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運命神の眷属


 ふと気がつくとかよ子は立っていた。

見知らぬ場所だ、服はパジャマ、いつものピングの羊柄のパジャマだ。足ははだし。

 なんだか目が痛い、知らない場所はステンドグラスの柔らかい光りの中にダイヤモンドがチカチカ光を反射しているように見える。

 良い部屋とも悪い部屋ともなんとも言えない部屋だ。


 夢だろうかここは何処だろうか?

 かよ子は、睡眠障害もあった。調子が悪い時は悪夢ばかり見る。はてさて、今日は良い夢だといいなぁ。


 部屋の中央部に何か台の様なものが見える。

行ってみようか。

 こんなにしっかりした明晰夢の様なものは初めてだ。


 台の所へはすぐに着いた。かよ子の感想は本屋の検索機の画面だけが浮いている。と言った所か。


 画面を触ってみると、声が聞こえた。

『ようこそ』とかよ子の名前が。

びっくりした!男性の様で女性のような幼子の様で老人の様な、年齢性別不詳と言ったところか。

 もう一度触ってみると、画面が少し変わったそしてまた声が聞こえた。


『貴方の前にある円水晶に触って下さい』


 不思議な声が言う、かよ子は臆病だった。言われたままに右手を乗せた。するとヴォンと音が鳴りかよ子の全身を一瞬光がおおった。眩しくて閉じてしまった眼を開けると、目の前の画面にかよ子の全身がホログラムの様に立体的に浮いていた……裸で。

 これは恥ずかしい、思わず声に出してしまった。


「なんで!?どうなってるの?」


『今の貴方です』


 また声が聞こえた!話せる!?


「貴方は誰?何処にいるの?」


『私は運命神の眷属 ここにいます』


 運命神!?眷属?落ち着いてかよ子深呼吸。なんだか小説で読んだ世界感だわ。知らない場所に知らない神様。私は何をすれば良いのかしら?


「私はここで何をしたら良いの?」


『円谷かよ子、貴方は運命神の慈悲を賜りました。

来世で生きていく為の身体と力を作りなさい』


「来世!!!私は死んだの?」


『そうです』


私死んじゃったのね。両親の心が心配だわ。

 でも今の私じゃ何にも出来ない。姉妹が支えてくれるといいのだけど。

 でも、来世の身体と力って本当に物語の中みたい。


「どうやって身体を作るのか教えてくれますか?」


『よろしい、円水晶に手を置き頭の中で理想の貴方をイメージして下さい』


 かよ子はもう一度手を置き健康だった時の自分の姿を思い出した。すると立体映像の中の自分に筋肉と肉がつき健康体だった頃の自分の姿になった。すごい、自分でイメージしただけである。

 体調がいい時は小説を読んでよく空想?妄想?したものだ。それが今叶えられるという。あっ!でも来世はどんな世界に生まれ変われるのだろう?


『私には貴方の心の声が聞こえます。来世の世界を教えましょう』


 えっ!と思った瞬間身体が風を感じた。知らない景色が脳に焼きつく様に過ぎていく。分かったこれが私が行く世界だ、病気だった頃には感じ無かった、長く忘れていた感覚が興奮が気力が蘇ってきた。胸がドキドキする、過呼吸のドキドキではない希望への期待への胸の高鳴りだ。


 声が聞こえるのよねサポートお願いします。


『承りました。まずは……』


 眷属様と相談しながら決めて行く。来世の世界は人種は多様、文明は少し遅れているかな、でも魔法があった!魔物もいた。

 髪の色は色々あったけどニュートラルブラウン!赤みがかった茶髪。年齢は19歳でお願いします。素の顔にコンプレックスがあったから変えて、綺麗め可愛い顔にする身長は変えずに160cm胸は今より少し大きめに、あとは体型!細くもならず、太くもない普通に固定で!これで健康な時はちょいぽちゃ、病気の時はびっくりガリを回避できる!!死因がその辺りしか思い付かないんだよなぁ。あっ眷属様、健康的な身体が欲しいです。障害も病気にもならないように、お願いします。

 それで次は何かな能力値!大切!HP MP

 HPはそこそこほしい!だってせっかく新しい人生、前みたいに死ぬのが怖くないってなりたくない。自分も周りも傷つける。

 MPはもう決めてる∞。できます?できちゃう!!

 次は、スキル!

 決めてました!スキル!!これとこれとこれが、あとこれも!眷属様できますか?現代人にはこれが無いとつらいんです。詳細はこんな感じで。ダメ?ok?OK!!

やった!!!私生きれる!

 後はなんですか?服?現地の旅行服を、それでお願いします。忘れてたんですが私不老に出来ますか?できる?ありがとうございます。いえ、不死はいらないんです。だってつらいから。

 後は?降りる場所?なるべく街から近いところで危険が無いといいですね。ここがオススメ?神の庭?それでお願いします。


 眷属様!お名前教えていただけないでしょうか?

メンリル様。お付き合いしていただいてありがとうございました。お供えしたらとどきますか?味が届く?

不思議ですね。


 それでは、行ってきます。御恩は忘れません。





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