プロローグ
初投稿です。温かく見守って下さい。
私、円谷かよ子の人生はひとことで言うと灰色だった。
小さい頃は親の借金が原因で、一家で夜逃げ。その後施設に預けられていじめが始まり、4年経ち親が迎えに来て故郷とは違う場所で名前を変えて暮らし始めた。
小学校中学校ではいじめの対象にならないように暮らし、この頃から人を見ては怯えて暮らしていたと思う。
高校生では、ついに借金取りに見つかり自己破産。
これで名前を偽らなくてもいいとホッとした。
でも私の不幸はこれで終わらなかった。
社会人になり1人暮らしを始めた私を待っていたのは、またもいじめ。寂しくて声を掛けてくれたお客様とお付き合いを始めたのが20歳頃。好きではなく寂しさを埋めて欲しかったのがいけなかったのか、私は性犯罪に巻き込まれた。
彼が犯罪組織の下っ端だったのだ。
自分がとてつもなく汚くなった気がした。
転職先は、私の天職じゃないか!と思うほど良い職場だった。
転職をした後、心因性の過呼吸発作が何度も起きた。
その内過呼吸だけではなく、食欲の低下めまい身体の重さ視野の狭さ頭の閉塞感と気力の低下、どんどん調子が悪くなりクリニックで診断した結果、発達障害とうつ病が原因で薬が沢山出された。
私は天職だと思っていたが、少しブラック気味の会社だったようだ。だが、上司は優しかった。休職しないかと持ちかけてくれて、休職してまた会社に元気になって復帰しようと思った。私自身会社に迷惑をかけていたのがわかっていたからだ。
療養期間の始まりだった。
不意にくる恐さ辛さ苦しさ、食欲不振の激やせ、毎日ベッドから起き上がれない。倦怠感。死にたいと思う日々が続いた。
親からは愛されていたと思う。多分歪な愛だった。叩かれて引きづり回された事もある。それでも愛されていた。病気
を理解しようとしてくれた。でも理解してくれなかった。
会社は休職期間満了まで休んでも良くならなくて退職。
ふと、このまま孤独なまま生きて行くのかと恐かった。
愛し愛されたいと、子供が欲しいと。
結婚相談所に登録し、病気を理解してくれる男性に出会った。結婚式場も予約してウェディングドレスも選んだ。
それなのにいきなりの婚約破棄。
信じられなかった。
理由は相手家族の結婚反対。
病気の私とは結婚出来ないと遠回しに言われた。
理解してくれてたんじゃないの!?私の事好きだって言ってくれたのはウソ?
泣いた。泣いて泣いて泣いた。
一方的な婚約破棄だから慰謝料はくれた。違う、こんな結末を望んでなんてなかった、ただ人を愛したかっただけ。
もう結婚は諦めた。
毎日変わり映えのない日々。
ふと、死ぬのが怖くなくなった。
医者の先生に「入院しましょう」と言われた。
お金がない。入院は出来ない。私は何かのラインを超えたのだ。
これが私の人生。