表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【旧作】私は異世界で自由に生きる〜子供達に癒される〜  作者: 春爛漫


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

116/195

神の力 カヨとノア鑑定 神の初仕事 1

 気になっている事がある。ルークに絶対防御の魔法を掛けた腕輪をつけていた。私も自動結界の指輪をつけていたのに魔物のラズラはルークと私を傷つけた。

 魔法無効が出来るからだろうか?腕輪も指輪も私が魔法で作ったものだ。

 それに、ラズラを倒す時、私は絶対零度の魔法で凍らす事が出来たし、重力魔法で潰せた。たまたま、物理で倒せたのだろうか?ラズラが自分の意思で魔法無効を使っていて、私が追いかけてくると考えず油断して、氷魔法と重力魔法が使えたのだろうか?


 分からない。でも私の魔法の防御が効かない相手がいる事は確かだ。怖い。ノアにもルークにも結界が出来る魔道具は着けているけれど、それが効かないなら意味が無い。どうすれば大切な人を守れるんだろう。


 ノアが顔をさすって来た。


「カヨ、怖い顔してる。どうしたの?」


「私が作った魔道具が効かない相手がいるのが怖かっただけ……」


 ノアが抱きしめてくれた。ちゅうもしてくれる。愛してるって伝えるみたいに。


「カヨは考えすぎ。今回はたまたま相性の悪い相手だっただけだ。普段はカヨがくれた魔道具で十分だ。それに私達は神になった。傷つけられる方が少ないさ。ルークは私とカヨで守ればいいだけだろう?怖がらないで」


「うん」


 そうだ、神になったんだ。神の力とか使えないかな?それで強化するとか。明日にでもやってみよう。




 運命の夕食だ。ノアとルークと食堂に来た。


「あら、カヨさん。身体の調子はどう?ルークと一緒に、怪我をされたと聞きました。大変でしたね」


「体調は良くなりましたよ。心配おかけしました。ルークも元気に母乳を飲んでくれます」


 ライラさんが声を掛けてくれた。後からどうなるかが怖いが。

 ルークをベビーベッドに寝かせる。くるっとうつ伏せになる。柵に当たらないか怖いが、動こうとするのは良い事だ。仰向けにする。また、くるっと寝返りする。……このままでいいか。


 ノアと席に着く。緊張する。ノアと手を繋ぐ。力強く、でも優しく握ってくれる。話は初めかな?後からリビングでかな?


 お兄様とお父様が来た。席について夕食だ。話しは後からだな。

 もりもり食事する。うん、美味しい。肉が特に。なんだろう。タンパク質足りないかな?腕切られて筋肉がついてないせいかもしれない。母乳は出るからよし!


 食事が終わって、リビングに移動する。いよいよだ。ルークを抱きしめる。


 みんなが席に座ったら、お兄様が立ち上がって話し始める。


「みんな、カヨさんとルークが怪我をしたのは知っていると思う。その件で話しがある」


「あら、ミリアン、改まってどうしたの?その件はみんな知っているわ。聞いたもの」


 お母様が話す。他の家族も不思議がっている。


「大切な話しがあるんだ。国王陛下と宰相閣下にも話てある」


 みんなが緊張したのがわかった。


「昨日、魔物のラズラが3匹出て、カヨさんを傷つけて、ルークを誘拐した。カヨさんが追いかけてラズラを倒してルークを取り返したのだけど、カヨさんがラズラに怒ってね、大陸中のラズラを殺してしまったんだ。ラズラの絶滅だ。それが原因で、カヨさんが運命神様の眷属神・地上神の希望と破滅の神になってね、運命神様の眷属様からお告げをもらったそうだ。人神を決めよとね。人神は実は神の伴侶の事らしい。そして、ノアが人神になった。証拠は2人のうなじにある、神の印。カヨさんの印だよ。2人は不老不死になった。それで今日、国王陛下と宰相閣下に話しをしてきたのさ」


 部屋がシンとなった。みんな驚いている。子供達だけがわかっていない。不安そうにしている。


「お父様、そういう訳でノアは、私達と同じ時を刻めない。神様の伴侶になったんだ。ルークは普通の獣人だよ」


「あ、ああ、そうか、そうなんだな。ノア、ノアールそれで後悔は無いか?」


「後悔は無いよ。カヨと一緒の時を生きていくって決めたんだ。それに人神になったしね。首の印、見る?」


「ああ、見せてくれ」


 ノアがお父様とお母様に印を見せる。私はライラさんに呼ばれて、印を見せた。子供達は不思議そうだったけど。


「何か、力が抜けたわ。こんな事があるなんて……ああ、ノア」


「ノアの人生だ。好きにやりなさい」


「ありがとう。お父様」


「カヨさん」


 お父様に呼びかけられた。急いで返事する。


「ノアの事、頼みましたよ」


「はい。ノアと生きていきます」


 お父様が1番、落ち着いている。やっぱり領主をしていただけある。お母様は放心しているが、ノアを抱きしめている。ライラさんはちょっと興奮ぎみだ。お兄様はもう知ってるからね。ライラさんの相手をしている。


 みんな、いろんな思いをかかえて部屋に戻った。


「ノアの家族に悪い事しちゃったかな……」


「大丈夫。私は家族のこと信じてるよ。それにカヨも家族だ」


 ノアに抱きつく。包み込むように抱きしめてくれる。罪悪感が溶けていくようだ。


 今まで通りに接してくれるかな?して欲しいなぁ。


 落ち着いたらノアから離れて、ルークにお乳をあげる。ルークはいい子だねー。ママを癒してくれて。


 飲み終わったら、ベビーベッドに寝かせる。自身にクリーンを掛けて、寝巻きに着替える。ノアとベッドに入り、これからどうなるか話していく。私達はすべて受け身だ。神になったことを知った相手次第だ。

 ノアが私の不安を吸い取ってくれる。ノアだけは離さないよ。




 翌朝、ルークの泣き声で目が覚めた。急いでルークをあやしてクリーンを掛けてお乳を含ませる。顔を真っ赤にして飲んでる。お猿さんみたいだね。かわいい。モニカさんが言ったとおり、どんな顔も可愛く見える。愛だね。


 お色気魔神のノアが起きて来た。おはようのちゅうをする。

 今日はどうするのか聞けば、私達の処遇が決まるまでノアはお休みのようだ。嬉しい!一緒にいれるね。


 着替えて3人で、食堂に行く。ノアがルークを抱っこしてくれるので、私はノアの尻尾を握る。いい手触り。

 最近レインをもふっていないな。もふ成分が足りないかもしれない。時間がある時に遊ぼう。お嫁さんとの仲は良いようだが。


 食堂に入り、挨拶をする。昨日のことでどうなるかと思ったが、普通に挨拶を返してくれた。嬉しい。

 ノアがルークをベビーベッドに寝かせる。ルークは元気いっぱいで寝返りしている。ノアから困った気配を感じる。ルーク最近、仰向けにならないよね。困る。成長なんだろうけど、こっちは窒息しないか恐々だよ。


 ノアが諦めて席についた。そうだよね。諦めるよね。


 全員揃ったので、朝食を食べる。フルーツサンドが美味しいわ。

 自分の食事をペロリと食べてしまったので、机の上のおかわりに手を伸ばす。ノアが驚いている。いつもおかわりしないもんね。黙々と食べる。美味しい。地上神には必要な食事なのだろうか?後から、私とノアを鑑定してみよう。


 食事が終わって、お父様とお兄様は仕事に出かける。

 ノアがルークを抱っこして、部屋に戻る。もちろん私はノアの尻尾を掴んでいる。安心。


 ルークを私とノアのベッドの上に寝かせて、ノアにことわり自身を鑑定する。



名前 カヨ・カーマイン

種族 地上神

職業 運命神の眷属神・希望と破滅の神

年齢 20

HP 不老不死

MP ∞

神の力 41%


適正 ∞

スキル 創造魔法 異空間住居 地球通販 アイテムボックス∞ 不老不死 神の力 生活魔法(着火 飲み水 クリーン スモールボックス) 鑑定 光魔法 水魔法 火魔法 土魔法 風魔法 雷魔法 時空間魔法 飛行魔法 結界 マップ 探知魔法 生活魔法 言語理解 治癒魔法 制約魔法 状態異常無効 神聖魔法 透視 隠蔽魔法 剥離 偽装 魔力譲渡 真偽判定 嘘発見 インビジブル 身体強化 闇魔法 変身魔法 気配察知 幻影魔法 音楽理解 付与魔法 共感 ドライ 透過 読心 氷魔法 念動力 リペア 時間停止魔法 重力魔法 多重思考 即死魔法 罠感知 バリア 消音 開錠施錠 追跡 蘇生魔法

状態 妊娠


 久しぶりに見たけど、スキルの数が多い。こんなに魔法作ったかしら?

 あった!神の力!どんな力が使えるのかな?

 

ー神の力ー

 神の力が使える 純粋な人々の祈りが聞こえる 純粋な者を神官にする 邪な者は神官を辞めさせる 神託が出来る 神の光が使える 神気を使える 神罰を落とす事が出来る 自身の神官を守る事が出来る 希望と破滅の力が使える 神殿で力が強まる 神の祝福が使える


 神の目はどうかな?鑑定!


 ー神の目ー

 邪な者がわかる 鑑定の上位



 結構いろいろ出来る。自分の神官を守る事が出来るなら、ルークに神官の印をつけよう。

 ルークの右手を握って、どうしたらいいんだろう。ルーク!神官になれ!

 ルークの右手の甲に私の神の印がついた。これで安心だ。ルークはまだ赤ちゃんだからね。純粋だ。


 %がついている神の力はなんだろう?鑑定!


 ー神の力%ー

 神の力の源。神の力を使えば下がる。生命力を取り入れる事により増えていく。最も簡単な方法は食物を身体に取り入れる事である。地上神限定。



 多分、運命神様とかは神の力を無限に使えそうだから、地上神限定なのかな?食べ物沢山食べよ。


 神とペンを用意して、ノアを鑑定!


名前 ノアール・カーマイン

種族 人神

職業 人神

年齢 30

HP 不老不死

MP ∞

神の力 37%


適正 ∞

スキル 生活魔法 風魔法 時空間魔法 アイテムボックス∞ 不老不死 神気 神の目

状態 健康


 不老不死とアイテムボックスと神気と神の目が使えるようになったみたい。私の神の力と違うけど、最低限の神の能力を授けたって感じがする。これが人神か。紙にメモする。神気を鑑定!


 ー神気ー

 神気を出すと相手を畏怖する事ができる 神の気配



 後光みたいな感じかね。

 私が持っているのと同じ能力の魔法のスクロールを作って、ノアに覚えてもらう。

 異空間住居や創造魔法、地球通販は覚えられなかった。残念だが破棄だ。


 ノアは一気にいろんな魔法を覚えたから、戸惑っている。私は能力を紙に書いて、ノアに渡す。

 ノアは一つずつ確認しているみたいだ。ごめんね。最初はしょぼいよ。練習すれば、宮廷魔法使い並みに使えるようになるからね。きっと。時間だけはあるから練習してね。

 申し訳なく言えば「こんなに能力を貰ったんだ。使いこなさないと」と言って、練習を始める。


 ノアの右手を取って、神官に出来るか試してみる。出来た!ノア!出来たよ!ノアも驚いているが「お揃いだね」と喜んでくれた。でも正確には、運命神様の神官の印が無いから、お揃いじゃないんだよね。言わないでおく。


 ノアとルークと遊んでると、不意に小さい声が聞こえて来た。集中すると「助けて神様」と言っている。純粋な祈りだ!


 ノアにルークを任せて「神様の仕事をしてくる」と言って、声に導かれるまま瞬間移動する。


 暗くてじめじめする所だ。目の前にボロを着た獣人の女の子がいる。


「貴方が神に祈りを捧げていたの?」


 聞けば、驚いた顔のまま首を上下にカクカクする。驚きすぎて声が出ないようだ。いや、喉を潰されている?怒りが湧いてくる。

 女の子に治癒魔法を強めに掛けて、全身の怪我が治るようにイメージする。

 お茶を飲ませて、クリーンを掛けて着替えさせる。お腹も空いているみたいだ。キッチン組の食事を食べさせる。掻き込むように食べている。相当お腹が空いていたのだろう。


 食べ終わって、女の子が話し掛けてくる。


「お姉ちゃんは神様?」


「そう。神よ。貴方はどうしてここにいるの?」


「男の人に攫われて、連れてこられた……。お母さんっ……うあ〜ん!」


 女の子は泣いてしまった。抱きしめて宥める。強く抱きついてくる。部屋の外から声がする。女の子を異空間住居に慌てて放り込んで、扉を閉める。


 男達がやって来た。全員から、黒いモヤが出ている。いや、1人だけ出ていない。神の目の効果か?神の目を発動すると、犯罪歴が出てくる。犯罪者を、バインドで口から足まで拘束する。1人だけモヤが出ていない人がいたので、話し掛ける。


「貴方は犯罪者じゃ無いみたい。どうしてここにいるの?」


 男性は驚いたようだが、真剣な顔になり、こちらの素性を聞いてくる。


「私は地上神・希望と破滅の神。女の子の純粋な祈りに導かれて来たところ」


「……女の子がいないが」


「保護してるの。貴方は誰?正直に答えてくれないと、縛っちゃうよ」


「俺は、この組織に潜入していた兵士だ。子供の失踪が多くて探していたら、この組織にたどり着いた。捕まった子供はどこに行ったのかまだ分からないがな」


「この中の1人を尋問しましょうか?誰か1人選んで?」


 男は1番スマートな体格をしている男を選んだ。口のバインドを外し、読心をonにする。


「貴方は何をしていたの?」


「……」『お前らなんかに話すか』


「私達には話せない?拷問したら話すかしら?」


 男の足に氷のつららを落とすと足に刺さった。男の悲鳴が聞こえる。


「貴方の仕事は何?」


「っっっいてぇぇ」『この女正気か。こんな事しやがって許さねえ。ペドンナ様に殺してもらおう』


「ペドンナ様って誰かしら?」


「何で……」『何でその名前を今言うんだ?どこまで俺たちの事を掴んでいる?』


「ペドンナ様って、領主様の事か?」


「!……」『バレた!関係者がいたのか?どこまで把握されている?』


「ここは何処の国なの?私、瞬間移動で来たから知らないの」


 兵士に聞く。


「シガマラン国だ。あんた外国人だったのか?」


「新米だけど神だって。運命神様の眷属神なの」


 沈黙が流れた。尋問されている男は顔を青くしている。


「神の怒りが来ないな。本物の神様か。凄いな、こんな所で会えるなんて……」『神は俺たちを見捨てなかったんだ』


「領主が犯人なら、私が捕まえるよ?案内してくれれば」


「話が早いな。お願い出来ますか?」


「任せて。他にも悪人は居る?」


「まだいます。お任せしても良いでしょうか?」


「いいよ。連れて行って」


 尋問していた男の足に刺さった氷を溶かし、治癒魔法を掛けて、また口元までバインドを掛けた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ