鳴上 空
「もし、また問題を起こしたら退学だからな」
「どんな理由があれど問答無用でだ……わかったな、音村」
「チッ」
俺は音村暁人。今年で十八になる。
周りには誰も近寄ってこない。皆、俺を怖がっているからだ。
中学の頃から喧嘩三昧で、売られた喧嘩は全部買って返り討ちにしてきた。
そんなことを続けていたら警察に目をつけられ、保護観察処分になった。
保護司のおっさんは月に一度やって来て、くそうぜー説教を延々聞かされる。
たまに意味のねえ反省文まで書かされた。
半年ほどで保護観察は解除されたが、あの時間は二度とごめんだ。
高校に入ってからは多少落ち着いた。
とはいえ喧嘩が完全になくなったわけじゃない。
ただ、よほど挑発されない限りは無視するようになった。
昔ほど短気じゃないし、くだらない喧嘩で退学なんざまっぴらだ。
それからは“普通”…いや、“孤独”な高校生活を送っている。
俺の悪評は高校にも広まっていて、ほとんどのやつは近寄ってこない。
だが別に構わねぇ。学校の連中なんてどうでもいい。
俺には大事な人がいるからだ。
――小鳥遊 悠里。俺の最愛の彼女。
出会いは中学の頃。
あいつも喧嘩っ早くて、女にしてはかなり強かった。
女相手には敵なし――そんな悠里が、ある日リンチされた。
相手の女が彼氏とその仲間を呼んできて、袋叩きにされた。
さらにその場で、男どもが悠里を無理矢理襲おうとした時にたまたま通りかかった俺が助けた。
あの日以来、悠里と仲良くなった。
一緒に出かけるようになって、悩みも聞いてくれて励ましてくれて精神面でかなり世話になった
気づけば惚れていた。
高校二年の時、俺は告白した。
悠里は涙を浮かべながら笑って「うん」と言ってくれた。
それからの毎日は楽しかった。
世界が色づいたような気がした。
喧嘩も馬鹿らしくなり、他のことなんてどうでもよくなった。
――絶対に、悠里と結婚して幸せになる。
俺はそう決めた。
そのためには高校をちゃんと卒業すること。
悠里の親にそう言われている。
「高校を出ていなければ、結婚は認めない」と。
だから真面目に授業に出て、無駄なトラブルを避けてきた。
……だが今日、“俺にカツアゲされた”と嘘をついた奴がいた。
そのせいで退学寸前に追い込まれた。
証拠がなかったおかげでなんとか免れたが、次はないらしい。
「次に何かあれば問答無用で退学」――そう言われた。
冤罪だ。だが俺が何を言おうが、誰も信じない。
結局、俺が悪者になる。それならもう反論するだけ無駄だ。
俺は心に決めた。
何があっても反抗せず、絶対に卒業してやる。
ーーー
放課後。
鞄を肩にかけ、昇降口を出ようとしたその時――。
「よっ! 暁人!」
「……」
声の主を見た瞬間、胸の奥がざらりと波立つ。
鳴上空。
女子バレー部のエース。俺とは正反対で、誰にでも明るく、学校一の人気者だ。
全国大会での実績もあり、教師たちの期待も厚い。
整った顔立ちに艶のあるショートカット
身長は170cmで高身長
胸もケツもかなり大きく恵まれたスタイルに、スポーツで鍛えられた脚線美。
まさに“完璧な女”。
容姿端麗 文武両道 皆んなから好かれている完璧な女が何故俺みたいな奴に声をかけてきたかというと空は俺の元カノだったからだ
小6の頃から付き合い始め、高2で別れた。
理由は、俺が悠里を好きになったからだ。
正直、空と付き合っていた頃は地獄だった。
束縛が異常に強く、女友達と少し話しただけでブチギレ。
スマホには勝手に位置情報アプリを入れられ、
二時間おきに「今はどこで」「誰と」「何をしてる」かを報告させられた。
別れ話を切り出したときはかなり大変だった。
やっとの思いで別れたあとも、毎日のように“復縁メッセージ”が届いた。
謝罪、後悔、懺悔……内容はほとんど同じだ。
既読をつけなくても延々と送られ、ブロックすれば家に現れる。
心底うんざりしていた。
「ねぇ、ちょっと手伝ってほしいことあるんだ!」
「……」
「今日ね、私がバレー部の部室掃除しなきゃいけなくて! 一人じゃ大変でさ。手伝ってくれないかな?」
「一人でやれ」
あっさりと拒んで歩き出そうとしたその時――。
「待って。手伝ってくれたら……復縁のメッセージ、もう送らないから」
足が止まった。
……マジか。
あの毎日のだりー地獄から解放されるなら、手伝う価値はある。
「……わかった。約束は絶対守れよ」
「うん! ありがとー!」
空は嬉しそうに笑って駆け出した。
俺は小さくため息をついて、その後を追った。
⸻
バレー部の部室。
夕方の光がカーテンの隙間から差し込み、ほこりが金色に浮かぶ。
モップと雑巾を手に、黙々と掃除を進める。
無言の時間が5分ほど続いた。
部屋がある程度きれいになった頃、ふと背後から柔らかい感触が伝わった。
――抱きつかれている。
「おい」
俺の問いを無視して、彼女は顔を寄せてきた。
唇が触れた。ほんの一瞬だったが、全身が凍る。
「……離れろ」
そう言って肩を掴み、力を込めて引き剥がす。
「抵抗するんだ?」
「もう別れてるだろ」
「別れたって……無理やりだったじゃん!!」
「ずっと大好きだった暁人を、あんな女に取られるなんて……」
「何度も言ったろ。正直、お前と付き合ってた頃は毎日が辛かった。悠里と付き合う前から、お前と別れたかった」
「……っ」
「いい加減にしろよ。マジで迷惑なんだよ」
俺は吐き捨てるように言った。
「毎日毎日キモいメッセージ送ってきて、ブロックしたら電話。着信拒否したら家に来る。
家に来られるのが嫌でブロック解除したのに……。
やっと解放されると思ったら、またこれかよ。期待して損したわ」
空の目が揺れる。唇を噛んで、俯いた。
「もう二度と近寄るな。メッセージも電話もやめろ。家にも来んな」
そう言って出口へ向かおうとした。
「――へぇ……いいんだ?」
背中越しに聞こえたその声は、いつもの明るさとはまるで違っていた。
「は?」
「今、“襲われた”って叫んだら、どうなるんだろーね?」
「……は?」
空がゆっくりと笑う。
「私、知ってるよ。次、何か問題起こしたら退学なんだってね」
「おい……てめぇ、どこでそれを……」
「まだ知ってる事あるよ。あの女と結婚するには、高校を卒業しなきゃいけないんだよね?」
――心臓が止まる。
なんでそれを知ってる。
「叫んじゃおっかなぁ。“襲われたー!”って」
「空……てめぇ……」
「学校一の嫌われ者と、学校一の人気者。どっちを信じてくれるかな?」
空はにやりと笑い、ゆっくりと制服のボタンを外し始めた。
「シよ?」
「っ……」
「断ったら、わかるよね?」
一歩、また一歩と、俺の方へ近づいてくる。
目の奥の狂気を見た瞬間、全身の血の気が引いた。
(くそ……無視して帰ればよかった……!)
空の指が俺のシャツの裾を掴む。
布が裂け、俺の肌が顕になる
「やめろ……やめてくれ……」
「わー♡、相変わらずいい体してるね……。付き合ってた頃は、ほぼ毎日えっちしてたよねー♡」
「……」
空を睨みつけた
「ねぇ、なんで…なんで!そんな目で見るの? あんなに愛し合ってたのに……!」
空の声が震える。
涙を滲ませながら、歪んだ笑みを浮かべた。
「やっぱあの女に唆されたんだ!!。許せない。絶対、暁人を奪い返してみせる……!」
「……好きにしろ。どんなことをしようが、悠里への気持ちは変わらねぇ。
お前のことは――嫌いなままだ」
「……!」
空の目が、完全に壊れた。
ーーーー
「もう…無理……これ以上は何も出ないから…」
「…………」
空がまた腰を動かしてきた
「っ…!空!マジでもう無理だから!」
「じゃあ復縁してくれる?」
「そ…それは…」
「…………」
空の腰の動きが激しくなった
「がっ…!やめ…もう…やめてく…れ」
そこから意識が曖昧だ
「ふー、疲れた。別れて以来半年ぶりだったから
すごーい激しくなっちゃった♡」
「ぁ……ぁぁ」
「わー、お互い身体中体液まみれだね♡」
汗 唾液 精液 愛液 色んな体液の匂いで部室が埋まっている
「じゃー、お掃除再開しよっか?」
「ちなみにお掃除が終わったら私の家に来てもらうからね、明日の部活は行かないから土日はずっと私のお部屋でえっちだからね」
嫌だ……もう…犯されたくない……
「絶対………あの女から奪い返しやるから…」




