表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
総転生世界 〜Everyone Reincarnated~  作者: ful-fil
チュートリアル ここは転生者だらけの世界

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

30/97

職業 ②

 天から職業が降ってくる。


 その意味をソニアさんは説明してくれなかった。


「説明する義務はないわ」

「ケチ! ソニアさんのケチ!」

「うるさいわね。何でも人に聞けば教えてもらえると思ったら大間違いよ。甘ったれてないで仕事しなさい」


 イヌを追い払うように追い払われてしまった。


 しかし仕事と言っても、近くの森はセシルさんによる局地的破壊のため、採取ができない。

 何日か経てばまた採取できるようになるらしいけど、今は立ち入り禁止だ。


 となると俺が稼ぎに行ける場所は迷宮遊園地くらいしかない。

 しょうがない、ネズミ狩りに行くかー。

 ネズミは素早いから倒しにくいんだよなー。

 渋々、出かけようとすると。


「アーウィンさん」


 グレアムさんが声をかけてきた。


「職業選択でお悩みなら相談に乗りますよ」


 親切そうな笑顔だけど、それっていわゆる宗教の勧誘なのでは?

 警戒せねば!


「えーと今ちょっと出かけるところなので」

「では僭越ながら助言を少しだけ」


 えっ、と思った時にはもうグレアムさんに襟を掴まれていた。

 意外な握力で引っ張られ、顔をずいっと近づけられる。


「お前な、いつまでも甘やかしてもらえると思うなよ? 情報はタダじゃねえ。ソニアさんは仕事上、無料で出せる情報と有料情報を分けてんだ。詳細知りたきゃ金出して買えよ。ギルドの受付をケチだのなんだの悪態つきやがって。金も払わず酒も奢らず、情報だけ聞き出そうってその姿勢が甘えてんだよ。生きた人間を検索エンジンと一緒にすんな。ここは日本でもネット掲示板でもねえんだよ」

「え」


 俺、怒られてる?


 グレアムさんが口調は荒いけど真面目なこと言ってる。

 呆然とした。

 今、何言われた?

 俺、甘えてた?

 甘えて、失礼なことをして、先輩から叱られた?


「神様はいつでもあなたを見守っていますよ」


 グレアムさんはすぐに手を離し、いつもの笑顔に戻った。

 その優しさは上辺だけで、中身は辛辣で、毒舌で……。

 でも間違ってない、ような。

 正鵠を射ている、ような。

 

 ……失敗した。


 未熟さ故の過ち、それを指摘されてしまった。

 そう思うと悔しいやら恥ずかしいやら、胃がでんぐり返ししそうな不快感がせり上がってくる。

 あ、セシルさんの気持ちが今ちょっとだけわかったかも。

 これは辛い、辛い時にはどうするか。


 俺は……逃げる!


 ダッシュでカウンターの前を通過し、


「さっきはすみませんでしたあー!!」


 一息に叫んで出口に向かってダッシュ!

 誰の顔も敢えて見ない!

 俺を引き止めないで!

 穴があったら入りたい気分だから!

 俺は一目散に外に走り出て、そのまま目的地に向かって走り続けた。

 そして飛び込む。


 迷宮遊園地!!


 (アーウィン)(ダンジョン)に入ります!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ