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魔王死す

以前この世は人類軍と魔王軍の争いが千年間にわたり続いていた。しかし、一人の勇者が生まれ魔王を倒したことで暗黒時代に終止符が打たれた。魔王軍の生き残りはいるが、人間の里を襲うこともなく平和な日常が続いている。

周りの木々は枯れ、日の光も当たらず、魔獣や魔族が住んでいるダークエリアと呼ばれている最深部に魔王城は建っている。魔王城の地下にある錬金室で数人の魔物たちが集まっている。


「おい、材料はそろったか?」


「残りは魔王様の血を注げば完成であります」


「そうか、今こそ魔王様復活の儀を開始する」


「承知いたしました。マーラ様」


「調子に乗りよって人間どもめ、今に地獄を見せてやる。あの魔王様の雪辱を果たすべく」

 

この世界に平和をもたらすべく魔王と戦う運命を背負い勇者は旅に出た。あまたの魔獣や魔族を倒し、魔王軍幹部の六人のうち五人を倒し魔王城へとたどり着いた。


「勇者よ、我が城までよくぞたどり着いた。だがここで貴様の物語も終わりを告げる」


「そんなことはさせない!俺は人類の期待を背負ってここに来ている。おまえを倒して平和な世界を取り戻す」


「戯言ばかりほざきよって。人間は弱く勝ち目がないのに反抗しようとする。その威勢のよさだけは認めてやろう」


「黙れ、お前に人間の何がわかる。どんなに苦しくても悲しくてもみんなで支えあい乗り越えていける強い心を持っている俺たちを馬鹿にすんじゃねぇ」


「貴様に免じて人間のハングリー精神は心に刻んでおこう」


「目にもの見せてやる。後悔しやがれ」


「いい心構えだ。だが、貴様が死ぬ運命に変わりはない。我が魔力よ、根源たる力をもっていざ開眼せよ!ダークホールデストロイ・・・」

 

ぎゅるるるる~


「え・・・・・・魔王様?」

 

この世のものとは思えないほどのお腹の鳴る音が聞こえ、空気が凍り付いた。


「あぁぁぁやべぇぇぇぇ、はらいてえぇぇぇ。昨日の賞味期限切れた牛乳を飲んだせいか」

「賞味期限三日後か。ま、いけるだろ」

 

安易に口にしてしまった自分を馬鹿だと思った。魔王はあまりの痛みにひざを折りその場にうずくまり魔術も中断した。


「ちょっ、ちょっと待て勇者よ、便所に行ってから戦おうではないか」

 

勇者はうずくまっている魔王を見て一瞬頭が真っ白になったがすぐに冷静さを取り戻した。


「問答無用、これで終わりだ、エクスカリバァァァ」


「おのれ、昨日の牛乳よぉぉぉ」


「このようにして魔王様は汚い勇者の不意打ちにより命を落としてしまった。魔王様の側近であり幹部唯一の生き残りである私は何とか逃げ帰ることができた」


「今度こそ人間を滅ぼしてやりましょう。マーラ様」


「そう焦るな、ガーゴイルどもよ。まずは魔王様が復活してからだ」

 

マーラは持っていた魔王の血が入っている瓶のふたを開け、魔法陣の上に垂らした。まばゆい光があたり一面に広がり魔法陣が浮かび上がった。


「復活せよ!この世を統治する我らの王、サターンよ」



ユウシゲと申します

始めて小説を書いてみました。昔からアニメが好きで自分も原作を書いてみたいと思い執筆しました。コメントなどしてくれると嬉しいです。

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