの数値を上げてみましょう。
「・・・っ!ちょっと!何してんのよ!」
「あまりにも暇だったもので」
彼女が抗議してきます。
「おかしいでしょ!何暇だからって値段上げてるのよ!」
「ノリ?」
「ぶっとばすわよ?」
「ごめんなさい」
僕はすぐ上げたメーターの数値を元に戻しました。前あげたメーターの数値は戻してないけど。
「ほら、あそこですよ、あの赤い建物」
突き当たりを右に曲がると真っ赤なホテルが見えてきました、あれでも世界最高級のホテルらしいです。
「そう、やっとついたのね、まったく疲れたわ」
む、失礼な、それではまるで僕と一緒にいると疲れるって言ってる様な感じじゃなですか。
「ようなじゃなくて疲れるのよ」
また声に出したみたいです、これまた失敬。
「それじゃ、お金はって114873円!?ふぜけんじゃわないわよ!」
ん?あぁ、これですか。
「このメーター右の11が壊れてるので正確には4873円ですね、このメーターは1円刻みで判定しますから」
「そ、そう、それじゃはらう、セコイのね」
ふ、セコクてなにが悪いのですか。
「おーい、桃香、おそいわよー」
そうやら彼女の友達が先に来てたみたいです、一人だけ違う時間に予約したんでしょうか?
「あ、今行くわよ、それじゃね」
そういって彼女は友達の元行きました。
それでは、都内のほうにでも行きますかな。
勢いで作ってしまいました。
こんな駄作ですが、できれば評価お願いします^^