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僕の婚約者は10歳年上

掲載日:2020/06/04

婚約した女性が170センチ以上の大女、そして10歳年上! @短編その21


ほぼ毎日うpしてます。いつまで続くか。

「やあ!坊ちゃんがワシの婚約者か?」


目の前には大女、しかも僕よりも10歳年上、どーーーーんと立っていて、頭を撫でた。


僕はウェリック。学生で15歳。目の前の大女はフィッツ。25歳。


僕は人生の、そして魔法の師匠と出会ったのだった。




「ワシよぉ〜、人に教えるん、初めてだでよぉ、まあー、頑張ってついてきてん」


変な口調・・何弁だ?とにかくでかい。僕はこの時160センチ。フィッツは178センチ。

だから褒める時は頭を撫でられる。


「やめろよ。ガキじゃないんだから」

「ワシからすりゃ坊ちゃんはガキだよ」

「10年上だからな」

「・・今坊ちゃんの心の声が聞こえた・・・おばさん言った」

「え!心の声、聞けるの?どうやってやるの?」

「・・・やっぱり言ってたんかーーーーい!!」


そして両頬をつねって引っ張られる。



フィーは僕に魔法を教える。

魔法を使う時、フィーの唇から淡い光の粒がぽぽぽ、と舞うのが綺麗で・・・見惚れた。


多分これが初恋に落ちた瞬間だ。




16歳。僕の身長は167になった。


僕の唇には光が舞わない。


「同じ術を発してるのになぁ」

「ん?ちゃんと術はきちんと組まれているぞ?」

「うーーーん・・・」


もっと勉強をしなければ。僕はフィーの唇の淡い光をちら、と見る。


ああ、綺麗だ・・唇が、凄くエロい。


 


17歳。俺は173センチになった。


「もうちょいで追い越せる」

「本当だ。伸びたねぇ」


最近フィーは頭を撫でてこない。まあ、同じくらいになったからな。


「ウェリック。次の術はこれ・・・」


いつも見上げていたフィーの唇を、間近に見つめる。ああ、やっぱり綺麗だ。


そういえば、もう坊っちゃんとは呼ばなくなったな・・




18歳。俺はついにフィーの身長を抜いた。180センチだ。


「ふふふ。どうだ」


フィーはニヤッと笑う。ちょっと意地悪な顔だ。


「うん。男前になっているね。さあ、男前ならこのくらいの術は、パパパーーッと決めようか」


物凄い業火魔法を吹っ飛ばしてきた。


フィーの顔が、少し下に見える。こうしてみると、フィーは美人だ。

術を唱えるフィーの唇が綺麗で・・・フィーの手首を掴むと引き寄せて、唇にそっと触れた。


すぐにボコボコに殴られた。

赤くなったフィーは、ちょっと可愛い。




19歳。学園を卒業した俺は、王都の魔法院へ進学した。身長は188に伸びた。

どうよ、これで背だけは釣り合うようになっただろう?


久しぶりに領地に帰ると・・・フィーがいなかった。

婚約は解消だって。


この婚約は、フィーをある貴族たちから守る為、偽装婚約だったと知らされた。

魔術の才能あるフィーだから狙われていたと。


・・・・・・なんだそれ。なぜ、婚約者である俺には一言も無しで!

何も言わずに出て行ったフィーにも、俺はムカついた。


ここを出る前に、俺はフィーと愛し合ったんだ。誰にも取られたくなかったから。


学院なんかもう行かない。知った事か。

親は謝り、引き留めようとした。何が俺の為だ。

フィーの気持ちを聞かなければ。


俺はフィーを探す旅に出た。








田舎の小さな一軒家で、俺は見つけた。

一人の男の子と一緒にいた。俺と同じ色の髪だった。


「やっと見つけた」

「・・ウェリ」

「あ。やっぱり俺の子じゃないか。1発で当てたか」

()()()、もう結婚したんだ」

「うん」

「だから「嘘つき。俺、フィーに会う前に、色々調べた。フィーはウィリスを一人で育ててる」


フィーが言う言葉にかぶせるように、俺は話す。


「子供の名前まで・・」

「調べたから。まあ、本当に結婚していたとしても、俺は貴族だ。その婚姻潰せる権力はある」

「・・・・()()・・」

「役作りに()()()って。使い慣れない言葉を使わなくていい。おいで!ウィリス!パパだよ」


フィーの背後には、5歳くらいの男の子がチラチラこちらを見ていたので、手招きをした。


「パパ!」


目を輝かせ、子供が飛びついて来たので、魔法でふわりと浮かせ、俺の腕に着地させる。


「パパが帰って来た!!ずっとまってた!!」


と息子がしがみつく。子供にこう言われたら、もうフィーも観念するよな?


「俺の跡取り息子だね。ありがとう、フィー」

「・・・ワシ・・35になるよ?おばさんどころじゃないよ?」

「そう?貴族は20、30年が離れた婚姻なんかザラだからなぁ」

「ひえ」

「だから、安心して俺のところにおいで。それともここが良いなら、俺もここを拠点にする」



息子が起きている間は、彼とみっちりとスキンシップ、お前は俺の息子だとしっかりと伝える。

息子が寝た後は、出て行った事情とか、今まで何をしていたかとか話してもらう。

まあ調べたそのまんまだったけどね。

フィーの話の後は、俺が何をどうしていたか、冒険譚を面白おかしく話した。

他の女の人に心奪われなかったかと聞かれた。


「お前しか見てこなかったから」

「でかい大女と思っとったくせに」

「それ、俺が15歳までだよ。今俺190だぞ?フィーが小さく見える」


そしてフィーの頭を撫でてやると、少し顔を赤くした。35とは思えない可愛さ。

うん。まだ胸にもハリがあるし、尻もなかなか・・・問題無し!!



まだ俺は実家には頭に来ているので、しばらくここに住もう。

だって、息子の友達も大勢いるんだぜ?引き離したらかわいそうだもんな・・・

この辺りはまだ魔物が出るそうなので、魔物マタギになろうと思う。


フィーが魔法を唱えると、あの淡い光が唇に漂う。

俺はその光ごと、フィーに口付けする。




ハッピーエンドは口付けで、ってね。


ほぼ毎日短編を1つ書いてます。随時加筆修正もします。

どの短編も割と良い感じの話に仕上げてますので、短編、色々読んでみてちょ。


pixivでも変な絵を描いたり話を書いておるのじゃ。

https://www.pixiv.net/users/476191

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