スリング ①
この辺は大して面白くないので飛ばしてOKです。挿絵入れてみました。ChatGPT生成のセシル基本形です。
革のブーツはフリーサイズだった。
なんで?
なんで男女で同じサイズのブーツ履けるの?
足のサイズ、5センチくらい違わない?
謎の答えはブーツの内側に使われている『トレント樹脂』だとか。
なんか魔法的に伸縮して誰の足にも合わせることができて、絶妙なフィット感を実現しているらしい。
地味に異世界を感じるような、単なる中敷のような。
とりあえず履き心地は悪くない。
さて、スリング買いに行くか。
※
「スリングの使い方教えて下さい」
「なんで私に言うのよ」
カウンターの向こうにソニアさんの仏頂面が見える。
「だって冒険者ギルドの『お買い得リサイクル品コーナー』で購入したし。買ってみたらなんか思ってたより難しいしー」
シンプルな構造の道具だから、簡単に使えると思ったのに、意外と難しくて、なかなか狙った的に当たらない。
ちなみにスリングとは、ぶっちゃけ『紐がくっついた革製の帯』である。
帯部分の面積は大したことないので、実質ほぼ紐と言ってもいい。
どこぞの狙撃の王が使っているようなY字型の本体にゴムが付いたシューティンググッズではない。
「そうやってスリングを買ったはいいけど使いこなせない冒険者が諦めて買い取りに出すから、中古品セールにあるのよ。スリング舐めんじゃないわよ。作りが単純だからこそ使い手の技量が求められるのよ」
うーん、分かるような分からないような。
ベ○ブレード回すのは簡単だけど、昔ながらのコマに紐を巻いて回すのは難しいとか、そういった事だろうか?
それはともかく。
「せっかく買ったんだから使いこなしたいんです。教えて下さいよー」
「だからなんで私に言うのよ。あの辺で暇してる連中に頼めばいいじゃないの」
あの辺で暇してる連中。
酒場の方を見ると、いつものメンバーが楽しげにこっちを見ている。
ところで、なんでそんなに皆さん楽しそうなんですか。
もしかして新人が困ってるところを眺めるのは最高の娯楽だったりしますか。
グレアムさん、あなたの善良そうな顔は上辺だけだと知ってます。
エバちゃん、あなたの面白がってる顔は……面白がってるだけだな、あれは見たまんまだ。
「そう言われてもグレアムさんとエバちゃんは物理攻撃苦手だし」
「ダニエル…は、いないわね」
ダニエルさんは未踏破エリアの攻略に忙しいらしく、最近顔を見せない。
まあ、いてもあの人には頼みたくないけどね!
「バートラムさんだとお金が足らないし」
バートラムさんはチュートリアル料金100ストーン/日の人なので、お高いので。
「じゃあセシルに頼めばいいじゃない。セシルー、新入りがスリング教えてほしいってー!」
うわ、そんな、凡人が話しかけてはいけない美人に1対1で武器の使い方教わるなんて!
そんな、そんな…とワタワタしてると。
「いいわよ」
セシルさん、あっさり返事してしまった。
うわ、どうしよう。
「ソニアさん、俺どうしたらいいですか?」
「どうするも何も、図々しく頼めばいいでしょ。私にしたみたいに」
「ソニアさんはソニアさんだからいいけど!」
「どういう意味よ」
「親しみやすさが違うというか! よく知らない人には緊張しちゃうんです、シャイだから!」
「図太いくせに何言ってんだか。無料貸し出しの棒を平然と使い潰して代わりを要求するあんたがシャイなわけないわ。いいから行きなさい、50ストーン持って」
あるけど、50ストーン払えるけど!
でもでも、凡人だから、本当はシャイだから!
逃走したいんだけど、どこか裏口とかないかな!?
逃げ場を探す俺の肩に細い手が軽く触れた。
「近くの森に行って練習しようか、新人さん」
あ、これ、逃げられないパターン……。
俺はエルフに捕まった!
この辺たるいのでサクサク読みたい人は飛ばしてOKです。




