91.ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで
【作者】
篠崎芳様
【あらすじ】
空気モブとして生きてきた高校生――三森灯河。
修学旅行中に灯河はクラスメイトたちと異世界へ召喚されてしまう。
召喚した女神によると最高ランクのS級や優秀なA級の勇者がこれほど集まった召喚は珍しいという。
しかし灯河は唯一の最低ランク――E級勇者だった。
ステータスは他のクラスメイトと比べると圧倒的に低い。しかも灯河の固有スキルはその異世界で絶対的なハズレとされている【状態異常スキル】で……。
これはかつて空気モブだった廃棄勇者が、絶対最強の悪魔へと駆け上がる逆襲譚。
【感想】
クラス召喚ものとして面白いだけでなく、ダークファンタジーとしてもものすごく面白い作品です。
最初の部分の胸糞ぶりはすごいです。盾の勇者もよく言われますが、あれとは比になりません。主人公に感情移入するととてもイライラする序盤です。
だからこそ、逆にこのあとどうなっていくのか、まさかクソみたいなこと言ったりやってきたキャラをそのままのさばらせるということはないよな?と気になってどんどん引き込まれていきました。
途中からは序盤の胸糞を忘れるほど面白かったです。
この作品の個人的に好きなところは主人公たち召喚された勇者の変化です。
頭のネジがぶっ飛んだのか、異世界に来てはっちゃけているのか、突然性格が豹変する人が何人かいて、そのうちの桐原というやつが一番ヤバすぎて面白かったです。
あいつに関しては日本語ではなく桐原語を話しています。
主人公の性格も好きです。一般人から見たら歪んでいる、まともではないように見えますが、そういうふうになった理由というのがしっかりと説明されていて、納得できる点が良いです。
女神に廃棄されて、女神に復讐することを主人公は誓い、ずっとそれだけを目指して進むのですが、主人公は甘さはないけど、優しさはあって、自分のことをしっかり理解しているところも良いです。
主人公以外のキャラに苛つくことはあっても、主人公に対して苛つくことはないし、絶対に目標を達成してくれと応援したくなります。
主人公のスキルも、それによって主人公は最強になったとタイトルにはありますが、かなり制約があり、毎回毎回頭を使って敵をどう倒すのか考えているのが面白いです。
敵キャラもテンプレ的なただのゲスなクズ野郎揃いというわけではなく、インパクトに残るのが多いです。
敵キャラでも、いい人もいたり、イカれている奴が多かったです。
何よりこの作品の面白さを引き立てているのは女神のクズっぷりだと思います。今まで読んできた作品に出てくる神様ではダントツトップでクズです。
クズでめちゃくちゃ苛ついて、早く主人公こいつ殺してくれと思います。
もう最終章に突入しているのですが、女神が主人公にやられるのが楽しみすぎます。
どんな結末になるのかも非常に気になります。
少しイラッとするところもあるかもしれませんが、とても面白いのでぜひ読んでみてください。
【評価】
9点
【作品詳細】
ジャンル…ハイファンタジー
更新頻度…不定期
文字数…169万文字
目安読了時間…56時間
書籍12巻
コミック9巻
アニメ放送中
作品URL…https://ncode.syosetu.com/n1785ek/
【備考】
総合累計26位
総合連載中累計20位
ハイファンタジー累計19位
ハイファンタジー連載中累計13位
累計200万部