悪役令嬢は皆に押し付けて怠けたい!
どうやら私には前世の記憶がある様です。
私が前世はまりまくった乙女ゲームの世界に転生してしまった…確か…ん?
「サ…サリア?サリア!聞いているのですか?」
「ナリス話しがあるのだが…」
あら?…普段滅多に帰って来ないお父様が夕食に顔を出す何て…
「あなた!あなたもサリアに跡継ぎの自覚がたりないと叱ってくれても良いのでは?!」
「お母様?跡継ぎは私だけではないのですからグイラン君に押し付け…跡を継いでもらいましょう?」
「何を言っているのですか?!あんな妾の子供に跡を継がせるなど…サリア…この怠け者サリア!」
サリアがナイフとフォークを持ったまま姿勢良く目を開きながら眠っているのを見たお母様が怒鳴り出した…
「ここまで怠けられるとある意味天才ではないか?」
…あら?お父様私に話しかけて来ないでほしいわ!
昔私が気に入らないからと言って、私の処女をなくそうとしたのを、すっかりお忘れですか?!
「…そう言えば…エグゼクルト公爵家次男の私の婚約者様はあちらから婚約破棄を言ってきてくれるでしょか?」
「…あなたの婚約者のクルサード様ならこの前の王家主催の舞踏会で、あなたがまたゲストルームに眠りに行った後。何故か?!ルアースキー殿下とダンスを何曲も踊っていましたわよ…」
[舞踏会]
絢爛豪華な開城でこれまた見目麗しい男が二人で踊っりまくっていた。
……ここから数分前にさかのぼる。
「クルサード様私一週間前から各領域を巡りてやっと帰って来れたのです…一曲踊ったので眠りに行って良いですよね?」
「ええ、知っていますよ?私も一緒に巡っていましたからですがサリア?私も疲れていますので一緒に眠りに行きましょう?」
「嫌ですわ!」
実はクルサード様は乙女ゲームでの王太子ルートでのバットエンドに登場する実験大好きで女に興味が持てないサド…
サリアと結婚してサリアもサリアとの子供も実験材料としか見られない男ですが、その気持ち悪い趣味とは裏原に攻略対象者達を上回る人間離れした美貌の持ち主でそれがあの変態趣味を更に不気味に見せる事で実は隠れファンが多くいました。
まぁやっている事はたいした事ではありませんでしたからと言うのもありました。
私にはバットエンドがハッピーエンドに見えました!引き込もって良い上に食事つきですわよ?ハッピーエンドですわよね?!
クルサード様には兄弟が二人いますその二人が攻略対象者ですわ!
元々乙女ゲームでは王太子様が婚約者でしたが、クルサード様のほうが怠けさせて下さると思い…頼みこみましたわよ?
ですが…クルサード様…
『サリア!今から旅に行きましょう?』
唐突に来て旅行に行くと言いだす頻度が増えてきて…
乙女ゲームでの彼は引き込もって魔力研究にいそしんでいましたのに…こんなに旅行好きではなかったはずですわ!
私は最近お母様の実国…私のお母様実は他国の王女様なんですのよ?!現皇帝つまりお母様のお兄様に荒れ地の領土をいただいたので、そこで引き込もっていようと思います。荒れ地で民もいませんから。
「あら、サリア様?大丈夫ですの?何だか今にもたおれそうですわよ?」
この女性はエリザベート様ですわ!お父様の愛人で現アリストラン侯爵の妹様で、元々お父様の婚約者でありお父様の幼馴染でもあったかたですわ!
たまたま、サアナルア帝国に外交官として、やって来られていた。お父様にお母様が一目惚れしてしまい当時の皇帝で私のお祖父様はお母様を溺愛なされていたのでお母様のお願いを聞いてしまったと…
お父様から婚約を申し込み結婚間近でお母様に一目惚れされ外交問題のため断る事叶わず…しかも…身分はお母様のほうが上ですから泣く泣く妾に…ですが…私はあんなお父様のどこが良いのかわかりませんわ!
乙女ゲームでは私が幼い時にお母様は国王陛下の手の者に亡きものにされ、お父様は、すぐにエリザベート様と再婚されましたわ!私は片身の狭い思いで、すごす予定でした…
お母様が亡きものにされる理由はこれまた外交問題でした…私予知っていましたから回避しましたわ!
私の魔力、今は、この世界で最高の位ですのよ?なので今回は前回の様に保険はかけませんでしたわ…ですが…各領域巡りは大変でしたわ!
乙女ゲームでは家族に魔力を極めるのをそしされたあげくに魔法が使えないのを馬鹿にされていましたわ!
悪役令嬢の本来設定では、気が強いと目付きの悪さで誤解され…本当は気が弱く臆病な性格でした…
乙女ゲームなのに意味わからんと思いました…
「エリザベート様何のご用ですか?私ここで失礼しますわ?」
エリザベート様昔は私を見ると憎しみの隠った目で私を見てましたわ…今は目が何故か?潤んでいますわね?
「さ…サリア!私も一緒に…」
クルサードがサリアを追い掛けて行こうとしたのだが…ポン!と肩に手が…
「クルサード、サリアは魔力の使いすぎで疲れている様だ。そっとしておいてやれ」
「最近日照りつづきで雨が降らなかった上に作物がまったくと言っていいほど育ちませんでしたからね。帝国の王女だった。サリアの母上の事もあり公爵が援助を頼んで断られたと怒っていました。ですが、帝国がわからしたら図々しいと思いますね」
「…我々がまだ幼い時の記録では援助があった。サリアの母上の事はこれで借りは返したと言う様な内容の前皇帝の遺書があったと言う話しだ。かなりの援助をしてもらっている。不作のたびに援助を頼んだら流石に誰だって怒るだろ?」
「公爵は馬鹿なんでしょうか?」
こうして、二人がダンスをしている同時刻サリアは眠っていた…
重い!まさか!金縛り!
暗い部屋だが…カーテンの隙間から月光が漏れていた…光に照らされプラチナブロンドの髪が私の頬にかかる…これは私が幼い時と同じ処女でなくなってもべつに魔力がなくなる訳ではないけれど…お兄様?近親相関は駄目ですわよね?……
ヒロイン?…エリザベート様の娘で私の妹ですわ…今私の横で眠っていますわ!ヒロイン私のストーカーですのよ!