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孤児院で生活 15

 一週間くらい経って、カルロス一家の勉強が歴史になった。私も一緒に受ける。

 パラパラ教本読んでたけど、神託の内容とか書いてあるんだよね。歴史ファンタジー。


 歴史になるとミーチェちゃんが内容が分からなくなったみたいで暇そうなんだよね。一応、一生懸命聞いている時もあるんだけど、集中力が続かない感じ。


「ミーチェちゃんには、歴史は難しいみたいなので、もう少し年齢が高くなってからにしませんか?」


 モニカさんもカルロスさんも同じことを思っていたみたい。私達が歴史の勉強をしている時は、孤児院の子供と一緒にいてもらう事になった。モニカさんがミーチェちゃんに「他の子供と遊んでおいで」と言うと、嬉しそうに出て行った。最近勉強ばかりだったもんね。

 私達大人は歴史の勉強の続きだ。ちょっと私も辛い時があるけど、面白いと思う内容もあるから侮れない。







 ツブラが去ったあとカリオンの代官から緊急連絡を受けた王宮では、王と王太子、大臣達が緊急会議を開いていた。


「瞬間移動扉とは夢がある。カリオンの代官は夢を見てしまったのではないですかな」


「そうかもしれませんな」


 と一部が笑うが、大半は真面目な顔をしている。王も夢であればよかったのになと思う。


「夢では無い、真面目な話しをしておる。真面目に会議ができぬ者は去れ」


 これには、笑った大臣達は慌てる。大事な話の中追い出されたら、進退問題である。


「申し訳ございません」


「瞬間移動扉は沢山あるようだが、国庫との兼ね合いもある。そう易々と買えるものではない。財務大臣瞬間移動扉を買うとして、国庫からいくら出せる」


「近年国は豊作で、余分な出費もでておりません。潤沢にと言いたい所ですが、何かが起きた時の為に半分以上は残して置きたいですな」


「具体的に幾ら出せる?」


「虹貨10000ほどかと」


 虹貨10000と周りがザワつきだす。


「瞬間移動扉は1組いくらの値段になる?魔法大臣」


「はっきり言いまして値段がつけられません。それこそおとぎ話の扉ですぞ」


 席についた者が、唸りだす。王太子が発言した。


「父上、何も私達で値段を決めなくても、その魔女に決めて貰えば良いではないですか?虹貨10000枚を持って行き、瞬間移動扉を幾つ譲って貰えるか聞くのです」


「王太子殿下、それでは余りにも……ぼったくられたらどうします?」


「魔法に国1番に理解のある魔法大臣が値段をつけれないと申しているのだ。そなたは瞬間移動扉に値段がつけられるか?」


「そう申されましても……」


「よい!この案件、王太子に一任する。現地に行き交渉せよ!」


「はい。分かりました父上。では、私は準備があるので失礼致します。財務大臣も準備宜しく頼みましたよ」


「はい!かしこまりました」


「軍務大臣は警護の人選を、食糧担当大臣は旅に行くすべての者の食糧を準備せよ!」


「はっ!畏まりました」

「はい!承りました」


「後の者は解散!」



 王宮内・王の私室にて


「今日は疲れたわい。リンダーンめとびきり緊急な案件をよこしおって」


 隣にいた王妃が言う。


「貴方が慌てて出て行ったものですから、何事かと思いましたが良い知らせではないですか、手に入った後の使い方を考えなくては……。内陸に塩が充分に行き届いていませんもの、そちらに設置しては?」


「商人達が損をする。そう安易にできまい」


「いっそのこと国で塩を管理しては?早めに御触れを国全土に出して」


「瞬間移動扉が複数手に入れば、それも良いかもしれないが、今は未知数だからなどうなるかわからんわい」


「うふふ、魔女様がこの国の為に動いて下さるといいですわね」


「そうだな……」










 なんて話が大きくなっているが、今日もカヨはマイペースである。今日の食事何かな?程度にしか考えていない。

 ルンカが真面目に教えているにもかかわらず。


 子供達の足音が聞こえてきた。食事の時間だ。腹ペコさん達の食事の時間だ。


「皆、食事に行きましょう!」

 




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