60、「敵は本能寺にあり」を全力で回避せよ ☆
11作品ぶりの歴史ものの作品の紹介です。
【作者】
永遠の28さい様
【あらすじ】
物語の主人公は、現代から転生してしまった男の子。
史実を知る主人公は、敬愛するご主君のため、全力であの事変を回避しようと心に誓う。
「敵は本能寺にあり!」
そんな言葉は言わせない。
主人公の揺るがない決意が、史実を大きく変えていく。
そして、全てを達成した主人公は後世に自分を支えてくれた人たちのことを残す為、自分の人生を物語に書き記す。
これは現代から転生した主人公が、主君の為に「本能寺の変」を回避した話です。結果はわかっていますので、主人公がどの様にして回避したのかそのプロセスを、そして変の首謀者は誰なのかを楽しんで頂ければと投稿しました。
【感想】
タイトルやあらすじの通り、織田家の家臣になった主人公が歴史を変えるため、本能寺の変を回避するために奮闘するお話です。
まさに逆行転生、歴史改変を体現している作品だと思います。
しかし、他の作品の内政チートだったり、知識チートで鉄砲を大量に取り入れたり、他にもヨーロッパ由来のものを使ったりするわけではないところがいいです。
また、主人公は歴史知識を持っていますが、それですべてをどうにかするところはできず、大事な家臣や、同僚、尊敬する人を失ったり、主人公を妬む人たちにはめられて、追放されたりとかなり苦労しながらも、本能寺の変を回避するべく、突き進んでいきます。
転生して織田家の家臣になる話だと、大抵は信長に仕えるのですが、この作品の主人公は信長に呼ばれたりもしますが、使えているのが信長ではなく、その嫡男の信忠というところも面白いです。
主人公の影響を受けて、本能寺の変が回避されるだけではなく、史実では悲惨な目にあった人物の未来も変わったりします。特によかったのが三好義継で、史実では信長に一度は降伏するも、裏切って信長包囲網に加わった挙句、最期には重臣たちに裏切られて自害するという悲惨な人生を送るのですが、この作品では主人公の影響もあって、織田家の忠臣になって、主人公に助けてもらったことに恩を感じ、主人公がピンチになった時には、軍令違反をしてまで助けに来る、好青年として描かれていて、こういうのがあるからこそ、歴史改変ものは面白いです。他にも史実ではあまり着目されていない信忠の馬廻が活躍したりもします。
やっぱり、内政チートだとか技術革新だとかではなく、純粋に本能寺の変を回避するために歴史改変をするというところが面白いです。
歴史好きな人にはものすごくおもしろいと思うので、ぜひ読んでみてください。
【評価】
8.5点
【詳細情報】
ジャンル…歴史
完結済み作品
文字数…約64万文字
目安読了時間…約21時間
作品URL…https://ncode.syosetu.com/n4681fa/
【備考】
歴史累計100位