23.女子高生(おっさん)vsDQN②
翌日から、予想通りに俺への攻撃は始まった。
小さな物が(筆記用具等)がいつの間にか無くなっている事からそれに気付いた。証拠はないが、恐らくDQN集団の仕業だろう。そして、廊下ですれ違ったり、教室にいる時もガン見されているーー終始、小馬鹿にしているような、にやけた表情をしている。
それらは段々とエスカレートしていく、次の日には内履きが無くなっていた。予想していたので予備を持ってたけど。
それが面白くなかったのかーー直接的なやり方に移行していった。教科書が刻まれていたり、卑猥な言葉が書き記されてたりした。学年主任の【ガハラ】が無料で代わりをくれたけど。
大方、徐々に恐怖を味合わせながら精神を削いでいくやり口だろう。前世(?)でも食らったので連中のやり方はよく解っている。対象が女子になってもあの時と何も変わっちゃいない、脳の足りない馬鹿のやりそうな事だ。
決定的にあの時と違うのはーー心配してくれる味方が多数いる事。特にヒナヒナグループは顕著だった。
「アシュナ……本当に大丈夫なの……? もうあたし達も我慢の限界だよ……」
「うん、言った通り心配しないで。私は全然気にしてないから、ヒナヒナ達は今まで通り変わらず過ごして」
「ぅぅう~……悔しいよなにもできないなんて……ごめんねアシュナ……」
ヒナヒナ達は三人して俺に抱き着く、Sランク級の良い匂いが三人分ブレンドされてSSS級良い匂いになり凄く興奮した。
(実際になにも気にしてないし、対象がヒナヒナ達に移る方が厄介だ。標的が俺である内に片付けてやる)
そう、勿論、これらも作戦の一部。
証拠集めであるこの段階で恐怖に呑まれてしまわないかが唯一の心配だったけど、杞憂に済みそうだ。
作戦を第二段階へ移行し、俺は【ある人物】に会うことにした。