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001 荒波にもまれて鬼に成る

目が覚めるとそこは見慣れぬ天井だった。

ベタすぎて俺もびっくりしてるからそこは見逃せ。


部屋には、ピッ、ピッ、というデジタル音が鳴り響いている。

周囲を見回すと清潔感のある白い壁や天井が広がっており、おそらく病院の個室であることがわかる。

窓にはカーテンが駈けられていて、その隙間から外の赤く染まった光が見える。左手には点滴と脈を図る機械が繋がれている。周囲には誰も居ないようだ。


こういう時って、どうしたらいいんだろうか。

大体ドラマとかだと近くに人がいるけど誰もいないんだよね。とりあえず右側にあるナースコールすればいいのかな?とりあえず押して見ようかな?……どうしよう?


「ぷっ、押すならはよ押さんかい」


急な声にびっくりして振り向くと扉の近くの物陰に人がいたようだ。

あまりの恥ずかしさに顔を真っ赤にした。

今は隠れているつもりようだが、白衣の裾と手に持っているバインダーが丸見えである。

あたふたしている様子を見られ恥ずかしい思いをしたので、腹いせに怒鳴りながら呼びつける


「そこの医者!いるなら対応してください!目が覚めてばっかりでさっぱりなんですけど!!?」


「ハイハイ、病院で騒がんでください。他の患者さんの迷惑になるんでー。静かにしてくださいね」

と、言いながら関西弁が抜けきってないような口調のそこそこ背の高い女医が出てきて呆れたように言う。


"誰が騒がしくさせたと思ってるんですか…..."

と、思ったが口にはせず心の中で留める。


女医はペンを握り、何やら紙に書き始めた。

「とりあえず、自分の名前と年齢、生年月日と職業、それから…記憶を失った日にちは覚えてる?」


「えーと、五十嵐(いがらし) (はやて)、19歳、2010年7月1日生まれ、大学生、気を失ったのは……3月8日金曜日だったかな?」

「ん〜惜しい!、残念不正解〜。今日は2030年7月4日なのであなたは20歳(はたち)でーす。いや〜目が覚めるのが3日遅すぎたね。成人おめでと♡」

女医はくすくす笑いながらからかう


"知ったこちゃねぇよ。目が覚めたばっかりなんだし、正直うぜぇ……"


「なんかムカつくけどまぁありがとうございます。」

「おっ、言うね〜!で、私は担当医の山崎ね。そんでここからが本題なんやけど、まず鏡見てきて。入り口に手洗い場あるから」


指示に従って鏡を覗くと目の前のに写っていたのは、紅い瞳に、根元が白く先端に行くほど真紅に染っている本のまっすぐな角、口の中には鋭い牙が生えている。おまけに寝てたはずなのに細マッチョと言うには十分すぎる程の筋肉のある顔立ちのいい男になっていた。


「えっこれ俺ですか?」

「そう。正真正銘、五十嵐颯20歳。お〜っと叫ぶなよ?ここ一応病院やからな?」

"いや、叫びはしねーよ"と思いながら鬱陶しい笑みを浮かべる山崎に冷ややかな目を向ける


「で、どんな気持ちよ、今」

「正直、すげーかっこよくなって嬉しいような人外って感じがして悲しいような複雑な気持ちですね」

「ヘェー、ソーナンヤーヘー」

どうでもいい話といい加減な返しに嫌気が差してきた。


「詳しいことはこの後話すねやけど、五十嵐くんは、4ヶ月前の災害の中心部での数少ない生き残りの1人で、そんな見てくれに加えて()()()()()を手に入れてもたかもしれへんから、監視と社会からの隔離、観察の対象になっとるんで、よろ〜」

「はああぁぁぁぁあ゛あ゛ん!?」

"ナニソレェ〜!?えっ、全く理解が追いつかないんですけど〜!?"


「まぁまぁ落ち着きなって、きっと悪いことはされへんし。てな訳で政府から監視員が来てるから紹介するわ。田中〜入ってきてやー」

「あ゛ぁ゛ん」

呼ばれて静かに扉を開けて入ってきたのは、ビジネススーツを着た、いかにも普通のサラリーマン。


「落ち着けお前。政府から監視員として来た田中隆之介(りゅうのすけ)だ。まぁしないとは思うが変に暴れるなよ。

山崎(こいつ)は俺が強いと一ミリも思ってないようだが、これでも元自衛官でそれなりに強い方だ。

お前なんか簡単に捕まえて拘束できるから逃げようとするんじゃねぇぞ。あとここは病院だ、騒ぐんじゃねぇ」

田中という男は暗く落ち着いた見た目に反して今までに感じたことのない気迫とオーラを持ち合わせていた。

さすがの脅しで俺も我に返った。


「すみませんでした。動揺して騒ぎすぎました。」

「おっ、わかればいいんだわかれば。お前が物わかりのいいやつで良かったよ。あと山崎、てめぇ変にからかいすぎだ!!、多少は反省しやがれ!」

「へいへい、さゃーせんした。やりすぎゃした」

田中さんの言葉には山崎もさすがに反省の色を見せた。

やっと落ち着いてきたと安堵すると視界がふらついた。


「お前も久々起きたばかりで限界だ。明日は検査もあるから休め」

田中さんにベッドに寝かせられた。

横になると同時に物凄く強い眠気が襲ってきたので、とりあえず今日はそのまま寝ることにした。

不自然な関西弁かもですが、山崎は上京してきたけどなかなか関西弁が抜けきらない人をイメージしてるので多少変な関西弁でもかんべんしてくださいm(_ _)m

関西弁ここ直した方が自然かもとかあれば、変更するしないに関わらずご意見は受け付けますのでお願いします。山崎は関西弁コッテコテのキャラじゃないんでね。そこだけよろしく(そこが難しくもあるんだけども)

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