9,5. 三谷の提案(三谷視点)
「?なんですか?
あ、メイの職場の方ですね。
どうされました?」
「あの、椎名さんは長濱のこと、好きなんですか?
本当に好きなんですか?」
「は?なんなんですか?
初対面で!!」
突然何を言い出すんだろうと自分でも思ったが、
止められなかった。
「すみません、いきなり。
本当にすみません。
でも、とても大事なことで・・・」
イライラし始めていた椎名が、急にニタリと笑い、
「もしかして、
三谷?さん?でしたっけ?
三谷さん、メイのこと、好きなんですか??」
と三谷を見た。
「はい。そうです。」
即答する三谷に驚く椎名。
からかおうと思っていたようだが、
まっすぐ即答するとは想定外だったようだ。
「彼女には幸せになってほしい!
300万なら、俺が払います!
だから本当に好きじゃないなら
彼女にもう会わないでください!」
これには椎名も黙ってはいなかった。
「は?なんで知ってるんだよ!
300万円のこと!!
誰だよお前。
これ以上メイとオレの間を邪魔するなよ!
じゃあな」
焦りすぎて、誤魔化すこともなく、
本性が出始めていた椎名に
三谷が追い討ちをかける。
「長濱が300万円、お前に払わない可能性を考えたことはないのか?
俺なら確実に300万円、お前に払う。
それはお前にとってとてもいい条件だと思うけど?!!」
少し考えて、
「確かに、それもそうか。。。
じゃあ、次の月曜、18時にあのカフェに
300万持ってこれるの?
もってこれたら、メイとはもう会わない。
だが、遅れたら、そのままメイとの約束通り、
カフェで会う。
どう?」
と偉そうに三谷に問いかけた。
「それでいい。」
ーーー
アイツは一度も長濱への想いを口にしなかった。




