光り満ちる洞窟
挿絵入れてみました。Bing Image Creator生成。
ここからは時短で行きましょう。
そう宣言したグレアムさんは一気に攻勢に転じた。
それはもう、過激なほどに。
「『聖光』、『聖光』、『聖光』、『聖光』、『聖光』……(以下、繰り返し)」
「ひいいいいー!!」
洞窟を隅から隅まで埋め尽くすように光の魔法を連発したのだ。
悲鳴をあげてるミラーカさんにはお気の毒だが、まあ光が届きにくい物陰に隠れておいてもらうということで。
吸血鬼って聖光も苦手なんだね。
半端なく怯えてるけど、直撃しなければ大丈夫だろう、きっと。
闇を打ち消す眩しい光は暗闇妖精にとって恐怖と混乱以外の何物でもない。
照らし出された明るみから慌てて離れ、暗い所へ暗い所へと逃げていく。
そこをグレアムさんが追撃の『聖光』で更に追い立てる。
暗がりを目指して必死に逃げる暗闇妖精たち。
低い姿勢で地面ぎりぎりを疾走する黒い後ろ姿は……。
「ゴキブリみたいだな」
「ひいー! そ、その名前を言わないでくださいー!」
「あ、すみません」
ミラーカさん、Gも苦手だったらしい。
次から伏字にしときますね。
グレアムさんの的確な狙い撃ちでことごとく逃走ルートをふさがれた暗闇妖精たちは、右へ左へと逃げまどいながら、あらかじめ用意された一か所だけの暗がりへと次々に飛び込んでいく。
罠とも知らずに。
「はい来たー」
「ひいっ、ね、眠れ~、Κοιμήσου」
「つぎも来たー」
「ね、眠れ~」
「もいっちょ来たー」
「ねむれー」
棒で殴ってカバン落とさせて、魔法で動けなくして横に置く。
次、新たに来たのを同じように棒で殴ってカバン落とさせて、魔法で動けなくして横に置く。
工場のライン作業みたいで忙しい。
俺とミラーカさんが流れ作業で処理していった結果、爆睡する黒猫の山が出来上がった。
乱雑に山積みされてるのに結構気持ちよさそうに寝てるなあ。
下になってるやつは苦しく……なさそうだな、むしろ幸せそうだ。
どれだけの数を処理しただろうか。
こういうのってやってるうちに手際が良くなって効率上がるよね。
なんか自分が暗闇妖精を殴るプロなんじゃないかと錯覚し始めた頃、
「……終わりですかね?」
「猫ちゃん来なくなりましたね」
「じゃあ終わりということで。カバンの中をチェックしましょうか」
「そうですね」
こそこそと中身をチェックする。
俺は明るいところで、ミラーカさんは暗い所で。
あらためて見ると、暗闇妖精のカバンも色々である。
サイズの違いはもちろん、デザインも微妙に差があって、個性があるようだ。
小銭入れみたいな小さいのにはランプは入れられない気がするけど、一応念のためすべてチェックしなくては。
「大漁ですね」
グレアムさんも合流して、三人でアイテムを漁る。
ゴミ、ゴミ、ガラクタ、ゴミ……。
何個目かのカバンを開けた時、それは来た。
「……ミラーカさん、これ」
俺には魔力とか見えないけど、それはなんだか気になる正体不明の物体だった。
ちょっと変わった形だけど、ランプだと思って見ればランプのように見えないこともないような気がしなくもないというか……。
「ああっ、それ、それです! 暗闇ランプです!」
ミラーカさんが探し求めた暗闇ランプ、それはジャックランタンに猫耳を付けたような、顔に見える穴が開いた、手のひらサイズのミニカボチャだった。
乱雑に積み上げられながら幸せそうにくっついて寝てる猫団子及びバッグの画像はBing Image Creator生成です。




