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【旧作】私は異世界で自由に生きる〜子供達に癒される〜  作者: 春爛漫


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レインのお嫁さん

 生後2ヶ月でルークの首が座った。首がかくんと後ろに倒れる事がなくなって一安心だ。気をつかってたからね。

 という事で、レインのお嫁さん探しに行こう!獣人は自然の中だと機嫌が良くなると聞いていたから、ルークも一緒にお散歩だ。


 ルークを抱っこひもで固定して、レインを連れてレインがいた辺り、出会った場所に瞬間移動だ。

 そこから、パクティーを探知!いない。探知範囲をカーマイン領全体に広げ探知する。レインと出会った森の奥の方に複数探知に引っかかった。

 風よけの結界を張って、レインと飛行魔法で飛んでいく。レインもティモシー君やウィル君と飛んで遊んでいたから、飛ぶスピードが速くなっている。それに今日はレインのお嫁さんを探すのが目的だ。大分機嫌が良い。


 目的地に着いた。ルークがご機嫌だ。パクティーは群れでいるようだ。私が飛んで近づくと獲物だと思っているのか、可愛い顔をしてくる。思わずキュンとしちゃうじゃないか。


 レインにどの子が良いか聞くと、近づいて行って『この子!この子!』と興奮気味に教えてくれる。自身に身体強化して、その子と、全部のパクティーをバインドで捕まえる。

 創造魔法の魔力でレインのお嫁さん候補を包んで、人に攻撃しない、レインのお嫁さんになる妖精になれと魔力を送る。抵抗を感じたが、レインの時と同じくスムーズに魔力が通るようになってきた。創造魔法が切れると、大人しくなって、目が虹色になったパクティーがいた。


「レイン、もう大丈夫だよ。多分あなたのお嫁さんになったはず」


『わ〜い!僕のお嫁さん〜』


 レインが近づいて行って、鼻先を擦り合わせるとお嫁さんは答えてくれた。よしよし。


「レイン、お嫁さんの名前はどうする?」


『カヨが良い名前を決めてよ!かわいい名前にしてね』


 また、無茶振りー。名付けって苦手なんだよな。


「カノンて、どう?花の音って意味。音楽的な意味もあるけど、ひびきで」


『カノンね。かわいいじゃないか!僕のお嫁さんにピッタリ!君はカノンだよ』


 お嫁さんがクーンと鳴く。了解したようだ。


 残りのパクティーをどうしよう。このまま逃す訳にはいかない。でもレインと同じ種族を殺したくない……。獣人にして、私の部下兼家族にしようか。いいかも。カーマイン領でお店開きたかったし、人手があるのは良い事だ。

 他のパクティーを創造魔法の魔力で包んで、人を傷つけない、でも戦える、人の言葉を理解する獣人で私の家族になれと魔力を送る。抵抗感を感じるが魔力を流し続ける。すると、パクティーが人になってきた。子供のパクティーも居たからか、小さい獣人の子も居る。魔力がスムーズに通る。全員髪と耳の色は白で、目の色は黄色だ。目が光って見える。少し金色がかっているのかもしれない。男性も女性もいる。創造魔法が切れた。皆四つん這いだ。近くに行ってクリーンを全員に掛けて立たせる。筋肉は良い具合についている。魔物だった名残りだろうか?

 アイテムボックスに入っている、行商用の服と下着と靴と靴下を出して着替えさせようとする。


「……お母様」

「お母様」

「お母様」


 お母様?家族になれって思ったから、私が母親だと思ってるのか。みんな裸で近づいてくる。ちょっと困る。とりあえず服を着るのを手伝う。みんな服の着方も分からないようだ。ルークを抱っこしながら、着替えを手伝うといい運動になる。1番小さいパクティーの子供が抱きついてきた。元がパクティーだからか、みんなかわいい顔をしている。耳もちょっと垂れ気味できゅんとくる。頭を撫でて耳を触る。心地良さそうだ。可愛い。

 男性が4人で女性が3人子供が男女1人ずつ。困った。獣人にしちゃったけど、どうしよう。教育してくれる人を探さないといけない。

 全員私に捕まってもらい、カーマインのお屋敷に行く。メイドさんを捕まえて、この子達のお世話を頼む。尻尾の部分を穴を開けて縫ってもらうように。了解の返事を貰ったので、パクティーのみんなに大人しくしているように言い聞かせる。返事が返ってきたので、カーマイン領都の役場に行く。


 役場で役人さんに、家が欲しいと受付する。椅子に案内されたので座って待つ。担当者が来たので、家を建て直すので建物は古くても良い事、富裕層の地区に住みたい事を言う。

 いくつかピックアップしてくれたので、今から案内してもらう。


 建物もそこそこ古く敷地は広い、領主館に近い所を買う事にした。建物の値段は含まれなくても領主館に近い事があって、虹貨5枚したが払える額だ。精算を済ませて、書類にサインしていく。鍵を貰って終了だ。「ありがとうございました」と挨拶して、購入した屋敷に行く。


 古い屋敷をアイテムボックスにしまって、地面を圧縮して、平らにする。周りの景観を損ねないように、3階建ての屋敷を創造魔法でイメージして大量に魔力を流す。室内もしっかりイメージする。一瞬で綺麗な屋敷が建った。庭も残してあるから、パクティー達が駆け回れるだろう。

 あと必要なのは、料理人とパクティー達を教育してくれる先生と常識を教えてお世話してくれる人だ。


 一度屋敷に戻って、昼食にする。ルークもお乳だ。使用人が悲鳴をあげている声がする。多分パクティーだ。心を強く持ってお世話してくれ。


 ルークのお乳が終わった所でノアが来た。「また、面白い事してるみたいだね」って。ルークをベビーベッドに寝かせて、ノアに抱きつく。ノアも抱きしめてくれた。ちゅうもする。新婚に戻ったみたい。ルークはいるけど。ティモシー君やウィル君は見慣れてしまったので、問題ない。

 メイドさんがレインの食事の準備をしてくれるけど、もう1匹増えた妖精に慌てて、もう1つ食事を準備してくれる。ありがたい。


 ノア達と食事を食べる。ティモシー君とウィル君はお母様方が居なくてどことなく寂しそう。新しい妖精には興味津々だが。


 ノアに食事をしながら午前中の話しをする。「それでか」と納得してくれた。使用人の叫び声のことだろう。


 食事を食べ終わったら、ノアとお別れのハグをする。

 ルークにクリーンを掛けて、抱っこひもで固定する。気持ちよくって寝そうになっている。かわいい。


 瞬間移動でカリオンの自宅玄関に行く。そこから歩いて奴隷商に向かう。ルークは完全にお眠だ。


 いつものやりとりで中に入る。ハリーさんが来てくれる。


「カヨ様、いらっしゃいませ。今日はどのような奴隷をお探しで?」


「借金奴隷で、子供に教育が出来る先生みたいな方と、子供のお世話が出来る方、料理人が欲しいです。居ますか?」


「料理人はいますね。教育出来る者は2人だけです。子供のお世話は数人いますね。全員とお会いしますか?」


「全員と会います。案内をお願いします」


「奴隷を選び終わりましたら、奴隷の治療をお願いしてもよろしいでしょうか?」


「分かりました。治療します」


「ありがとうございます。それでは、ご案内します」


 ルークに匂いと音遮断の結界を掛ける。臭い匂いで起きたら可哀想だからね。ここは綺麗な方の奴隷商だけど、獣人には気分が悪いと思う。


 読心と真偽判定を使う。地下1階で紹介される奴隷達に話しかける。パクティー達の、お世話をしてもらうのだ。気の長い人か我慢強い人が良い。


 料理人は2人、先生は2人、お世話が出来る人を3人選んで、悪い人はいなかった。先生が1人お年寄りだが。


 その後は奴隷達を治療して回った。私が視察と出産で来れなかったせいか、患者さんが多かった。

 治療が終わったら、精算してくれるのを商談室で待っていた。今回は購入する借金奴隷が多い。お金を払うことになるだろう。


 精算が終わり、金貨370枚払う事になった。治療で大分安くなった。その後、奴隷契約をして奴隷商を後にした。


 購入した奴隷を治療してクリーンを掛ける。お礼を言われた。

 人通りが無くなった時に、奴隷のみんなに腕を触ってもらい、瞬間移動でカーマイン領都の購入した屋敷に行った。

 奴隷達は驚いていたが、落ち着かせて、全員で買い物に行き、服や下着や食料品や教育に必要な物などをみんなに選んでもらい、購入していった。食料品はマジックバッグに入れて、購入した屋敷に持って帰った。


 この屋敷は魔法が使えなければ住めない。先生2人は魔法が使えた。パクティー達にも魔法を教えてもらわなければ。

 魔法が使えない人には、私が作った魔法のスクロールで生活魔法を覚えて貰った。これで一応魔法が使えるようになった。

 奴隷達には1階の広間で待っていてもらい、各部屋に地球通販で買ったベッドとクローゼットを置いてまわる。2階はパクティー達の部屋だから、後回しにして、キッチン用品を揃えて、ダイニングに大人数が座れる机と椅子を置いていく。リビングには大きいソファセットと机を置き、洗面所にタオルを沢山置いて、洗濯場に洗濯機と乾燥機を魔道具化して置いた。お風呂には、石鹸や椅子、身体を洗うタオルに手桶などを置き、お湯が出てくる魔道具を設置する。トイレには、トイレットペーパーをセットして、予備も置く。全ての魔石に隠蔽を掛けた。

 奴隷達に屋敷と使い方を案内していく。部屋を割り振って、1年分の金貨を渡す。部屋の扉には鍵が付いているので安心だ。料理人の素直な方にマジックバッグと食料を買うお金を渡す。


 奴隷全員に「お世話してもらう人は大人も含めて全員、小さい子供だと思って接して欲しい」とお願いする。奴隷達は戸惑っていたが、返事してくれた。


 奴隷達を屋敷に残して、カーマインの屋敷に行く。


 パクティー達の様子を見る。食事から排泄までやらかしてくれたようだ。魔法が使える人が掃除している。

 使用人さんに申し訳ない気持ちになりながらも「お世話してくれて、ありがとう」と言って、パクティーのみんなを連れ出す。


 コナーさんのお店に行って、みんなの替えの服を購入する。少し待ったが、尻尾の穴はすぐに対応してくれた。流石プロ。店を出て、夫婦はいるか確認したら、3組いる。

 教会で結婚の儀式をする事にした。みんなで教会に行く。

 教会に着いて、シスターに結婚の儀式を3組したいと言えば案内してくれる。

 小神殿に着いた。歩いて行ってと夫婦を送り出す。神様は認めてくれるだろうか?認めてほしい。手を握り祈る。ぱあっと明かりが渦巻いた神の光だ。夫婦を囲むようにしている。パクティーが信じる神ってなんだろう。

 1組目は無事、終わったようだ。2組目に行くように指示する。神の光は1組目と同じだったようだ。3組目に行かせる。3組目も同じだ。

 シスターに結婚の印を聞いてみたいが、やぶへびになる気がする。

 結婚のお金をシスターに聞くと「お気持ちで」と返される。お気持ち……。プラチナ貨3枚渡した。


 みんなで購入した屋敷に行く。玄関に着いた所で、全員に名前が無いのに気がつく。名前決めないと。パクティー達を振り返り名前を考える。

 男性には、レン、タイガ、イツキ、カール。女性には、ハナ、ナツキ、アイラ。子供達には、女の子がマリー。男の子にソラと名付けた。

 後、生活魔法のスクロールを作り、パクティーのみんなに使ってもらった。これで、屋敷で生活してもらえる。


 屋敷に入り、奴隷達を呼ぶ。玄関の広間に全員集まったところで、お互い自己紹介をする。パクティー達は名前しか紹介出来ないので、パクティー達とお世話の3人、男性1人と女性2人を伴い2階に行く。夫婦には2人で1室、ベッドもクイーンサイズを出してクローゼットを2つ置く。独身者と子供達には1人部屋の準備をして、買ってきた服を出す。あとは、お世話係にお任せだ。


 本当に子供だと思ってね!と念を押して、パクティー達には「人を学びなさい」と言って、カーマインの屋敷に帰った。


 一仕事終えた気持ちだ。




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