151.女子高生(おっさん)、保健室の秘め事②
〈保健室〉
「──……お嬢、い……今……なんと仰ったのでしょうか……?」
「触ってほしいって……そう言ったの……」
その言葉の意味を理解できているのかいないのか……彼は極めて冷静を装いつつも、瞳は揺らいでいた。
「原因はわからないけど……あはは、なんか私……興奮しちゃってるみたいなんだ……だから……」
「だ……駄目ですお嬢………」
「どうして……?」
「こ……このような場所で、誰の目があるかわかりませんし……俺はそういった目から貴女を守るためにいるわけで………」
「でも、嫌なわけじゃないでしょ……? おち●ちんもそんなになってるもんね……」
スーツの上からでもはっきりとわかる、膨らんだそれを恥ずかしそうに隠す彼に嗜虐心は更に増加する。
たまらずに、失くしてしまったそれを愛でるように人差し指で……表面をつづるようになぞる。
「んっ……! お嬢っ……!」
「………」
おっさんの遠慮の無さに加えチェリー君をいじりたいという悪戯心……そして、目覚め始めた女──それらが噛み合わさって産まれた新形態にコクウ君は戸惑いを隠せない様子だった。
おっさんもである。
なにこれ……気持ちいい。他人のおち●ちんを触るのは初めてなのに、嫌悪感がまるでない。……どころか、もっと触りたい。
「こ……これは、その……俺にも原因がわからないんです……こうなってしまうのは生理現象としか……」
「……これまでもそんな事あった……?」
「……いえ、初めてです……幼少の頃から訓練して感情を抑える技能を身につけていますので……ですから、なにもかもが……お嬢が初めてなんです……」
「……私のことは……嫌………?」
「て、天地神明に誓って──それだけはありません!俺は貴女の為なら命だって賭けれます!」
「──んっ! ぁぁっ……!!!」
強い否定からか思わず力んだのか彼は、より一層、俺の肩を掴む手と握った手に力を込めた。その力強さと真っ直ぐな視線に──これまでよりも更に強い電流が駆け巡る。
喘ぐ声は止められず、ボルテージは高まり続ける。それは彼も同じようだ……しかし、その立場とチェリーが故にどう動いたらいいのか、欲望に従っていいのか葛藤しているみたいだった。
「あ……す、すみません……」
「ぅうん……大丈夫………」
「お嬢……はっきりと言います……駄目と言ったのは……歯止めが効かなくなりそうだからです。このままでは俺は……欲望に呑まれます……お嬢は、それでもいいんですか?」
そして、それもおっさんと同じだった。
『うん……めちゃくちゃにして……?』と、唇から零れ落ちそうになるのを辛うじて堪える。
恐らく、一度堕ちてしまったら、もう止まらない、男を受け入れるのに躊躇しなくなってしまうだろう。
そうなっても良いという欲望の源泉が、百合ハーレムを築きたいというおっさんの望みが、矛盾するような二つの望みが──両天秤で釣り合いながらも……混ざっていく感覚。
これがキヨちゃんが言っていた俺と私の混合。
なんて御し難く、心地よく、むず痒い快感。こんなの頭フットーしちゃうよぉっ──と、俺は止まる事ができず……コクウ君の問いに応えるように、水着を脱いだ。