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105.女子高生(おっさん)の困惑~新たな出会い②【SP】~


〈波澄家 自室〉


 夜、部屋で小説執筆しているとなんか外で物音がした。窓から覗いてみると……そこには一人の女の子が塀の外からこちらをガン見していた。

 死ぬ程ビックリしたけど、よくよく考えてみると夜にもSPがつくという話を思い出し……更によく見ると可愛かったので思いきって外に出て聞いてみた。


「初めましてお嬢様。私は(にのまえ)編集長のご用命により派遣されたSPの【風神(かざかみ)飾花(かざか)】、よろしく」


 やはり、編集長が言っていたボディーガードだった。電灯の光に映えるきれいな銀髪、おかっぱ頭、小柄な体格、そして──眠そうな半開きの瞳……もとい、ジト目。

 果たして本当にSPなのかはさておき……間違いなく美少女であり、おっさんの好みのタイプどストライクだった。


「うひひ……可愛いねぇ……」

「………」


 思わず頭を撫でてしまう、前世のおっさんの姿であれば間違いなく辺りに防犯ブザーが鳴り響き逮捕されるところだが……こちらも美少女だからかカザカちゃんは無表情で為されるがままになっていた。


「えっ……肌冷たっ!?」


 拍子に手が肌に触れて驚く。

 直に夏が来る梅雨時期とはいえ、夜に外で長時間いれば当然だ──が、カザカちゃんは平気そうな顔をしている。


「私の役目は夜間のお嬢様宅の警護です、慣れていますのでご安心を」

「逆に安心できないよ! ほら、入って!」

「あっ……」


 俺は尻込みする彼女を強引に家へ引き入れた。


----------


〈浴室〉


「………」


 家族に事情を説明し、入浴タイムとなった。

 どういう訳か一緒に入ることになり……俺達は向かい合って対面し軽く自己紹介した。


 カザカちゃんは黒雨とは別の組織に所属していて、護衛というよりは諜報寄りのスペシャリスト。幼い頃から要人護衛の訓練を受けてきて海外でも名を馳せているとか。


 とりあえず様々な疑問が浮かび上がったが……言うまでもなくそれどころじゃないおっさんの視線はカザカちゃんの裸に全集中していた。

 背丈もさることながら見事なまでのちっぱい。こういうのでいいんだよ。小動物のような愛くるしさ、こんなSPならば四六時中側にいても何も文句は無い。


「………大きい」


 まじまじとカザカちゃんを視姦していると、カザカちゃんもこちらをガン見して呟いた。あくまでアシュナのおっぱいの事であり、決して今は無き息子を見て言った台詞ではないとBPOに心で言い訳する。


「……こんなに優しい護衛対象は初めて。しかし、これでは不測の事態に対処する速度が70%減少する……」


 ロボットみたいな事を言い出し、そわそわするカザカちゃんを落ち着かせるように俺は彼女の手を握って言った。


「そんなに気を張らなくても大丈夫だよ。これまでがどうだったかわからないけど……ここ日本だからそうそう物騒な事は起きないよ」

「………けど……」

「暗くて寒い中に女の子一人見張らせる方が私は落ち着かないよ。だから家の中にいて守ってほしいな、家族には私から言っておくから」

「……承知した」


 こうして、ホームステイとして愛くるしい同居人(かぞく)が増えることとなった。

 おっさんは早速、理由をつけてカザカちゃんと一緒にベッドインして思う存分愛でた。


「うひひ可愛い~苦しゅうないぞぎゅーっってさせてね……」

「………波澄アシュナ……その美幌を歯牙にかけることなく優しい人物……けどたまに中年みたいな挙動を醸し出す……貞操の危機……」



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