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姫を誘拐しに行きました

前回の魔王復活の儀で姫を捕らえることを決定した。俺は人間が抵抗できないように姫を人質として拉致し、人間に戻るため人間界の情報収集をしようと思ったからだ。


「ここがメトロポリスか。でかいな」


俺と魔王の側近であるマーラは目的地に到着した。都市の中心には大きな王国が建っており、周りは大きな壁で覆われている。魔族の侵入を防ぐためだろう。


「争いを避けるためには恐怖心を煽って脅すしかないか」


俺は右手に魔力を込めた。


「フレア」


ちなみに俺はあの後魔法の練習をした。制御しないと大変なことになりかねないからだ。魔法のことで一つ分かったのは威力の高い魔法を放つには詠唱がいることだ。放った炎の魔法は壁をぶち抜いた。


ドガァァァァァァァァァァァァァァン


大きな音が鳴り住民たちが騒ぎ始めた。空襲が鳴り響き騎士たちが続々と現れた。


「魔族が攻めてきたぞ」


「臨戦体制にはい・・・」


武装した騎士たちが穴の開いた壁に集結し隊列を組もうとしたとき俺の顔を見て全員が固まった。動揺している今が好機と思い俺は追い打ちをかけた。


「我、魔王サターンなり」


(恐怖を与えるどころかただ名乗っただけじゃねーか)


「な、な、魔王は勇者様が倒したはずなのに」


(ひとまず向かってこないな。作戦成功ということにしとこう)


俺は足に魔力を込めた。


「フライ」


魔法を唱えると体が宙に浮かび始めた。俺は騎士たちを置き去りにして王国へと向かった。


「姫をもらう」


(対面で話すと緊張して一言しかしゃべれないんだよな)


相変わらず自分のコミュニケーション能力の低さに悲しくなる。俺は右手で姫を担いだ。


(俺と同じくらいの年齢か、怖い思いさせて申し訳ない。でも戦いを避けるためだ)


「ちょっと、汚い手で触んないでよね」


(え?)


「あんたに言ってんだよ魔王だか何だか知らないけど、放せ!このタコ!」


そういって俺の体を殴り暴れだした。


(だれぇぇぇぇぇぇ!想像してた姫と違うんだけど)


「貴様サターン様に無礼であろう」


「まぁよせ、マーラよ」


「申し訳ございません。聞け人間ども。今からこの姫を人質とする。貴様らが反乱を起こしたら即座に殺す。心得ておけ」


マーラが力強く言い放ってその場を収めた。俺とマーラは気性の荒い不思議な姫を捕らえ魔王城へと戻っっていった。

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