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ゲームの登場人物のキャラがつかめない件に関して

うううううううう。納得いかないけど投稿。

これ投稿しないと次に進めないし。

ううううううううううううううううう

いつか修正するもん!

SRPGのLV上げにおいて一番大事な時期は?と聞かれたら、俺は間違いなく序盤と答える。理由は簡単だ。後にレベリングがやりやすくなるからだ。

勿論RPGでも同じことは言える。だが、SRPG、特にこの“タンポポとクローバー”の世界ではそれが顕著である。

このゲームではLVとステータスの関係は比例する。そして、元となるステータス(隠しステータスでセンス値と呼ばれている)が高ければ高いほど上昇値も高い。

まあ、流石にLvが2倍になると攻撃力が2倍になるとか、そう言うふざけた設定ではないが、ネットの検証でセンス値をカンストさせてLv.Maxにすると約300%の違いがでるとの結果が出ている。

このセンス値は普段の修行(走り込みなど)で上がっていくもので、Lvの上昇と反比例して上がりにくくなっていく特徴を持つ。


だが、だからと言ってLvアップを先延ばしにするのは得策ではない。

必勝イベント(勝たなければGame Over)が夏休みに控えているからだ。なので、攻略方法としてオーソドックスなものはセンス値とLvをいかにバランスよく上げるかを追求したものが多い。


さて、ほとんどの攻略では一回目の外出で5レベルまで上げておくべきと言われている。

何故なら、このレベルまで上げれば、夏休みのイベントで勝てる確率が高くなるからだ。

勿論、安全に気を配るなら7レベルは欲しいところである。そのレベルなら、センス値が0でもまず負けない。

「っふ、平民。僕からの贈り物だ」

「え……でも、ゴーマンがとったものなんだし……」

「いいから。次回外に繰り出す際の費用にでもしておけ」

「ん、わかった。三人で甘いものでも食べようね」

「そうだな……ん?」


リラはそう言って彼女のがま口に小銭を入れる。

甘いものか……うちの領地はともかく、まだまだこの世界には普及していないんだよなぁ。

最近食べていなかったし、ストレス溜まっている時には甘いものだよな。


うん!うん?う~ん?


って、今の会話突っ込みどころが多すぎて、どこから突っ込んでいいのかわからんわっ!


何のためにミミックの撒き餌を取りに行ったんだよ、僕!え?甘いものを食べるため?

その甘い考えにお腹いっぱいだっ!というか、主人公。その金で防具買えよ!どう見てもおしゃれな服(防御力+1、魅力+5)と錆びたナイフ(攻撃力+2)じゃこの先無理だよ?!

というか今気がついた!それだけは初期装備じゃない!外れと言われる防具で学内ショップで1000Gで売られている奴だ!

って、こいつはじめの持ち金全部その服に使っている!!!


…………まあ、軌道修正を図るのも面倒だからいいか。

おい、と突っ込んだ人。俺の立ち位置に立ったら一々こんなことに突っ込んでいたら、体が持たないことだけでも覚えておいてくれ。

どうせすぐに突っ込みを入れなければならなくなるのだろうから。

「ほら、出発するぞ。ミハ……平民、台車の上に乗れ」

「えええ?でも、悪いよ」

「気分が悪いき、きさ……が歩いていてもペースが落ちるだけだ。

早く乗れ。それと行くぞ、もう一人の平民」


ミハネが乗り込んだのを見て、俺は大八車の取っ手を持つと歩き始める。

その横に並ぶようにしてリラが歩いてついてくる。

「そう言えばゴーマン」

「なんだ?」

「あたし達をちゃんと名前で呼んでよ。

平民じゃ誰を呼んでいるのかわからないよ」

「はっ、気が向いたらな……」

「けち」


そんな会話を繰り返しながら俺は次のポイントへと向かう。

今から向かう方向には錆びた剣(攻撃力+4)が入っている宝箱がある。

しかし、今の俺にはある懸案事項がある。それはすなわちモンスターとのエンカウントについてだ。

今のところ一体も遭遇していない。これは、ゲームとの齟齬というよりも自分たちがゲームで言う10マスも進んでいないがために起こっている現象だろう。

さて、そろそろ出てくるはずだから気を引き締めないとな。

ミミックはフィールドエンカウントでは出てこない。そしてビッグタートルは特殊な魔物で出現確率は1%未満だから、初めに出てくるのはスライムか、それともゴブリンか……

できればゴブリンの方が戦闘はやりやすいからそちらがいいが、こればかりはどうしようもないよな。


あとできれば先手を取りたいな。痛いのは嫌だからノーダメで勝ちたい。

「ゴーマン、ゴーマンあれ見て!!」

「でかい岩だな。なるほど、流石にあれは通り越せんわ」

「あれも大きいよー!」

「うん。世界樹、ってきっとこんな感じだろうな」

「ねえ、見てみて!あんなところにゴブリンがいるよ!!」


フィールドに表示されていた障害物を通り抜けられない理由は、その障害物が大きすぎて通り抜けられなかったのか。

なんだか無理やりな感じはするが、特に異論はない。

そう。例えエアーズロックがあったって、世界樹が存在したって、ゴブリンを発見したって……

「え?ミハネちゃん。どこにいるの?」

「ほら、向こうの大きな木の前らへん。ぴょこぴょこ踊っているよ?」

「あ、本当だ。面白い!ほら、ゴーマンもあそこにゴブリンがいるよ」


動揺なんて、してやるものか。

俺は横目で見て、本当だ、と呟き再びエンカウントモンスターを探す。

そう。動揺なんてしてやるものか。

例え、エアーズロックがあったて、世界樹が存在したって、ゴブリンを発見したって……


な  ん  で  す  と  ?!


「わあ、踊っている踊っている!!」

「あ、こっちに気がついたみたい」

「本当だ。こっちに来るね」


え?ゴブリンって日本人が見たニホンザルと同格の扱いっ?!


俺は慌てて腰から錆びた剣を抜く。

それにしても、さすがは主人公だぜ。まさか、異世界で人間の天敵(雑魚キャラとも読む)にあっても動揺の一つすらしていない。今までゴブリンがいた方向をじっと見つめている。

ミハネも大八車から降りて辺りを警戒している。恐らく伏兵がいないかを調べているのだろう。

「ん。こっち方向には敵はいないみたい」

「直線的に向かってくるね……じゃ、相手が目の前に現れて戦闘態勢に入ったらGoで」


なるほど。相手が脚を止めたところを狙って迎え撃つのか。これはいい先制パンチができそうである。こっちの世界に来て授業で習って始めて知ったことだが、ゴブリンは一度止まると次の動作に移るまで時間がかかるらしいからな。

主人公のことを少し見直した。


草むらをかき分けゴブリンが現れる。数は5!


ゴブリンが あらわれた!


どうする?     


その時、俺は何やらわからない、不思議な強迫観念に囚われる。

逃げなければいけない。そんな気がしてならないのだ。

(これが命をかけた戦いのプレッシャー……か)


思えば現代日本に生まれ、貴族に転生した俺は昔から命をかけた戦いの経験なんてないんだ。もう、いいじゃないか。

今すぐ背を向けて逃げれば解決する。そう、目の前の敵から逃げ去って……


でも、それは一時の解決にしかならない、よなぁ。そう考えると冷静になってくる。

そもそも敵を倒さずにレベリングをする、というのは無理なことだ。

それに、女の子たちを残して逃げる、というのは少々美少女好きの美学に反する。


よし、この脅迫観念は無視することにしよう。途端に体が楽になった。

俺は錆びた剣を振りかぶってゴブリンに突撃する。


「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおお!」


ゴーマン の こうげき

クリティカルヒット ゴブリンA に 58 のダメージ

ゴブリン は たおれた


「っしゃぁ!」


攻撃を喰らったゴブリンの体が傾ぐ。そして、地面に倒れるとそのまま動かなくなった。

適当に振るった剣先がゴブリンの首筋に見事にヒットしたのだ。

恐らくゲームであったらクリティカルヒット!と出ているだろう。

残り4匹。ゲーム基準で考えればリラとミハネの攻撃で1匹は削れる。そうすればあとは1対1だ!

俺はあとから追撃してくるであろう二人のが動きやすいようなポジションまで引きさがる。

さあ、頼んだぜ、主人公!


リラ は にげだした

ミハネ は にげだした


……おかしいな。来ないぞ?


はは。いや、わかっているさ。なんで気づかなかったんだろうな。

あの逃げたい、って感情は俺にかかったプレッシャーではなかったんだ。

RPGにおいて、主人公が他のキャラクターとは違うもの。それは他のキャラクターに命令をすることができるんだよな。

きっと今のはリラが逃げる、を選択したんだよな。うん。だから、逃げたくなったし、主人公も逃げたんだ。

そして、ミハネは逃走経路を探していたから伏兵に気を使っていたんだ。


確かに人間の女性を孕ませ、繁殖するゴブリンなんて定番の設定がこちらの世界にもあるよ?

まあ、人間の方が強いからお伽話に出てくる程度なんだけどさ。

だから、女性がみたら逃げるべきなのもわかる。自分の妹とか自分に娘ができたら、ゴブリンを見たら逃げなさい、って教える。

教えるけどさ。

「逃げないでよ、主人公」


思わず、地面に膝をつく。まさか、主人公が戦闘する気が0だとは。

効率のいいレベリング以前の問題だ。俺にこの問題をどう解決しろ、って言うんだ。


ゴブリンB の こうげき

ゴーマン に 3のダメージ

ゴブリンC の こうげき

ゴーマン に 2のダメージ

ゴブリンD の こうげき

ゴーマン に 4のダメージ

ゴブリンE の こうげき

ゴーマン に 2のダメージ


「…………ふふふ、ははは」


なんか、もうどーでもいいや。俺は頭を片手で押さえ群がるゴブリンをどかしながら立ち上がる。

「俺さ、結構温厚な方だと思うんだよね」


でももう☆怒ったぞ☆ふふふふふふはははははは☆

勿論、リラに対してそのことで怒りをぶつけるのはあまりにも理不尽だ。

じゃあ、この怒りをどこにぶつけるか?ああ、目の前にいい対象があるじゃないか。

「残念だけどゴブリン君。僕の憂さ晴らしに付き合ってもらうよ?

……って痛っ、痛い!!4対1ってずっこくない?!」


ターン制RPGにおいて、適正レベルくらいの俺が俺TUEEEEEEを出来るわけもなく。

なんとも締まらないことにボコボコにリンチされながら、5分間かけてようやくゴブリンたちを討伐するのであった。


さてさて、次回でフィールド散策は終わりです。


ようやく学園ラブコメがかける( ノ゜Д゜) よし!

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