表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/10

第8話〜初任務〜

盗賊団たちと出会ってから今日でもう3日目。出会った当時と比べれば皆が全員精鋭部隊となっていた。ルシス王国の騎士団や魔法したのと戦ったとしても今の彼らなら確実に勝てるだろう。斬魄刀の解放に成功したのは3人だけではあるがその他全員がレベルが8時を超え私が元々考えていた基準を大きく上回っていた。俺はそろそろ行動に移る時期であると考えるようになっていた。まだ、ソアネと約束した日には到達してはいないがそろそろ行動に移らないと間に合わないかもしれない。俺は、彼らに話すことを決めた。昼飯を食べながら歓談をしていたザスバートに皆を集めるように命令を下した。彼は俺が重要なことを考えていることその瞬間察したようだった。彼は即座に動き、

数分後には、部隊の全員が俺の前に集結していた。

俺がいつもと比べ険しい顔をしていることから、皆の顔も真剣そのものだった。俺は、1度深呼吸をすると、彼らに向けて話し始めた。アルティジャーノ監獄への侵攻作戦を…


「みんなよくぞここまでついてきてくれた。

あの時俺を襲った君らとは比べ物にならないほど、君らは強くなった。今なら俺の目的を喋ることができるだろう。今まで黙っていたが俺はルシス王国の聖騎士だ。その上あの国では大公爵でもある。俺は王国からアルティジャーノ監獄の奪還を命じられてきた。

俺一人でもやれたが俺には野望があった。いずれは、この世界全体に沖田総司ここにありと知らしめ敵を殺し敵の血に染まり鮮血帝して恐れられる無敗将軍になることが俺の野望だ。そのためにも俺に使える精鋭部隊が必要だった。正直に言えば最初に会った君たちはあまり期待はしていなかった。だが君たちはその期待覆してくれた。おかげで俺の野望は潰えていない。

どうだろうか俺と一緒に監獄を奪わねぇか?ルシス王国に戻った暁にはお前達全員を貴族にしてやる。金も地位も権力も全てが手に入る女だって貴族になれば寄ってくる。今のお前たちなら誰も死ぬことなくこの任務を果たすことができるだろう。

無理強いをするつもりはない、ついて来たいものだけついてくるといい。

以上だ、決行は、明日。ついてくるものは一応覚悟だけはしておけ。戦闘に参加すれば元の盗賊には戻れない。王国を率いる精鋭部隊として領地を取り戻した英雄として、民衆として注目を集めることになる。

よく考えてくれ、解散。」


彼らの顔は様々だった困惑している者もいれば、興奮して自主的に訓練を始めようとする者までいた。もちろん悩んでいる者もいた。それはそうだろう、この任務は盗賊団の襲撃とは違う。命を懸けた任務だ。

だからこそ俺は強制をしなかった。いや、強制をしなかったと言っても俺が鍛えた者たちだ。俺のの命令は絶対そう教えてきた。そんな俺の言葉なのに俺は命令ができなかった。俺は元々誰かの先頭に立って何かを成し遂げようとするそんな器ではない。新選組の時だとそうだ。近藤さんや土方さんに引っ張ってもらっていた。天才として女性達から注目を集めてはいたが、新選組を本当にまとめていたのは彼ら二人だった。

転生して新たな沖田総司として暮らし始めてからも俺は常に一人だった。いや一人になろうと動いていた。当時、どうして俺は一人を望むのか理解ができなかった。仲間や友達と遊びたかった。でも俺自身の何かがその行動に歯止めをかけた。そんな俺だから彼らに命令なんてできなかった。でも彼らはこの世界で出会った最初の仲間だった。彼ら失いたくない、だが、ここで別れるなんてもっと嫌だ。俺はどうしたらいいんだ。俺は心の中で様々な感情と向き合っていた。


そんなときだった。ザスバートが俺に話しかけてきた。


「総長。今よろしいですか先ほどの話ですが俺達総勢200人総長についてきます。」


「まだ、一時間も経ってない。そんな簡単に人生を決めるな。」


「いえ、俺たちは以前から決めてたんです。総長について行こうって。総長が只者でないってことは皆気づいていました。大公爵って聞いた時は少し驚いたけど分かった時少し納得している自分がいました。総長のおかげで俺たちは強くなった。その上総長についていけば貴族になれる。この安定しない盗賊って稼業から抜け出すことができる。それならついていくことが俺たちにとって一番いい選択だって気付いたんです。これは俺たち全員の総意です!なぁ!皆!」


「オォーーーーー!!!」


「ありがとよ。なら、さっさと寝ろ。明日は早い。早々に奴らをぶっ倒して、凱旋だ。盗賊としての最後の夜だ。今は8時か。12時までには、寝ろよ。ほら」


俺は収納魔法によって保管していたビールから日本酒やシャンパン、ワインなど様々な酒を奴らに提供してやった。彼らの顔は、緩くなるばかりだ。それからは、彼らの大宴会だった。俺は彼らの宴を見ながらもとの世界のことを頭に巡らせていた。やまさん、父さん、皆、元気にしてるだろうか。そんな事を考えていると、俺はいつの間にか眠っていた。


俺が目を覚ますと、時間は5時を回っていた。俺は、死神装束に着替え、外へと出た。無論、隊長羽織も羽織っている。零と書かれているものを。俺の視界には、死神装束を纏った199名の隊員と十一番隊隊長の隊長羽織を羽織ったザスバートがいた。皆、興奮して早起きしたようだった。子供かよ…。


「総長!おはようございます!」


「おはようございます!」


「おはよう!」


「おはようございやす!」


ザスバートの一声から200人の朝の挨拶が響きわったった。壮観だ…。


「あぁ、おはよう。随分と早起きだな。」


「いやぁ〜。お恥ずかしながら、俺含め200人、正真正銘の初戦闘であるものですから興奮して止まなくて1時間前に起きてまいまして。」


ザスバートは、体をくねらせながら語った。少しキモいが、皆おんなじ気持なのだろう。俺は、少し気分が軽くなった。


「それだけやる気なら何の問題もない。行くぞ!

今日をもって【蒼鉛の翼】の歴史は終幕し、新たな歴史が開幕する。俺について来い。お前たちを大陸における歴史として刻んでやる。

行くぞ!目指すは、アルティジャーノ監獄!」


「オォーーー!!!」

出発して、1時間後…俺たちの前に巨大な建造物が見えてきた。これが、

アルティジャーノ監獄なのだろう。監獄というより、砦と言われたほうが納得がいく。明らかにデカい。だが、デカいがゆえに守りにくそうだ。

俺は、十一番隊に命令を与えた。


「ザスバート!これはお前たちの初戦だ。お前が先陣を切れ。

俺は、お前たちの援護に当たろう。」


ザスバートは、パッと嬉しさからか顔を輝かせた。彼らも戦士だ。先陣を切ることは、名誉でもあるのだ。


「かしこまりました、総長!行くぞ!皆、気合上げていくぞ!」


「オォーー!!」


俺は、彼らの勢いに任せて叫んだ。


「抜刀!!!」


「奮い立て!紅蓮華!」

「一緒に遊ぼう。四連闘魔!」

「ぶっ壊せ!豪鬼!」


斬魄刀の開放を覚えたザスバート、ミルム、カルムを筆頭として、

アルティジャーノ監獄に向けて突撃した。ルシス王国側からの攻撃など全く想像もしていなかったと思われたデネブラエ軍は、完全に出遅れていた。彼らが準備を完了させたときには、こちらの部隊は既に監獄に乗り込んでいた。監獄からは、敵方の叫び声が轟いていた。俺は、彼らを追うようにゆっくりと歩いていった。


side:ザスバート


「オラオラ!かかってきやがれ!」


俺は、部隊の先頭に立ち敵を切り進んでいた。正直、総長のことを最初は信用していなかった。一度、訓練期間中に手合わせした。無論、あの人を殺すために。でも、手も足も出なかった。俺は、始解した状態で挑んだにも関わらず、素手のあの人に軽くいなされてしまった。それから幾度となく、挑んだが、勝てなかった。

向こうの世界のある夜、夜中に起きた俺は、剣を振るう音で起きた。音に導かれて歩いていくと、総長が刀とかいう武器を奮っていた。俺は、その華麗な動きに見惚れてしまった。その時、俺は総長に尋ねてみた。


「総長は、どうやってそこまでの剣技を身につけられたのですか?」


あの人は、笑ってこう答えていた。俺にはこれしかなかった…と。

俺は剣が俺の全てだと思ってここまで来た。でも、俺の思いは弱かったのだとそのときに感じた。これ以上にこの人に側にいれば俺は、本物の剣士になれると思った。だから、俺はあの人の配下として貴族になることを決めた。俺ができることは、戦うこと。あの人の野望のためにも俺は、最強の剣士を目指す!


敵の殺気に意識をこちらへと戻した。俺は、考え事をしながら、数人を斬り殺していたようだった。俺もまだまだだな。二振りの大剣に魔力を込めると剣に激しい炎が現れた。


「俺は、ルシス王国大公爵であり、聖騎士でもあられる総長の騎士団、護国十三隊十一番隊隊長、ザスバートだ!死にてぇやつから

かかってこい!」


俺は、ニヤッと口元を緩めた。


side:ミルム


「ははは。固いよ〜。もっと楽しく行くうよ!」


うちは、ザス兄よりかなり後ろで敵さんと遊んでいた。うちは、総長さんのことはよくわかんない。皆があんまり信用してなかったから中々近づけなかったけど、優しそうに見えていた。うちが力を使えるようになってからは、付きっきりで教えてくれた。恋とは違うけど、うちは、総長さんは好きだった。みんなとおんなじくらい。貴族になったらもっと楽しくなるよね?今は、この子達と一緒に遊ぶんだ!


「うちは、ルシス王国の聖騎士さんの総長さん仲間。護国十三隊

十一番隊副隊長、ミルムだよ!まだまだ、遊び足りないよ!

皆、元気出して!一緒に遊ぼうよ。」


敵の血で顔を染めたうちを見て、みんなが後退していく。逃さないよ。

うちと遊んでもらうんだから!



side:カルマン


「オラオラ!どけや!」


ワシは、拳を握りしめ、敵を殴り飛ばしていった。ワシの後ろには殴り飛ばされた奴らがちらばっておる。総長は、ワシの拳を受け止めた数少ない存在じゃ。あん人に会って初めてワシは、負けを知った。それも、圧倒的な敗北を。だからこそ、総長に従うとこにワシは何も気負うことはなかった。強いやつに従うのはこの世の通りだとワシは思っとる。

あの若者の野望を叶えてやるためにも、ワシはこんなところでのんびりしとる訳にはいかんのじゃ。


「やる気のないやつはどけや!死ぬ気あるやつだけこいや!」


3人の圧倒的な戦闘を始めとして、200人の隊員全員が力を出し切り、

戦闘が開始されて、1時間後。彼らの初戦闘は、被害皆無で輝かしい

勝利を飾った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ