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脅され、犯され  作者: ぱぴぷ


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岸辺 桃花 2

「ん……ふわぁー……ねむ」

「いった……あー、太もも筋肉痛だぁ〜」


朝。乱れたベッドの上で、理衣が気怠そうに伸びをする。


「今日は……ガッコーさぼろーかな……」


ギシッ、と隣でスプリングが鳴った。

理衣が薄目を開けると、呆れたような笑いが漏れる。


「ん……うわー……」



「まだヤってるw」

「………ぁ……ぁっ」

「…………ひひっ」

「トーカちゃーん、もーやめてあげなよー。暁人クン、死んじゃうよー?」

「やだ!」


完全に理性を飛ばした桃花が、暁人を容赦なく攻め立てている。


「今日、ガッコーどうすんのー?」

「行くワケないじゃん!」

「だよねー」

「おらっ!……へばってんじゃねえよ! 性奴隷!」

「もう……やめてくれ…」


限界を迎えた俺が掠れた声で懇願するが、桃花は冷たく鼻で笑った。


「あ? なんでご主人様が、奴隷の指図受けなきゃいけないわけ?」


ガンッ!


「痛っ……か、顔はやめてくれ……ばれる……からっ」

「だから、なんでてめぇの指図受けなきゃならねぇんだよって言ってんの!」


ドカッ!


「うう……っ」

「桃花ちゃん、やりすぎ〜」

「暁人が悪いんじゃん! ウチは高一からずーっと好きだったのに、他の女に浮気して!」

「浮気って……俺、お前と付き合ってな……」


ガシッ!

反論しようとした俺の首を、桃花の細い手が思いきり掴んだ。


ギューーーッ。


「うぐっ……!」

「………」


ギリギリと締める力が強くなる。息ができない。


「桃花ちゃん! 死ぬ、死んじゃうって!」

「……ゴホッ……ゴホッ……」

「付き合って……?」


低く、ドス黒い声で桃花が凄む。


「付き合って……ました……ごめんなさい……っ」

「そーだよねー! ウチら恋人同士だよね♡ もー、絶対忘れないでよー?」

「はは……ごめん……」

「ふふ……さすがにウチも疲れたし、今回はこれで終わろっか」


――やっと……終わった……。

これまでで一番の地獄だった。桃花が終わったと思ったら次は理衣、理衣が終わったらまた桃花、さらに二人同時という狂気のローテーション。

下半身の感覚はとうに麻痺し、全身がヒリヒリと痛み、頭痛と吐き気が止まらない。


「……ねぇ、暁人クンって高校で一番喧嘩強いんでしょ? それがこんなボロボロになっちゃうなんて……なんかめっちゃ興奮する〜」


理衣が俺の汗ばんだ胸を指でなぞる。


「あ、なんかわかるかも。強い男が、ウチらにされるがままになってるシチュ、めっちゃエロい!」

「そうそう! さすが桃花ちゃん! わかってる〜」


……クソッ。このままじゃ、俺がこんな見た目して「M」だってことが完全にバレちまう……。


「つか、暁人クン絶対Mでしょ」


……バレた。


「うわっ……この見た目で!?……ひひっ、やば、なんかまた興奮してきた」

やばい……また…!



「あ、暁人クンのスマホ、メッセージめっちゃ来てるよ」


理衣が放り投げられていた俺のスマホを勝手に覗き込む。

通知画面を見ると、悠里、空、翼から大量のメッセージが送られてきていた。


「誰から〜?」

「そ、空……」

「へへ……そーだよねー、彼女だもんねー。……ねぇ、空にこの部屋でのハメ撮り、送っちゃう?」

「ッ! それだけはやめてくれ……!」

「ひひ……ジョーダン、ジョーダン♡」


この……クソ女共……ッ。


「あー、なんかお腹空いたー」

「私もー」

「……」





「お腹いっぱーい!」

「私もー!」

こいつら……人の金だからって、食いすぎだろ…


「腹ごしらえも済んだし……」

「またえっちしよ〜!」


…………俺は、決死の覚悟で踵を返し、全力で走り出した。


「あッ!? ちょっと暁人!!」


背後からの怒声すら無視して、ひたすら路地裏を駆ける。

このままあいつらの部屋に戻ったら、マジで死ぬ。全部搾り取られて死ぬ……!



はぁ……はぁ……っ。

息を切らし、ようやく遠く離れた公園のトイレに逃げ込んだ。

ここまで来れば、もう大丈夫だろ……。

ポケットの中で、狂ったように着信バイブが鳴り続けている。

未だかつて、スマホの振動音にここまでビビったことはない。

恐る恐る画面を見ると……メッセージの通知がとんでもないことになっていた。


【桃花】

(なに逃げてんの?)

《不在着信 3件》

(通話でろ)

(ブロックしたらあの動画ばら撒いて社会的にコロス)

(へーわかった。明日覚悟しろよ)

(空の目の前で、アンタがウチの奴隷だってこと証明してぶち犯してやるからな)

(笑顔のスタンプ連打)


……やばい。理衣からも来てる。


【理衣】

(戻って来て〜♡)

(無視は悲しいよー)

(あはは…そろそろ怒るよー?)

(犯す犯す犯す犯す犯す犯す犯す犯す犯す犯す犯す犯す犯す犯す犯す犯す犯す)


ひぃっ……!

ダメだ、現実逃避しよう。悠里からのメッセージを見よう。

震える指でスクロールする。


【悠里】

(暁人ー! 最近会えてないから寂しいよ)

(今忙しいかな?)

(連絡待ってるねー!)


……悠里っ……! やっぱお前しかいない。俺にはお前だけだ。早く会いたい……っ!

少しだけ心が浄化されたところで、恐る恐る空のメッセージを開く。


【空】

(ねえ……なんで今日、学校来てないの?)

(大丈夫? どこか具合悪いの? それとも……何か隠し事? お返事待ってます)

《不在着信 12件》

(今から、探しに行くからね)


え……ッ!?

空の奴、まだ探してるとかは、ない…よな?

最後に翼からの通知を開く。


【翼】

(3年1組の岸辺桃花。同じく3年1組の相馬理衣。昨日、一緒に歩いて、ホテルに入っていく所を目撃したという情報が入ったけど、あの二人とどういう関係?)

《不在着信 9件》

翼の情報網、恐ろしすぎるだろ。名前どころかクラスまで完全に把握されてる。

さらに、追撃の一通が届いた。


(助けに行くよ。――今から)


「……家に、帰ろ……」

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