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【旧作】私は異世界で自由に生きる〜子供達に癒される〜  作者: 春爛漫


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33/195

開拓村へ 準備

 魔道具屋の評判が庶民まで知れたみたい。


 何故かと言うと、洗濯機と乾燥機が売れ始めて、持ち帰り出来ない人には、配達サービスをしているから。

 購入してくれるのは宿屋が多く、洗濯機は勝手に洗濯してくれるから手が空いて、他の仕事をしながらでも出来るからだそうな。口コミ情報。それに手も冷たく無いし。

 乾燥機は小さな宿屋では購入しない事が多い。置く場所とお金がないからだそうな。でも洗濯機だけは買ってくれる。


 洗濯機が売れるのと並行して、石鹸の実も売れ始めている。一度使うと汚れの落ちが違うと気付いた人たちが、こぞって買い求めてくれる。サービスの瓶目当てでは無い事を祈りたい。再度購入してくれる人は、瓶の持ち込みで購入してくれる人もいる。

 ミーチェちゃんがコツコツと収穫してくれた石鹸の実が売れてますよー。アイテムボックスの在庫が減る事減る事。


 もう一つ、地味に売れているのが、生ゴミ処理機。料理屋さんで重宝されているそうな。生ゴミ処理機を商売にしている猛者もいるそうで、処理機からでた土を集めて農家に売っているそうだ。


 あと、奴隷の中で1人だけマジックバッグを支給していなかったパルコさんに、店の商品を詰めたマジックバッグを支給して、魔道具屋の店番をしてもらう。

 私は散髪屋のお手伝い。カルロスさんが、農家になりたいと希望している孤児院の子供達に、農業を一から教えているそうだ。頑張れ未来の農家達よ!


 今年卒業の子供達で、カップルの子がいるそうで、2人で開拓村に行って農業をしながら生活したいと言っているそうだ。早めに詰め込み授業をしているらしい。

 この世界の麦は野生で生えてくるぐらい逞しいそうだから、教えるのは野菜の育成の仕方だね。


 散髪屋と魔道具屋のお昼の休憩は、みんな時間バラバラで、交代しながら昼食を食べる。リンダはお菓子を作るのと、家事を終わらせたら散髪屋のお手伝いをすることが多い。お茶出したり、軽食出したりするから重宝しているようだ。


 私は、カルロスさんが孤児院の勉強をすべて終わらせたら、日帰り旅行?に行くつもり。マップは私が行ったところしか詳細な情報は出ないから、瞬間移動を使いながら地図を埋めていくつもりでいる。

 ちょっとした旅行がしたいのだ。エルフにも獣人にもドワーフにも合ってみたい。

 夢が広がる。



 それからの生活は特に変わりなく過ぎていった。


 びっくりしたのは商業ギルドの口座。確認したらお金が多く振り込まれていたのだ。特許登録した商品の売り上げだそう。そういや、1割もらう契約してたわ。

 他の商業ギルドにも情報を回しているから、高いお金が入金されていたみたい。


 ミーチェちゃんが5歳になった。誕生日だ!リンダに作ってもらったケーキにロウソクを立てミーチェちゃんに吹き消してもらったんだけど、可愛いこと可愛いこと。初めは息を吹き出していたんだけど、一生懸命過ぎたのか「ふーふー」って声を出し始めて息が出てないの!モニカさんがこっそり手伝ってロウソクの火が消えたら、ミーチェちゃんドヤ顔!可愛い過ぎて笑っちゃったね!その後はみんなで夕食とケーキを食べました。


 ふとある日、カルロス一家を襲った熊をずっとアイテムボックスにしまっている事に気がついて、気になったら仕方なく、冒険者ギルドに行く事にした。

 冒険者ギルドに行って売ろうとしたら、ギルド証の提示を求められたので無いと言ったら、ギルド証が無いと買取額が下がるそうだ。商業ギルドに入っている事を伝えたら、商業ギルド証の裏に冒険者ギルド証を発行出来るらしく、無料で冒険者登録してもらった。

 熊を出したら、ブラウンベアと言う魔物だったみたいで驚かれた「何処ででたんですか?」と聞かれたので「ここより遠い裏道に出た」と答えたらホッとされた。兵士の人達が見回りをしているのに、近くで出たら農家の人達が危険らしく、それを危惧していたようだ。

 値段は金貨40枚になった。薬になる臓器があるらしく、それと毛皮がきれいに取れたので、買取額が高くなったそうだ。失効期限はないそう。私、冒険者になっちゃいました!




 ある日、店番をしていたら、大きなリュックを背負った素朴な男女2人が来た。


「孤児院で院長とエリックにここに来るように言われたんですが……」


「孤児院の子?成人した?もしかして、開拓村に行く子達?」


「「はい」」


 と2人共。応接スペースに案内して、ドアのプレートを閉店しましたに変えた。自己紹介をする。男の子はペイター、女の子はリン。今はお昼過ぎだ。


「昼食、食べた?」


 と聞いたら2人共食べていないそうだ。アイテムボックスからダンテがお代わりで作り過ぎた食事を出す。私もまだだったので3人で食事する。食事しながら「開拓村はどこにあるの?」と話しかければ「ここから西に5日歩いた所にあります」と答えてくれた。「歩いて行くの?」と聞けば「はい」と答える。生活魔法と攻撃魔法が使えるそうなので、問題無いと。魔法の属性を聞くと男の子は生活魔法と土魔法。女の子は生活魔法と水魔法が使えるそうだ。


「結婚はしたの?」


「はい、朝2人で教会に行きました」


 と2人は、はにかみ笑いをした。


 「お祝いをしなくちゃいけない。家に泊まりなさい」と言えば「ご迷惑はかけられないです」と断られる。言葉を強めに「泊まりなさい」と言うと頷いた。


 なんかこの2人心配だわと思い、食事が終わった後、本題の付与魔法を行う前の質問をする。素朴な2人は答えも素朴だった。誰かに騙されるんじゃ無いかと心配になる。開拓村まで着いて行こうかと考える。思いつきだが悪い事じゃない。着いて行こう!


「ペイター達を開拓村に送っていくわ」


「そんな、ご迷惑は「迷惑じゃないから大丈夫。ただ心配なだけ」」


「……それではよろしくお願いします」


「ペイター、リン、貴方達使いたい魔法はない?」


 2人で顔を見合わせる。ペイターが控えめに答える。


「今日、開拓村に行くための買い物をしていたんですが、アイテムボックスがあったら便利だろうなぁとは思いました。無い物ねだりですね」


「リンは?」


「私は…‥本当は少し村に行くのが、不安なんです。どちらかが怪我をしちゃったら、病気になったらどうしようって」


「リン、そんな事を考えていたのか……分からなくてごめんな」


「ペイター……」


「あー、2人の空気を作らない。私が貴方達に魔法を付与するから、使える様になるから。ペイター、痛くて苦しいけど我慢してね。付与魔法、ペイターにアイテムボックス大を付与!リンも我慢してね付与魔法、リンに治癒魔法を付与!」


 2人共苦しがっている。でも大丈夫だと経験でわかっている。今のうちに、ダンテの所に行く。キッチンでダンテに声を掛ける。


「ダンテ、今日は結婚のお祝いをするから、食事を豪華にしてね」


「誰の結婚ですか?」


「孤児院を卒業した子供達、素朴でかわいい子達だから良くしてあげて。今日は泊まっていくから」


「分かりました。明日の朝食もですね?」


「そう!お願いね」


 魔道具屋の応接スペースに戻る。2人は互いに手を繋いでいた。私を見ると警戒した顔をした。


「調子は良くなったみたいね、そう警戒しないで。ペイター貴方はアイテムボックス大が使えるようになりました。時間停止だからね、意識してみて。リン、貴方は治癒魔法が使えるようになったわ、ペイターと自分に使ってみて」


 2人はまだ警戒していたようだけど、試してみる事にしたらしい。ペイターはすぐに分かったようだ。


「アイテムボックスが使える!リン!おまえも試してみて!」


「……治癒魔法が使えた……嘘じゃないのね!」


 警戒した顔から一転、2人共嬉しい表情になった。


「「ありがとうございます」」


 と頭を下げてくれた。その後にアイテムボックスが使えるならもっと買いたい物があるとかで、2人で出かけようとしたけど、私は2人が心配で着いていく事にした。まずは市場に行くらしい。


 市場に着いたらペイターが野菜を言い値で買おうとしたので止めて、


「おじさんこの野菜、朝より新鮮じゃないよね。もっと安くならない?今なら全部買うけど。おじさんも早く家に帰りたいでしょ?」


「そう言われたら安くするしかないなぁ。本当に全部買ってくれるのかい?」


「安ければ買うわ。アイテムボックスがあるから全部買えるの」


 と言えば、値引きしてくれた。ペイターに精算をさせ、アイテムボックスに仕舞うように言う。リンはおじさんにお礼を言っていた。

 それを見た他の店がいい客が来たと声を掛けてくる。


「ペイター、市場は言い値で買ってはだめよ、さっきみたいに値引きするの」


「わ、わかりました。頑張ります」


 と言うので着いて行く事にした。リンは後ろで応援している。

 ペイターは私が言ったように、交渉している。初めてながらも頑張っているのがわかる。分かるから市場の人達も微笑ましく交渉してくれる。市場の人が言葉たくみに聞き出し、今日結婚した事を話すと盛り上がって値引きしてくれる。ペイターとリンは恥ずかしいけど嬉しそうだ。


 肉屋に行くと切られている肉を買おうとしたので、私が交渉する。


「ねぇ、おじさん。この子達、今日結婚したの。枝肉で買うから、安くしてよ」


「結婚かぁ!おめでたいね!何の肉がいい?安くするよ!」


 ペイターに体当たりする。


「あっ、あのおすすめの肉をお願いします!」


「おすすめかぁ、まかしてくれるなら、張り切らなくちゃね!お兄ちゃん中に入っておいでよ」


 ペイターはおじさんに言われるままに肉をしまい、お会計している。リンはまたお礼を言っていた。

 服などの日用品も買い足していた。院長がせんべつにお金をたくさんくれたのだろう。

 買い物が終われば、家に帰宅だ。帰って来たペイターは初めに持ってきたリュックを2つ共アイテムボックスにしまっていた。

 ぶどうをおやつに出して2人はリビングにいてもらう。私は2階で寝室の準備だ。新婚さんに相応しい部屋にしてあげる。


 1階に行くと2人はぶどうを食べ終わったようだ。2人を連れて3階のルーフバルコニーに行く。「ぶどうを好きなだけ持って行っていい」と言ったら嬉しい声をあげ、渡した収穫バサミで切ってアイテムボックスに放り込んでいる。孤児院でぶどうは、たまに出る贅沢品だったからだ。

 日が傾いてきたので、家を案内してダイニングへ行く。家のみんなが集まってきた。ダンテに聞いたのか、みんなが2人に「結婚おめでとう」と言っている。2人は嬉しそうに「ありがとうございます」と返事をしていた。


 夕食の時間だ。この家でも滅多に食べない豪華な食事が出て来る。みんな歓声をあげる。


「2人の結婚祝いにカンパーイ!」


 みんなグラスを持ち上げる。乾杯だ。ミーチェちゃんもおいしそうに食べている。子供の笑顔はいいね。夕食が食べ終わるとケーキが出て来た。小さめだからちょうどいい。みんなでおいしいねと言いながら食べる。


 明日からちょっとした旅だ。頑張ろう。





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