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3.冒険者ギルドへ

3人称にしました。

 近くに川があったはずだ。

 神無月竜星は、周囲を見渡しながらそう考えた。


 川の流れを見て、下流へ向かえば町にたどり着ける。

 前世では理系の人間だった彼にとって、その程度の知識は常識のようなものだった。


 異世界に転移してしまったとはいえ、自然の法則まで変わるとは考えにくい。

 もちろん魔法という未知の要素はあるが、それでも川は高い場所から低い場所へ流れるはずだ。


 竜星は川沿いを歩き始めた。


 それから――約一週間後。


 もっとも、この世界に「一週間」という概念が存在するかどうかは分からない。

 竜星自身の体感での話だった。


 その間、彼は川沿いを歩き続け、森の中で生えている木の実を食べながら何とか生き延びていた。

 レベルはまだ1のままだが、それでも奇跡的に命を落とさずに済んでいる。


 途中で口にした木の実の中には、わずかな毒を持つものもあった。

 しかし幸いにも致命的な毒ではなく、腹を壊す程度で済んだ。


 その代わり、妙な副産物もあった。

 スキルをいくつか獲得したのだ。


 もっとも、これからはもっと慎重に行動する必要がある。

 さすがに毒のある木の実を食べ続けるのは危険すぎる。


 そう考えながら歩いていると、やがて景色が変わり始めた。


 川は上流の荒々しい流れから、次第に穏やかな中流の流れへと変わっていく。

 そして、その先に――町が見えた。


 町の周囲には果樹園が広がっている。

 整然と並んだ木々には果実が実り、人の手が入っていることが一目で分かった。


 どうやら、この世界にも農業は存在するらしい。


(地球と同じ法則が、ある程度は通用するのかもしれないな)


 竜星はそう考えた。

 もちろん魔法という存在がある以上、完全に同じとは言えないだろう。


 それでも、少なくとも人間が生活している文明圏があることは確かだ。


「……とりあえず、入ってみるか」


 竜星は町の門へと歩いていった。


 門の近くには兵士らしき男が立っていた。

 竜星は軽く頭を下げながら声をかける。


「こんにちは」


「こんにちは」


 ――通じた。


 竜星は思わず目を瞬かせた。


(あれ? 言葉が通じる?)


 その疑問に答えるように、頭の中で声が響いた。


「……これは自動翻訳Lv.3の効果ですね」


 竜星は小さく頷いた。


 なるほど。

 どうやらスキルの効果らしい。


 思っていた以上に便利な能力だった。


「ここはどこですか?」


 竜星が尋ねると、兵士は少しだけ驚いたような顔をした。


「旅人か。この町はシャリーア。アルプリス王国の主要都市の一つだ」


「ありがとうございます。この町にはギルドはありますか?」


 兵士は腕を組みながら尋ね返す。


「どのギルドだ?」


「冒険者ギルドに用があります」


 すると兵士は町の中心を指差した。


「あの建物だ」


 竜星が視線を向けると、確かに大きな建物が見える。

 町の中でもかなり目立つ建物だった。


 竜星は礼を言い、その建物へと歩き出す。


 近づくにつれ、周囲の賑わいが強くなっていった。

 建物の周りには屋台が並び、武器を持った冒険者たちが食事をしている。


 笑い声や怒鳴り声、金属のぶつかる音。

 そこは町の中でも特に活気のある場所だった。


 どうやら、あそこが冒険者ギルドらしい。


 竜星は建物の前に立ち、ゆっくりと扉に手をかけた。


 そして――


 扉を開いた。


ーーーーーーーーーー


 ステータス


 個体名:神無月竜星

 種族:人族

 Lv.1


 スキル:・(???)

     ・隠密行動 Lv.3

     ・自動翻訳 Lv.3

     ・結界防御 Lv.2

     ・魔法補助 Lv.1

     ・(???)

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