表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

240/270

217.女子高生(おっさん)の最終イベント『文化祭』プログラム⑧~緊急事態④~


「──えーと……じゃあ神様が【娚人】の力でりらんちゃんや忽那さんやマスターを演じていたってコト!!??mjd(マジで)!!?」

「おじさん、本当は大して驚いてもいないですよね?わざとリアクションしなくてもいいですよ……」


 花魁キャラの登場に興奮して話の肝要部分をスルーしていたらしい俺は、阿修凪ちゃんに突っ込まれつつ改めて場を仕切り直した。


「演じてたってわけじゃないよ、その全員が私だったっていうだけ。あ~、やっぱ色んな人間になってたからたまに方言とか出ちゃうにゃあ~」


 花魁神様は今度はファンタジー世界の猫人族みたいなキャラになった。これが本当の猫人(にゃんちゅ)、ってやかましいわ。


 とにかく色んな設定や真実が次々とやってきて混乱してきたので一旦整理してみると……

 1.『【のじゃロリきよちゃん】の奥さんの【天海キヨさん】が俺達をこの場へ連れて来た』

 2.『彼女は【娚人】という力を使って【りらんちゃん】【忽那さん】【ダーツバーのイケおじ】などの人物になり俺と接触していた』

 3.『何故か人界でバイトしている』

 4.『色んな人間(キャラ)になりすぎてキャラが安定しない』


 大まかにまとめるとこんな状況だろう。

 不可解な点しかないが、とりあえず神様のキャラ付けや【娚人】の力のことは話が進まないから後回しにしよう。

 ただでさえ俺は『世界線問題』、阿修凪ちゃんは『文化祭の最中』と油を売っている場合じゃないのだ。


「それより、何で俺達をここに? というかここはどこなんですか?」

「ここは理想郷【ニライカナイ】だニャ。ここでは精神体も現実となるから二人とも生身となるんだニャ……念のため()()()()()()()()()()()()()


 ここが……キヨちゃんが帰りたがっていた神々の住まう国……思いきりメイドカフェなんですが……。

 でも事実、阿修凪ちゃんは俺に触れているし……わざわざ嘘をつく理由が見当たらないので本当なんだろうけど。


 だが、肝心の俺達を連れてきた理由がまだ判然としない──と思考した時、心が読めるのか神様は少し表情を強張らせ、強めの口調で再度告げた。


「だから、避難。この世界線……もう消えて無くなるから。ここならその影響を受けないから安心しニャ」

「…………………は?」









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ