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6. そういうことね、三谷


そこにいたのは

三谷…

と石川先輩と木村さん だった。



驚く気持ちと、ガッカリな気持ちと、

ちょっと安心した気持ちも。


さすがに緊張しすぎていたので、

二人がいて、ほっとする。



「遅れてすみませんでした!!」


メイは3人に謝った。



「遅くまでお疲れ!」

と石川先輩。


「最初、ビールでいいですか?

 お料理も好きなの選んでくださいっ

 ここ、メニュー豊富で有名なんですよ!

 選ぶの悩んじゃうかも!!」


とメニューをわたしに渡してくれる木村さん。



「…」

だまる三谷。





…なぜ?!Σ(゜д゜lll)


メールのハートに

深い意図がなかったのではと、

頭をよぎる…


浮かれた自分が恥ずかしかった…


でも、わたしは三谷の中でマイナススタート。

気にすることはない!!






「ありがとうございます!

 ではぁ…


 ビールとぉ…

 カマンベールチーズの揚げ出しとー、

 明太子入りのだし巻き、

 きゅうりの浅漬け、

 それから…唐揚げ   お願いします!」



すると、

3人が目を丸くした。



「え?だめでした?!たのみすぎですかね?!

 お腹空いてて(汗)

 すみません、減らしますね(汗)」



三谷の前で恥ずかしいぃーーー(涙)



すると、石川が

「そうじゃない!そうじゃなくて!!

 

 じつは、その料理、今もう頼んでて、

 出来上がるの待ってる段階なの!

 

 三谷が、、、食べたいっていって。」


と言って、三谷の方を見た。


え?!


驚いて、わたしも三谷の方を見ると

三谷は目を細めて笑っていた。


驚いた。

好みの一致もだけど、

三谷に。


三谷、こんな顔で笑うんだぁ。

笑った三谷をみて、

わたしも嬉しくなって、

三谷を見つめながら笑ってしまっていた。



その後、四人で

仕事の話や趣味の話などで盛り上がり、

あっという間にお開きの時間になった。



お店を出て、解散しようとしたとき、

石川に呼び止められたメイは

明日の会議の段取りについて確認しあっていた。


…と視界の端で

木村さんが三谷に声をかけているのがわかった。


「あっ!そうだそうだ!

 健斗にこれ、私の荷物に紛れてたよ!」


え?!健斗?!

さっきまで 三谷さん呼びしてたのに?!


「あー、温泉のときの?

 ごめん、たすかる。ありがと。」



え?!温泉?!

どーゆー関係?!


石川先輩の話、まったく入ってきません…

ごめんなさい…





3人は最寄りのA駅。

わたしは1人最寄りのB駅。


「また明日ー」


とお辞儀をして1人駅に向かうメイ。


木村さんと三谷の関係が

気になって仕方なかった。


温泉 ・・・ 

はっ( ゜д゜)

昨日食べたおまんじゅう・・・

三谷からのお土産・・・

あれ、温泉まんじゅううううううう(涙)


繋がった・・・

事実と仮説。


彼女いるよなーーー

あんなかっこいいしなーー

彼女持ちはだめ。


ということは、ハートマークはなんだったのか…

大変そうだったし、きっと慌ててて、

うっかり間違えたに違いない。


忘れよう。

色々、忘れよう。


一人浮かれて・・・なんだか滑稽・・・



放心状態でぼんやり歩いていると、

反対方向から歩いてくる男性と肩がぶつかった。


「すみません、、、」

「ごめんなさい…」


同時に謝り、顔を合わせた瞬間、

足が止まった。

彼も。



あいたくて

あいたくなかった



目の前の彼に、

なんて言葉をつづければよいのか…



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