56、出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした ☆
【作者】
紅月シン様
【あらすじ】
神々からの祝福、ギフト。
成人を迎えた者に与えられるその力は、非常に強大な力である。
その後の人生は得られるギフト次第とまで言われ、だがそんな力をアレンは得ることが出来なかった。
前代未聞の事態にアレンは人々から侮蔑や嘲笑までを向けられ、ついには家から追放されてしまう。
しかし彼らは知らなかった。
アレンには前世の記憶がある事。
アレンは前世では英雄と呼ばれていた事。
そして何よりも、ギフトよりも遥かに強力なその頃の力を、今でも使えるという事を。
だが平穏を望んでいたアレンはその展開をむしろ喜んで受け入れた。
かくして元英雄は、平穏を目指し辺境の地へと向かうのであった。
【感想】
前世では別の異世界で英雄をしていた主人公は、強すぎて迫害をされた前世から、今世では平穏に生きたいと思って、狙い通りに実家を追放された後、平穏を目指して旅をしていきます。が、すぐに平穏に暮らせる場所が見つかり、めでたしめでたしとはならず、主人公は次々とトラブルに巻き込まれていきます。
読んでいて不快感がなく、すらすらと読める作品です。
他の作品だと、平穏に生きたいとか目立ちたくはないとか言ってるのに、前世の感覚だったりで、思いっきり派手なことして、あれ?俺なんかやっちゃいました?みたいな感じで、言ってることとやっていることが矛盾していてイライラするときもありますが、この作品では主人公は自分の強さが規格外だと理解していて、むやみに自分の力を使おうとせず、使わなければいけない状況に追い込まれたときにしか使わないところがいいです。ただ、主人公は英雄になるくらいのお人よしなので、結構その力を使うことにはなりますが。
伏線回収も多く、ここでの出来事がここにつながるのか、となったり、こいつが黒幕だったのかという風になったりと、少し驚かされるとともに、納得もできます。
ネタバレになりますが、時々主人公たちに悪魔が関わってくるのですが、悪魔の存在の設定が、他の作品と比べて少し特殊です。他にもレベルの設定など、設定面も面白いので、気にして読んでみると面白いかもしれません。
最後の終わり方もすごい良い感じです。ほっこりする感じの終わり方です。
普段なろうを読まない人でも楽しめると思うくらい良い作品なので、皆さんもぜひ読んでみてください。
【評価】
8,5点
【詳細情報】
ジャンル…ハイファンタジー
完結済み作品
文字数…約77万文字
目安読了時間…約26時間
書籍6巻
コミック8巻
アニメ化決定
作品URL…https://ncode.syosetu.com/n5288en/
【備考】
完結済み累計269位