現代OL、説明を受ける。
「自称・妖精女王に転生させられたのよ。」
姉さん…と言うと姉上と呼べと言われたので姉上と仕方なく呼ぶ事にしましたカレン・クラレントです。姉上も転生させられたらしいのですが、よくよく思い出してみると…あー、猫を助けて見送った後に逆恨みされて刺された様な…。猫への嫌がらせは許しません!もちろん、犬もです!
「あはは…、私は犬を助けたら余計な事をするなって突き飛ばされたら運悪く車が来てね、こう…」
…姉上も無理するなぁ。私も姉上の事は言えないのだが。
「ぷー。貴女だって似た様な…あ、うん。お互い様って感じ、かな?」
お互いに苦笑いしながら「そうかも?」と話を落ち着けた。それから、ありふれた会話をするうち姉上と姉妹なんだなぁと実感がわいてきたり。妖精になってからの姉妹関係?は多分良好です。…自称・妖精女王と変態は知りません。
「姉上は、自称・妖精女王についてどう思います?」
何気なくこの質問をぶつけてみたかった。だって、ねぇ?何かとテンションが高かったし…
「自称・妖精女王ね。ちょっと海外の人のノリって言えばいいのかな?あれは意外過ぎてコレジャナイ感がひしひしとあるわ。私達が知ってる妖精女王だとしたら、威厳もあって女王然としたイメージ…なのよねぇ。」
「やっぱり…。自称・妖精女王の後ろに居た人は、」
姉上の顔が酸っぱいものを食べた時の顔をした。美人な人のそんな顔を見る日が来るとは。
「ピエロかイケメンか馬か人か分からない人ならいいのよ、覚えなくても。空気の扱いか、反応しなければ大人しいものだわ。悶えてるけど。」
悶えてるけど。あ、あれか。くねくねしてた動きの…うん。思い出すのは止めよう。精神的ダメージが酷い。
「それから、適齢期が来れば此処から巣立ち?らしいわ。その時に眷族を選べるそうよ。」
「へぇ…眷族、かぁ…猫、居るかなぁ…」
「ふふ。カレンは猫が良いのね。私は犬が良いわ。」
うふふーと笑いながら姉上は妄想を始めた。
「姉上は犬、なんですね。」
「うふふ。可愛がっちゃうわよぉ。」
「あ、姉上は料理は控えた方が良いかと。」
「何故!?私だって作りたいわ!」
「…姉上、ご自分のスキル見てます?」
料理限定でダークマターを作り出すスキルの事を忘れて居ないだろうか…
「…あ、あぁぁぁっ!」
余程ショックだったらしい。
「あ、姉上?」
心配になり問いかけるが…
「おやつもご飯も作って、あげたかった…」
おぅ…姉上の分も頑張ります!