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四人はそのまま四季家へとやってきた。公園から近かったことと、凛の傷の手当てをするためだ。
「夏、手当してやって。俺は救急箱の場所すら知らないから」
「階段の収納スペースに置いてあると前も言ったでしょう」
「うるさいな。いいから手当て。早く」
「はい」
はぁと溜息を吐き出して、救急箱を持ってくる。中から必要なものを取って、凛の手当てに取り掛かる。凛は若干の呻き声を発しつつも、我慢して手当てを受けていた。
「しかし、あなたたちはどれだけ有名な不良なんですか」
「不良じゃねーって」
「どこがですか」
「ナッちゃん、不良扱いは勘弁だゼ?俺らのどこがふりょーなんだってノ」
「そーだよ夏兄、ひどい」
「そんなに非難されても……」
「俺らだって好きにこうなったわけじゃねーっての」
「そうそウ」
「じゃあ何故こんなことに?」
「そりゃあ……どっから話せばいいんだ?」
「ガキの頃かラ?」
三人で話し合った結果、三人が幼少期の頃から話すことになったらしい。夏輝と凛が待っていると、春一が腕を組んで話し始めた。トランプの結成について―。